점포명 |
Sushi Sou
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장르 | 스시(초밥) |
예약・문의하기 |
0547-46-2216 |
예약 가능 여부 |
예약 가능 |
주소 |
静岡県島田市島894-3 |
교통수단 |
히기리 역에서 165 미터 |
영업시간 |
영업시간과 휴무일은 변경될 수 있으니, 방문하기 전에 식당에 확인하시기 바랍니다. |
예산(리뷰 집계) |
¥1,000~¥1,999¥1,000~¥1,999
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지불 방법 |
카드 가능 전자 화폐 가능 |
서비스료 / 차치 |
無し |
개별룸 |
가능 |
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카시키리(기간을 정하여 빌려줌) |
가능 |
금연・흡연 |
완전 금연 |
주차장 |
가능 |
이럴 때 추천 |
많은 분이 추천하는 용도입니다. |
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위치 |
독채 레스토랑 |
メキシコ寿司、そう聞いてどんなことを思うでしょうか。物珍しさを売りにした奇抜なお寿司、或いは、あーよくあるアボカドとかでしょう?、といったところでしょうか。
そんな単純なものではありませんでした。ひとりの寿司職人の激動の人生の象徴、それがこのメキシコ寿司なのです。
この寿し宗(すしそう)さんは島田市の金谷地区、新東名島田金谷インターからほど近い場所にあります。すぐそばには新しい大型マルシェ、KADODE OOIGAWAがあり、店のすぐ目の前を大井川鐵道のSLが走り抜けます。
お店の大将は二代目、そしてその傍らに立つもうひとりの寿し職人が28年前にメキシコからやってきたタカシさんです。
メキシコで生まれ育ったタカシさんは、お父さんが日本人、お母さんがメキシコ人とのこと。今ではもう完璧なイントネーションで日本語を操りますが、来日当初はまるで言葉もわからず、なにも持たず、若かったとはいえ無謀にもよく単身日本まで来たよなって思うよ、と笑います。
地球の裏側の異国の地で、その国の象徴とも言える食文化、寿司の世界に飛び込んで、これまでの28年間、それはたくさんの苦労があったことでしょう。今では二代目の横に並んで桶から流れるような手つきで握る、かっこいい寿司職人です。
そう聞くと、この寿司店にメキシコの風を運んだのはタカシさんだと思うでしょう。Mugもそう思っていました。でも話はそんなに単純ではありませんでした。
実は今日のお話の主人公はタカシさんではなく、創業者であり二代目大将のお父上でもある佐次本宗平さんです。ご本人は残念ながら数年前にすでに他界されています。
宗平さんの激動の半生については2009年に出版された自伝、「警察官、伊勢湾台風、そしてメキシコへ」に詳細が描かれています。現在は絶版で手に入りにくいですが、お店で読ませてもらえます。37頁しかないので、本というより小冊子という感じです。
宗平さんは1959年の伊勢湾台風で妻子を亡くしました。再婚したのちに名古屋市千種区に寿し宗を開店。お店は繁盛していましたが、海外生活するという夢を捨てきれず、店をたたんで家族と共にメキシコへ移住したそうです。1965年、今から58年前のことです。
メキシコで暮らすにつれ、メキシコ人達にも日本の寿司を振る舞いたいとの思いに駆られた宗平さん。ですが移住したメキシコ内陸部は海から遠く、当時の運搬器材では鮮魚を手に入れることはできません。
そこで考えられたのがアボカドやトウガラシ、豚肉や茹で海老などの身近なメキシコの食材です。それらを使ってメキシコ人達に寿司を振舞ったのでした。
今でこそ回転寿司などに行けばカリフォルニア巻きや焼肉、海老マヨなどの変わり種寿司は珍しくありませんが、58年も前にメキシコに渡ったひとりの寿司職人が先に考案していたと思うと壮大なドラマを感じますね。
1967年、宗平さん一家は帰国して、静岡市で再び寿し宗を開店します。そこでもメキシコで握っていた「メキシコ寿司」が提供されていたそうです。まだタカシさんは産まれていません。
ただ、当時はまだアボカドはほとんど輸入されておらず日本人に認知もされていないため、その頃のメキシコ寿司にアボカドが使われていたかは不明です。
その後、寿し宗は島田市元島田に移転、さらに1983年からは今の金谷地区に店を構えて現在まで40年続いています。そして1995年、タカシさんは宗平さんのメキシコ時代のつてを辿って来日し、異国の地で寿司職人の道を歩むことになるのです。
メキシコ寿司はその間もずっと途切れることなくお店の人気メニューとして愛され続けてきました。それを今回、頂くことができました。
◾️メキシコ寿司(¥1,375税込)
提供されたのは角皿に乗った3種9貫の握り寿司と海苔巻き。アボカドとピーマンの緑、酢飯の白、そして海老と豚肉の赤の3色はメキシコ国旗を連想させます。お味噌汁つき。
◇ Aguacate(アボカド)
新鮮なアボカドペーストをたっぷりと乗せた軍艦巻き。特別なことは何もしていないそうです。醤油を少し多めにつけてくださいとの説明が。
これがもうシンプルながらとても美味い!やはり本物の寿司職人が美味しいシャリで丁寧に握るとなんでも美味しくなりますね。
ちなみに、お店ではアボカドをたくさん使うけど黒く変色しないの?とタカシさんに聞いたら、企業秘密なんだけどねと勿体つけながら、切ったアボカドは玉ねぎの切れ端と一緒に密閉容器に入れておけば3日はきれいな緑色を保てるんだそうです。はい、ここメモるとこです。
◇ Carne(肉)
厚めの豚ロース肉をフライパンで焼いてからバーナーで焦げ目をつけて、海苔を巻いています。甘めのタレが美味しい。これは醤油は不要です。
それにしても酢飯ってしっかり焼いた豚肉にもよく合うんですね♪
◇ Camaron(海老)
こちらは通常の寿司ネタの蒸し海老の上にマヨネーズをたっぷり乗せ、さらには粉唐辛子がしっかりかかっています。想像どおりの味、美味しいです。これもそもそも海老の寿司が美味いんだから美味いのは当然ですね。醤油はほんの少しつけました。
◇ Chile(トウガラシ)
Chile、トウガラシと謳っていますが日本人には辛すぎるのでお店ではピーマンで代用しているとのこと。塩胡椒で炒めたピーマンをさらにバーナーで炙って軽い苦味と香ばしさを出し、多めのわさびをつけて巻いています。
これまた美味い。つまみになりますね〜(^^)酒呑みにはカッパ巻きよりイイかも。醤油はほんの少しつけるくらいでちょうどいい感じ。
確かに変わり種のお寿司かもしれませんが、本物の寿司職人が握る寿司、4種類どれもしっかり美味かったです。
宗平さんの寿司は息子の二代目大将と、メキシコからやって来た青年にしっかりと受け継がれていますね。
災害で家族を亡くす悲しみを乗り越え、大きな夢を捨てずに走り続けてきたことが次代へと繋がっています。
タカシさんも持ち前の人懐こい人柄で、常連さん達から愛される職人さんです。いつか故郷メキシコの人たちに寿司を振舞ったりするのでしょうか。師匠の宗平さんのように。
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【書籍紹介】
警察官、伊勢湾台風、そしてメキシコへ
発売日 2009年1月
著者/編集 佐次本宗平
出版社 文芸社ビジュアルアート
発行形態 単行本
ページ数 37p
ISBN 9784781800370
内容紹介(「BOOK」データベースより)
伊勢湾台風がすべてを変えてしまった-台風に家族を奪われた警察官が、夢を求めてメキシコへ旅立つ激動の半生記。
著者情報(「BOOK」データベースより)
佐次本宗平[サジモトソウヘイ]
1928年静岡県生まれ。警察学校を卒業し、名古屋市南警察署に赴任。結婚し長男を授かるも、愛する妻子が伊勢湾台風の犠牲となる。翌年、再婚を機に警察官を退職し、名古屋市千種区に「寿し宗」を開店。商売繁盛の日々を送る中、海外生活という夢を果たすため、1965年にメキシコに移住。1967年に帰国し、静岡県静岡市新富町3丁目1番地にて「寿し宗」を再び開店。その後、島田市元島田に移転し、1983年からは現在の島田市島(旧・金谷町)で営業中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)