滋賀｜大津駅近く。京都の名店仕込みの和食をランチタイムに : Kasen

関西の地方巡り。今回は琵琶湖源流の郷｢西近江｣。
近江高島から棚田の食と人を訪ねる小さな旅へ。
2018年9月下旬のことです。

そのアクセス途中、ランチタイムに立ち寄ったのがこちら。
店主は京都の名割烹「浜作」出身と聞いたことがあり
場所はJR大津駅から徒歩7分ほど。
蝉丸神社下社に隣接、京阪の京津線沿いという
特有なロケーションが目を引く本格的な和食店です。

店内に入ると1階に小さなカウンターがあり
2階へどうぞと感じの良い案内。
急な階段を上がったら窓越しに京津線の線路が見え
古民家リノベ系の温もりとモダンな照明が織りなす空間。
鉄道好きなら心踊るような光景が広がります。

ランチタイムはワンプレートランチと予約制の2500円コース。
注文したワンプレートランチの内容は
■□3種類の小鉢/サラダ/出し巻き/鯖味噌煮/ご飯/漬物/
赤出汁/デザート/ドリンク(1200円+税)。

3種の小鉢は繊細で優しい味わい。
主役の｢鯖の味噌煮｣は良質な素材感と絶妙な煮込み加減で
白ご飯が進むコク深くしっかりとした美味しさ。
もう一つの主役「出し巻き」は
私的なベスト出し巻きには及ばなかったものの
出汁の旨味と卵の風味がバランス良くマッチ。
フワぷるんとした焼き加減がよく充分な満足度です。

そんなプレートランチで最も印象に残ったのは｢ご飯｣。
聞いてみると｢長浜産こしひかり｣を土鍋で炊き上げたそうで
やや固めの炊き上がりながら、しっとりと憂いを帯びた質感。
京都の有力割烹や懐石店に比類する美味しい白ご飯でした。

■□2階のテーブル席からは窓越しに京阪電車が見え
ゴトゴトと聞こえる音も郷愁を誘う心地よい雰囲気。
ランチにしては待ち時間がかかりましたが
土鍋で炊かれたご飯、丁寧に作られた料理をいただき納得です。

会計を済ますと店主と女性から感じの良い挨拶があり
お二人ともナチュラルで穏やかな対応。
店主は著名な割烹「浜作」出身とのことで
滋賀の大津で京都の伝統をふまえた和食を楽しみたい時にぜひ☆
本領発揮は夜のコース(予約制/6500円〜)と思うので
夜に伺えば更に満足度が上がると思います。