酒冨士/お食事です !!
<H27.3.4>
朝方の冷えきった空気が、かなり緩んできていた。
浅草。雷門通り。
いつものハンバーグ屋さんは、今日は定休日のようである。雷門側にもうちょっと歩くと“天ぷら”の幟がゆらめいていた。注意深く店外に貼られる品書きを追うと、天丼もやっているようである。屋号にちょっとした違和感を覚える、というかちょっと変かなと思ったが、何つっても浅草だし、その時は完全に天麩羅屋だと思って、暖簾を割りつつ戸を引いた
「酒冨士」
九人掛けのカウンターのど真ん中、テレヴィジョンの真ん前の席に着いた途端、お食事ですか ? とやられ、そうだと告げた。
椅子とカウンター間のクリアランスがやけに狭く、椅子を引こうとしたら地面にがっちりと固定されていた。ジョージ・ケネディのような巨漢だと、このカウンターに着くことはちょっと厳しい、というか確実に無理かもしれない。まあこの界隈でジョージ・ケネディを今までに見掛けたことはないが。
他に四人掛けのテーブル席ふたつ。背中の左手に階段の入り口らしき気配があるが、客間であろうか。
午前十一時四十分を回っている。
客は私一人。正面を見上げれば、酒の肴の綴られた短冊がずらり爽快に並び、最初に食事ですか ? とやられたことが腑に落ちる。
ふつうに真っ昼間っから皆呑み始める街、浅草。眠らないか眠るかは知らないが、一日24時間酒の抜けぬ街、ここ浅草。
「カウンターで ? こちらでもけっこうですよ ♪」
後客の女性お一人様が遠慮がちながらも右手背中のテーブル席へ。
―― 何故俺には広い席を薦めてくれない ? こんなにチャーミングな男なのに ……
“天丼” @1,300也。
独身貴族を昨日から引き擦っているが、自分自身、全く以て不本意なことである。でも生きてゆく為には食べなきゃならないので仕方がないと自分に言い聞かせた。
海老二尾、きす、かぼちゃ、ピーマン、茄子。
さすがに店ん中のど真ん中の客一人、お店の方数名に見張られて画が撮れなかった。百聞は一見にしかずというが、ビジュアルを言葉で説明するという“特技”を、私もまた持っていない。適当に過ぎる表現をお許しいただければ、奇を衒ったところのないありのままの天丼であった。
煮物は良く炊かれていて、歯にあたるだけでほろりと崩れる人参。御付けは純血を保って白味噌。火の通ってちゃんと白くなった海老。ふと、正面の、お勧めランチの小さなホワイトボードに気が付いた
・鯖の塩焼き
・鯖の味噌煮
・かつ丼
etc.
そんなのが価格だけとってみてもリーズナヴルだし、ほんとうのお昼のお勧めとするところなのであろうか
「社長 !! お会計お願いしま~す !」
席を立つと給仕のお姉さんに促され、二階から私と同世代と思しき若社長が下りてきた。同じく雷門通り沿いで堂々営業するチェーンの天丼屋さんの驚異をまるで意に介していないかのように(いや、そんなの分かんないでしょ)威風堂々、というよりは多少謙虚に。
「てんや」以上に満足出来るちゃんとした天麩羅屋さんというのが、実は意外と希少、というのが私の偽らざる実感であるが、そんなところの台頭。また一方、新規おのぼりさんを一回ぽっきり相手とすれば良しとする悪質店のやっている、まるでこの伝統的観光地の清流の中への廃水垂れ流しのような行為の中で、このような真っ当なお店の存在には心底ほっとさせられるものがあるが、それを我々は、一旦は暖簾を割ってお金を支払ってみないと、外見からではなかなかその良否の判断がつかないということが、もどかしいところでもあると同時に、また面白いところでもあるんだろうけど ……
점포명 |
Sakafuji(Sakafuji)
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장르 | 이자카야、해물、덴동 |
예약・문의하기 |
03-3843-1122 |
예약 가능 여부 | |
주소 |
東京都台東区浅草1-6-1 |
교통수단 |
아사쿠사 역에서 321 미터 |
영업시간 |
영업시간과 휴무일은 변경될 수 있으니, 방문하기 전에 식당에 확인하시기 바랍니다. |
예산(리뷰 집계) |
¥3,000~¥3,999¥1,000~¥1,999
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지불 방법 |
카드 가능 (VISA、Master) 전자 화폐 불가 |
좌석 수 |
55 Seats |
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개별룸 |
불가 |
카시키리(기간을 정하여 빌려줌) |
불가 |
금연・흡연 |
완전 금연 |
주차장 |
불가 |
공간 및 설비 |
카운터석 있음 |
음료 |
일본 청주(사케) 있음,소주 있음 |
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이럴 때 추천 |
많은 분이 추천하는 용도입니다. |
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홈페이지 |
曇天の下の二天文を、ガイドさんにアテンドされ、中学生チームが列を成してくぐり抜けてゆく。
そのガイドさんがトラック野郎に出演した頃の片平なぎささんだったなら、ぼくも何食わぬ顔してちゃっかりとそのあとを着いていくのだが、ちょっと異なるようだったから(笑)、その行列を見送ってから、門をくぐらずにその横道をpathしていった
<R4.7.12>
「酒冨士」
仲見世を抜けて、路地をジグザグに縫い雷門通り。
右を見て、左を見て、そしてもう一度右を見てから手を挙げて(嘘)、「尾張屋」さんが開くのを待ってるお客さんたち数人を横目に左へ進む。
と、居酒屋とも定食屋ともつかぬお店が忽然と目の前に。
こちらのお店には以前に一、二度訪れたことがあった。入店の決め手は、早い時間にもう営業中であったこと(笑)。なので先客はいない。マスク姿のお姉さんは、目元がまるで中島ゆたかさんのようにぱっちりとexoticタイプの人だが、騙されちゃいけない、騙されちゃいけないって自分に繰り返し言い聞かせてる。
前にそれでえらい目にあったことがあるから ……
―― いや嘘だ。えらい目じゃないな。ただ絶対に美熟女だと確信してた人に、マスク外されたら極端にがっかりさせられた、というだけの話
“天丼” @1,350也。
御付けの出汁は、かつぶしかな。
ぼくのお母さんの御付けの出汁がかつぶしで、でもおばあちゃんの御付けの出汁が煮干しだったのは何故だろう ? ほんとうの親子じゃなかったのかな ? ぼくのお母さんにとっておばあちゃんは、ママ母だったのかも知れない。
そしてぼくがずっと本当の両親だと思っていた人たちも、ほんとうはママ母とパパ父だったのかも。でもここまできたらそれは知らないほうが良いことだろうから、このことは一生自分の胸の内に秘めたまま、残ったパパ父の冥途への旅立ちを静かに見送ってあげようと思う
パパ父 ……(笑)
浅草の居酒屋。の出す、天丼。
その最高峰はヴィジュアル含め、私が知る中では「三岩」のものだが、残念ながらコロナ過で無くなってしまった。そしてこの期に及んで日本列島はまたしてもの、コロナ第七波に襲われているという !
所定医療機関の病床は、空けておくと今でも一晩7万円貰えるのだろうか。ICUは一室40何万っていったかなぁ ? 空けておいて、でもそれを使わないことが一番の利益を生み出すのだと、誰かが言っていたのを聞いたような気がするんだけど ……
あらゆるミステリーは一番得する者が犯人というのが定石だが、この騒動の戦犯がこの期に及んでまったく暴かれる気配がないのは、いったい何故だろう ?
一番得する人間か、それか岸惠子か、または高峰三枝子が犯人だってもう最初っから決まってるつ~のに !
などと余計な思いを巡らせながらささやかな南瓜をもてあそぶとき、そういえば日曜日の夜、いきつけの居酒屋の女の子からア~ン♥してもらったよなぁ、南瓜、なんて今頃思い出しちゃって。
そ~ゆ~人生で一番大切なことを常にあっさりと忘れてしまう自分の未熟さを、雷門通りにそこはかとなく恥じた