ぺったんこケチャップライスに変わっていました : YOU

前妻とよく来たyouさんに2年ぶりにお邪魔いたしました。

15時半がラストオーダーでして、15時半までに列に並んでおれば、ご馳走にありつけるようですね。ギリギリすべりこむかたちで入れました。

今日はストレスからか、なんだかお腹が空いて仕方がありませんから、大量に詰め込む作戦であります。

今回も、もちろんオムライスに、前妻の好きだったチーズのトッピングです。そして、人工的な赤が心に刺さるいちごソーダをフロート乗せで。これだけでは足りませんからオムレツサンドもいただきました。

びっくりしたのは、なんと定番大人気のオムライスが変わっていたのです。見てください。このぺったんこーぺったんこーと、まるでヨネダ2000のようなぺったんこケチャップライスを。以前に口こまさせていただいたときの写真との違いは一目瞭然です。

味付け自体は変わらないかもしれませんが、意図的にぺったんこにしたことで食感を含めた印象はだいぶ変わります。

もしかしてシェフがたまたま出来心で遊んでしまったのか、あるいはシェフが変わったのかわかりませんが、周りを見渡してもぺったんこだらけでした。

午前中から銀座のほうへ用事があって出かけておったのですが、ちょっとしたミステイキングで、やらねばならぬことをすっぽかして職場のほうへ戻ってしまいました。もう一度同じ道を自転車でえっちらおっちら向かうのも癪に障るなあと思い、わたしは普段は通らない道を（自動車でしか通ったことのない道を）使って、もう一度銀座のほうへ向かったのでした。

せっかく二度も銀座に来たのですから、寄るならばやはりここしかありません。お店の前でどれどれと座って待っていますと、後から来た男性が1人ずずずと先にお店に入ってしまいましたが、「お外でお待ちください」と追い返されて、そのままどこかへいなくなってしまいました。そのあと、また若い女性が1人やってきて、私の隣にちょこりと座って待っていますと、二人ともすぐに2階のほうへ案内されました。

いただくのはもちろんオムライスですが、以前からずっとあったのでしょうか。なんとチーズトッピングがあるのです。私はこれといってチーズにこだわりはないのですが、前妻がこのお店もチーズも大好きだったことを思い出し、思わずトッピングしてしまいました。どこにトッピングされているのだろいうとまじまじと眺めてみますと、ケチャップライスのところにチーズがまぶしてあり、とろうりと溶けて素敵な味わいを生み出しておりました。飲み物は人工的な緑が心に刺さるクリームソーダをいただきました。

閉店直前の夕方でしたので、最後は私の後にやってきた女性と二人だけになってしまい、追い出されるように（とても丁寧な接客のお店ですから、こういう言い方は誤解を招いてしまいますね）16時半過ぎにお店を出た次第です。こちらの女性は、オムレツサンドを持ち帰っておられたようです。前妻もよく持ち帰っていたなあ…などと思い出し、質屋なんぞに寄り道したりしながら職場へと戻りました。

妻お気に入りのこちらに、またまたやってまいりました。妻が行かれないときにも、私が仕事や私用のついでなどで訪れ、妻の大好きなオムレツサンドをお土産に帰ったりするもので、もう何回目かわかりません。

この日も、すでに「デリー銀座店」でしっかり食べていたにもかかわらず、さらに、妻はこのとき病気の定期検査の予定があってほとんど時間がなかったにもかかわらず、「銀座に来たのに、Youさんに行かないはずがあろうか（いや、ない）」ということで、慌ただしく訪れた次第でございます。とはいえ、本当に時間もなく、デリーさんでカレーを食べた後でもありますから、今回は飲み物だけにして、持ち帰り用にオムレツサンドを頼むだけといたしました。だけと言いましても、とにかくこのオムレツサンドこそが妻の大好物なわけですけれども。

妻は、ミックスジュースだけ大急ぎでいただくと、Youさんをあとにして検査に向かいました。私は、のんびりあたたかい紅茶をすすりながら待ち、検査が終わったという妻の連絡を受けまして、オムレツサンドを受け取って支払いを済ませたうえで妻のところへと向かった次第でございます。

お店を出てからは、無印良品さんを訪ねました。その背景は、こんなことでございます。この日の日中に私は、寒そうにしていた妻にストールを貸してあげておったのですが、それを広げて肩に巻いていた妻は、私のにおいがする、フェロモンだなどと奇妙なことを言い出しました。私は、それは加齢臭の間違いだからやめなさい、と言っても、妻はにおいをかぐのをやめません。しまいには、「これ欲しい」「帰りに代わりのストール買ってあげるからちょうだい」などとおねだりし始めるのです。これで私は、ははん、と合点がいきました。初老の私の首にまきついたストールが良いにおいのはずがありません。匂いと書くより臭いと書いたほうが適切なくらいです。要するに妻は、このカシミヤ100パーセントのストールそのものが気に入ってしまったわけです。ただ、私はあまり洋服を持っていないものですから、さすがにあげてしまうとさらにものが減って困ってしまいます。そんなわけで、二人で無印良品に行ってみた、ということなのです。しかし、残念ながら、こちらのカシミヤ100パーセントのストールというのは、どうやら少し前に終わってしまった商品だったようで、今はもうウールが混じっているものしかないというのです。私は妻よりひとまわりも年上のくせに大人気なく、けちん坊ですから、じゃあ私がウールが混じったものでいいよ、とカシミヤ100パーセントのほうを妻に譲ってあげることはできず、そのまま妻と一度お別れいたしました。私は、平日に妻とのデートで仕事をさぼってしまったものですから、職場に向かわねばならなかったのです。

ストールをもらえなかった妻はがっかりしたのか、お互いが自転車にまたがった状態での日比谷の交差点でのお別れはだいぶそっけなく、振り返って手を振ってくれることもない妻の後ろ姿に私は少し寂しい気持ちになりました。でも、夜に妻から「たまごサンドおいしい」というラインが職場の私に届いて、ああ機嫌は悪くなさそうだぞ、よかったなあと安心いたしました。あまりの美味しさに妻もきっと、癒されたのでありましょう。

しかし、しかしです。一言だけ申し添えておかねばなりません。妻が買って帰ったのは、あくまでも「オムレツサンド」なのです。Youさんには確かに「たまごサンド」というのもございまして、そちらはゆで卵とマヨネーズを和えたものになっておるそうなのですが、私たちは二人ともまだいただいたことがございません。Youさんによりますと、あくまでもオムレツサンドが「1番人気！」ということなのですが、妻が間違えた責任をとる意味もこめまして、次回は私がたまごサンドをいただいてみたいと思っております。

妻お気に入りのこちらに、またやってまいりました。妻が銀座の美容院へ行くというので、私も昼休みを利用してこちらにお邪魔した次第です。

この日は、おろしたての新しいワンピースを身にまとった妻がたいそうかわいらしく、私は年甲斐もなくメロメロで、会話も半ば上の空になってしまいました。そのデレデレとした情けない顔に自ら気づいた私は、一寸恥ずかしいなと思ってなんとか平静を装うようにしたところ、妻に「今日はなんか不機嫌だね」と誤解されてしまったので、これはいけないと今度は慌ててニコニコ。そんな忙しいお昼時でありました。

オムライスは相変わらずの絶品です。前回大ヒットだったナポリタンも注文いたしましたが、今回は前回ほどの印象的な驚きはありません。そうして自家製ハンバーグにも初挑戦いたしました。こちらはふわふわとした懐かしいお味でございました。最後はもちろん妻がオムレツサンドをお持ち帰りで、大蔵相の思い切った財政出動で5千円近くもYOUさんに使って解散いたしました。美容院へ向かう妻のかわいい後ろ姿を見ながら、私はオフィスへと向かったのでした。

妻お気に入りのこちらに、またやってまいりました。仕事を少し早めに切り上げまして、タクシーで妻と一緒に向かったのでありますが、YOUさんが大好きな妻は大はしゃぎでした。この日は私は紅茶だけをいただきまして、妻はいつもの通りオムライスです。

妻お気に入りのこちらに、またやってまいりました。今回は、妻の日比谷での通院・検診に合わせて自転車でお邪魔しました。前から気になっていたナポリタンを初めて注文してみたところ、想像以上に最高峰のナポリタンが出てきまして、私は心から感動いたしました。もちろん、持ち帰りのオムレツサンドの注文も忘れずにいたしまして、ベンチに腰掛けて妻とむしゃむしゃ仲良くいただきました。

妻が珍しく「ここに行きたい」と主張してきた「銀座サンド」さんが私にぐさりと見事に刺さった一方で、妻はどこか物足りない様子。そこで私は、私自身もまだ訪れたことはないものの、以前からずっと気になっていた「YOU」さんなら妻が満足するたまごサンドを食べさせてあげられるかもしれないと思い、妻を連れてまいりました。こちらには、確かにたまごサンドもあるのですが、おそらく大人気のオムライスに準じるたまご具合でありましょう「オムレツサンド」が売りのはずでございます。そうして私たちはオムレツサンドを頼んでみたところ、これが妻に大ヒットでして、「銀座サンドよりこっちが好き」ということでした。確かにたまごらしさをより純粋に味わえるのはこちらでありましょう。私は濃いめのパワフルな味わいが好きなものですから、銀座サンドのほうがしっくりくるなあと思っておりましたが、とにかく妻は大喜びです。妻のこの喜びが決してお店をすすめた私への気遣いなどではないことは、1週間も経たないうちにまた再訪することになったことが示しております。