港を望む露天風呂(檜風浴槽)付き和室 : Yunohana tei

港が一望できるベランダに設えられた、コンクリートに檜を貼付けた部屋風呂で体を温めたあと、琥珀色の液体で体温を平常値に戻す目覚めのよいナオジ。
当日の予定を再考したり移動時間を推測したり、再び布団へ侵入していたずらを試みたりすると、朝食を知らせるコールがあり、身支度をして平静を装い仲居を迎えます。

・朝部屋食
想定以上の品数と多すぎない量にほくそ笑む。
火の入った鍋から味噌汁を椀に移し、袋から出した箸を割り、フーフーと息を吹きかけて音を抑えて上品に口に含めば訪れる小幸せ。
油揚げの油分がほのかに漂う、庶民的で親しみやすい味噌汁。五臓六腑に染み渡る。
豆腐と大根おろしに気持ち程度の醤油を落とし、蒲鉾を齧ってはご飯を少し口にする。
可愛らしいサイズの刺身と塩辛を摘まんではご飯を少し口にする。
中央に配置されたサワラもいい味を醸し出しておりました。

朝夕部屋食で、立派とはいえないまでも部屋に露天風呂も完備。設備の古さが気になることと、仲居の質には疑問が残るけど、価格設定からすれば妥協範囲か。廊下も脱衣室も、その足で部屋をも素足で歩かざるを得ない畳(イグサではない)風の床は個人的には苦手。

土肥港が目前で裏手は土肥金山

玄関前に車を乗り付けてキーを預け、靴を脱いで受付を待合室で済ませたあと、昭和50年代製であろう動きの緩慢なエレベーターに仲居同行で載り、案内された部屋のカーテンを開き眺望チェック。
いまし方受付で決めた夕食の時間を前倒ししたらどうかという、仲居の私的(であろう)提案を、徹底的に断って部屋の空気を冷やしたあと、金山前のマックスバリューで購入した黒ラベルで喉を潤し、港を見るでもなく眺め本格的な酒盛りの開始。
畳(風)の床材を敷き詰めた最上階の温泉で汗を流し、しあわせ元気水(麦焼酎のソーダ割＋米酢)を摂取して夕飯に臨みます。

・夜部屋食
価格に対して良心的な品数、品質、ボリュームであろうか。
ただし、一部明らかに造り置いた感じが否めない料理があるのは残念。お造りと鍋、自分で焼くアワビは問題ないものの、突き出しと煮つけはどうしようもない。提案時間に従わなかった結果であろうか。
腑に落ちない。
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