町蕎麦とは一線隠したお店 : Yotsuya Ookido Yabu Soba

四谷三丁目から新宿通りを新宿御苑方面に西に進んだ場所に、大変風情のあるお蕎麦屋さんがあります。
「四谷大木戸藪蕎麦」という名前のようです。信号超えれば御苑エリアという場所です。

交差点的には四谷四丁目の交差点付近になるのですが、この辺り江戸時代に「四谷大木戸」と呼ばれていたそうです。
そこからお店の名前をとったか、、、あるいはその時代からお店があるのか。。。さすがにそれはないか。

店内は靴を脱いであがります。オール座敷。
界隈のお蕎麦屋さんでオール座敷というのは非常に珍しい気がします。

すごく広々していて、また風情があります。
まさか本当に江戸時代から、、、と思わせるくらいの厳かな雰囲気。とてもいい感じです。

ざるが740円。かけはありません。
ベンチマークメニュー、つまりは大好物なのですが玉子とじ蕎麦が1,000円。玉子とじが1,000円を超えるお店はなかなか珍しい。

御膳の詳細説明メニューを見て、蕎麦の大盛りが220円増しであることがわかります、
少し高級店の部類に入る値段になります。少しですが。

■玉子とじ蕎麦（1,000円）＋大盛り（220円）各税別

玉子とじ蕎麦を、せっかくなので大盛りにしてみました。
お昼ごはんでお蕎麦ですが1,000円を軽く超えてしまった。

大盛りだと器が変わるのでしょう。220円増しに恥じない堂々たる器で登場。
この風格あるお蕎麦が1,000円を超えていても何ら異論はありません。

スープがまずまず黒めで漆黒スタイル。
まちの大きな器になみなみとたっぷりと蕎麦が入っています。威風堂々たるお姿。

玉子は見事なまでにフワフワの仕上がり。トロトロさはなく、オールフワフワ。トロトロも好きですが、オールフワフワも嫌いじゃないというか好きです。
他に具材は葱と貝割れ。

謎でありましたのが右の品物。
奥はデザートで手前は天かすとわかりますが、右のものは何なのか。蕎麦に入れるものなのか。

念のため確認すると、お汁粉でした。危なかった。危なすぎた。

天かすだけ蕎麦に投入して七味でお化粧しました。七味はたまたまかもしれませんが、黒胡麻が多め。
そして何より、この天かすがすごく美味しいことに心奪われます。お蕎麦屋さんで「天かすすげえ」と思ったのは初めてかもしれない。

胡麻油のいい香りがします。天麩羅蕎麦はさぞ美味しかろうと推察できます。
天麩羅蕎麦は1,480円で、玉子とじが1,000円と考えると、天麩羅による値段上昇は控えといえそう。

色濃い汁は甘めの仕上がり。決して甘すぎませんが、方向性は甘め。
味強めですがしょっぱさは感じず、しっかりとした出汁と力強い醤油を感じます。クセになる汁。これは美味しい。

汁も黒ければ蕎麦も黒め。
柔らかめですが、ふにゃんとだらしのない感じではありません。
非常に軽やかで独特な蕎麦です。初めて出会う軽やかさ。
光の関係なのか少し緑がかっても見えます。
大盛りのため量もなかなかすごいですが、軽い食べ心地で重さを全く感じません。すごく美味しい。

デザートの一口汁粉と紅茶の寒天。

お汁粉は餡子がたくさん入っててすごく美味しい。3倍は食べたくなった。お汁粉とんでもなく美味しい。
しょっぱい物から甘い物のコンボ。
紅茶の寒天も涼しげで、それでいて生クリームの甘さが憎いものがあります。

素晴らしいお蕎麦屋さんでした。玉子とじ蕎麦1,000円は納得すぎる設定です。
ざる系の蕎麦も気になりますし、天麩羅もすごく気になります。

昼営業が16時までというのもいい。
なお夜は予約のみの営業になるそうです。

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【オーダー】
玉子とじ蕎麦　1,000円（税別）
大盛り　220円（税別）