オリジナルの漬けラム・漬けウォッカが楽しい！　燻製料理と居心地の良さで、ついついお酒が進むバー。 : BAR&DINING KAZEMACHI

［東京都中央区］［来訪回数：5回］
2021/7/2（金）
兜町の対岸、日本橋小網町にあるダイニングバー。
お酒と燻製料理を提供。2020年10月オープン。

場所は… メトロ茅場町駅 9番出口を出て右、目の前の茅場町交差点を右折。
平成通りを進み、左手に東京証券取引所を眺め、首都高の下、日本橋川を渡る。
川を渡ったら、すぐ次の角を左折。しばらく歩いて左手。

茅場町駅から徒歩5分、日本橋駅（D2出口）から徒歩8分。
人形町駅（A2出口）から徒歩5分、水天宮駅（8番出口）から徒歩7分。
日曜定休。ランチ営業あり。

何といっても、東証の川向かいという渋い立地。
あたりに飲食店は少なく、特に夜は隠れ家感たっぷりである。
どの駅からも近くはないが、逆にいうと 4駅を利用可能という贅沢さ。
路面店で、中の様子が見える窓もあるので、バーとしては入りやすい雰囲気。

客席はカウンター7席、4人掛けテーブル×3卓。
全席喫煙アリ。BGMはジャズ。

カウンターに座ると、目の前に、いろいろな具材を漬け込んだスピリッツ（インフュージョン）が並ぶ。
「これはセロリ、これは牛蒡です」
私の興味を見透かしたように、女性バーテンダーさんが明るい笑顔で話し掛けてくれる。
一杯目は無難にジントニックにしようかと思ったが… これはセロリだな（笑）

水族館好きの女性バーテンダーほのかさんは、いつもニコニコお話上手。
燻製料理と、それに合うワインなら、ソムリエの梅田さんにお任せである。

フードメニューが豊富。
約15種類の自家製燻製を取り揃え、少量から楽しめるのが良い（￥380〜）
バックバーは特に大きいわけではないが、ところどころに見たことのない酒が、顔を覗かせる。
背中側にはワインセラーも鎮座。最近は日本酒の影もちらほら…

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■インフュージョン各種
◎ごぼう漬けウォッカのモスコミュール
　土っぽい香りが、生姜（ジンジャーエール）の香りとマッチ。
　土×土コンビで、いい感じ。

◎バジル漬けジントニック
　バジルの葉っぱを漬け込んだジンを使用。
　何となくアジアンな香りを、ブラックペッパーがピリリと引き締める。

◎バジルウォッカのギムレット
　バジルに漬け込んだウォッカをベースに、ライム・シロップをシェイク。
　植物的な香りがいっぱいに広がる、ユニークな一杯。

◎バイマックル漬けウォッカのモスコミュール
　グリーンカレーで使われる、コブミカンの葉を漬け込んだもの。
　ジンジャービアの生姜感とあわせて、風味も見た目も「ドクターペッパー」そっくり！
　これは予想外の味。個性的だが、なかなかいける。

◎セロリ漬けジンのトニック割り
　爽やかで青い香りが、ライムの香りに呼応する。
　違和感なくいただける、爽快な一杯。

◎パルミジャーノレッジャーノ漬けウォッカのトニック割り
　削りたてのチーズを投入したもの。
　飲み口は爽やかなウォッカトニックだが、その後味にまろやかなミルキーテイストが
　ほんのり訪れるのが面白い。
　様々なチーズで試したそうだが、ブルーチーズや柔らかいチーズでは
　どろどろになり上手くいかない。パルミジャーノが最高とのこと。

◎ベーコン漬けウォッカのブラッディマリー
　漬ける工程において、何度か脂を除去する必要があるが、
　その手間を掛ければ、ベーコンの燻し香と適度な塩気が、お酒に上手く乗り移る。
　トマトと相性の良い食材は、基本的に何でもブラッディマリーに出来そうだ。

◎パイナップル漬けテキーラのマルガリータ
　フルーツ系はハズレなし、安定の組合せ。
　甘酸っぱくて南国気分たっぷり、カイピリーニャを思わせる一杯。

◎アップルハニーバーボン
　甘い香りを持ち味とするバーボンウイスキーは、アップル＆ハニーと相性抜群！
　もちろん甘すぎることもなく、これは万人ウケする味わいだと思う。
　レギュラー化してほしいかも～

◎いちごのホワイトラム漬け
　シンプルなインフュージョンだが、色合いも綺麗で間違いない一杯。
　ストロベリーダイキリのベースにもなりそう。

◎コーヒーハイボール
　アイリッシュウイスキーに珈琲豆を漬け込んで風味を抽出、ソーダでアップ。
　夏になるとコンビニに現れる「コーヒーソーダ」のお酒版。
　爽快感と大人の苦味が同居する一杯。

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■カクテル＆ウイスキー
◎愛媛産ゴールデンキウイとパイナップルのカクテル
　フレッシュフルーツの甘酸っぱさを活かし、シェイクで仕上げた一品。
　ふんわりと柔らかい飲み心地。

◎シングルモルト「タリスカー」
　スカイ島という、海に近い土地で蒸留されることから、
　わずかな塩味、いわゆるソルティな風味を連想させる一杯。

◎シングルモルト「アランモルト」
　赤ワインの一種、アマローネの製造樽で寝かせたウイスキー。
（※）陰干しして濃縮したぶどうを原料とする熟成赤ワイン。イタリア語で "苦い" 意味
　アルコール50度のカスクストレングスで、濃厚な香りが、スモーク系のつまみにマッチ。

◎シングルモルト「アードベッグ」飲み比べ
　通常のTEN、スコーチ、ドラゴンの 3種類をハーフショットで。
　年に一回、変わり種がリリースされるという。
　スコーチは、ピノ・ノワール（赤ワイン）の樽で熟成させたという、変わり種のアードベッグ。
　濃いめの色に仕上がっているので、なるほどと感じさせる。
　アードベッグらしいピート香もあるが、意外とまろやかな印象。
　一方のドラゴンは、貯蔵する樽の内側を強力に焦がして（チャー）ピート香を強めた一品。
　煤けたような香りが魅力的で、燻製との相性が良い。

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■燻製料理
◎お通し
　燻製ポテトチップ、燻製トルティヤチップス、燻製おっとっとが日替わりで供される。
　いずれも、燻香がはっきりと感じられる。
　ビールにもハイボールにも、ウイスキーのロックにも合う感じ。

◎漬けどんこしいたけのスモーク
　キノコを直接スモークすると、水分とともに素材の風味が抜け、美味しくないとのこと。
　そこで「燻した漬けダレ」を用意し、それに椎茸を漬け込む手法を取ったという。
　甘辛くて、食欲をそそる風味たっぷり！　ほのかに生姜の風味も感じられた。

◎たくあん
　メニューには "いぶりがっこの燻製" もあるが、あえて "たくあんの燻製" をチョイス。
　見た目は通常のたくあんと変わらない。漬物本来の甘みと、ほのかな薫香が楽しめる。

◎水タコ
　生のタコを燻したもので、もっちりむっちりとした食感がたまらない〜
　ほど良い塩気で、お酒が進む一品。

◎〆鯖
　旨味が凝縮。ウイスキーでもいけるが、やはり日本酒がベストマッチ。

◎ウインナー
　これまた旨味の宝庫。ピートの効いたウイスキーと合わせれば最高の気分に。

◎燻製厚切りハムステーキ（ハーフ￥680）
　間違いなく洋酒に合う一品。
　そのままでも十分美味しいが、添えられた燻製醤油をつけると、スモーク感が倍増。

◎こぼれいくらの燻製ポテトサラダ（￥780）
　最近、ビジュアル映えを意識しはじめた（笑）風待ちさんの新メニュー。
　ポテトサラダには、自家製コンビーフの燻製がたっぷり入り、旨味を底上げする。
　いくらは見た目だけでなく、ほど良い塩味をプラスする役割を果たす。

◎燻製アンチョビキャベツ（￥748）
　お店の隅っこで炒めるわけだが、その香りが食欲をそそりまくり！
　ほかのお客さんに申し訳ないくらい（笑）
　やや強めの塩加減が酒を進ませる、これはお勧めできる一品。

◎全部のせ 燻製牛すじカレー
「金沢カレーをイメージした」という牛すじカレーに、唐揚げ・燻製玉子・チーズをトッピングして
　ボリューム満点♪　ハイボールとの相性も間違いなし。

◎燻製チーズタコライス（UberEATS ￥1450）※配送料別途
　フタを開けると、しっかり燻製の香りが感じられる。
　タコスミートは最初の印象こそ甘口だが、ほど良くスパイシーで良い感じ。
　アボカド・トマト・レタス・水菜が入る。
　少なめに見えるが、ライス200gなので丁度良い量。
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かつて帆船が主流だった頃、逆風で船が進まなくなると、船員たちは入り江に点在する風待ち港に逃れ、
ときに現地で酒を楽しみながら、やがて順風に切り替わるのを待ったという。
バーは「とまり木」とよく譬えられるが、「風待ち」とはぴったりのネーミングではないか。

私にとっての風待ち港も、これで一つ増えたことになりそうだ。