西池袋１丁目、「刀削麺倶楽部」。【2nd】 : Toushoumen Kurabu

深夜まで営業の、〆刀削麺としても使える刀削麺専門店。

池袋西口、ロサ会館の北側にできた新しい店。
長年、夜は居酒屋、昼間はミートソース専門店の「ひるだけや ミート次郎」があったハコである。
２階にあった本場・大阪たこ焼きの「どないや」にはよくお世話になった。


池袋チャイナタウンは創成期から熟成期を越え、転換期に入ってきた気がする。
中国人の中国人による中国人のための料理店が、圧倒的に増えてきた。
また、こういう専門店も増えてきた。
犬やザリガニ、スコップ料理では、もう驚かない。カエル鍋専門店、パンダ鍋専門店まで登場している。

この店も、訪問時、中国人客ばかりに囲まれてのランチとなった。
中国語がわからない人間にとっては、行き交うコトバは単なるBGMのようでもある。
メニュー名も、一応「麺」と書いているが、「面」の表記もあり、ルーロー飯も「滷肉飯」や「魯肉飯」の表記でなく、「卤肉饭」と書かれている。


さて、この店、刀削麺の専門店である。
担々刀削麺とか、麻辣刀削麺とか、四川麻婆豆腐刀削麺とかいろいろある。
でも、「ルーロー飯」や「水煮魚」もあった。


「牛肉刀削麺・醤油」(880円)　――　写真の通り。

一番、はんなりするだろうヤツである。
担々でも麻辣でもなく、醤油。
刀削麺自体の味わいを一番感じやすいような気もする。

と、偉そうに書いたところで、僕自身、刀削麺には何ら詳しくない。
おそらく25年ぐらい前に、神田にあった店で食べてから、それほど数もこなしてない。

だから、うどんのようであり、きしめんのようであり、ひもかわのようでしかないと感じる。
もちもち感はあったが、うどん粉のカタマリの小麦感の甘みと旨みの味わい。

予想通り、醤油スープも、淡くはんなりしている。
牛肉片は、八角の風味が強めなので、ソレがスープにも伝染する感じで、徐々に趣き深いスープになっていくような雰囲気。
途中で、テーブルアイテムの麻辣を投入して味変。
一気に汗が噴出す感じだった。

パクチー抜きを申し出るのを忘れた。
そもそも、頭に浮かばないので、何度も繰り返される。

小皿料理は、セルフコーナーから自分で勝手に持ってくる。
ご飯は申し出ると、よそってくれる。

小皿コーナーの何かの肝臓的な雰囲気の、おそらくのレバースライス。
やけに、クセのある味わいで、ちょっとダメだったが、好きな人は好きだろうと思う感じ。

欲張って何枚も取ったので、いっそのこと、パクチーと対決させてみた。
マイナス×マイナスは、プラスの法則である。

でも、…そうならなかった。(笑)
むしろ、マイナスの２乗のような感じで、口の中が大変なコトになった。

順番的には、それからの麻辣への味変である。
強い味わいにしないと、どうするコトもできなかったのである。

刀削麺の量も多く、ソレに、ご飯や小皿料理。
腹一杯になった。
ソレが、何より。

ごちそうさまでした。


早朝６時までの営業だとショップカードには書かれていたが、メニュー表には、深夜３時までの表記である。
いずれにせよ、遅い時間までやっている。
飲んだ〆の刀削麺の店としても有効な感じの立地と味わいである。


（文責：京夏終空、2020.10.30）
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