魚もいいけど、手をかけた肉や野菜が好印象。日本酒の揃えも注目。 : Yamada ya

勝どき橋手前、築地六丁目交差点を聖路加病院方向へ３分ほど左手「やまだや」飲んで食べてニコニコ。

１９時過ぎに入店しましたが、あれよあれよというまにほぼ満席。今回は事前に予約をいれましたが、幹事さんに感謝。

メニューはグランドメニューと日替わりが半分づつ。アルコールはビールが国内３社を揃える他、純米生系の日本酒数種類、焼酎、ウィスキーや梅酒なども。日本酒好きとしては当然日本酒を攻めるわけですが、まずは料理。築地の仲卸とも縁のあるお店のことですから、鮮度のいい魚介を期待しちゃいますよね。刺身盛り合わせは当然として、いろいろ浸し野菜特製かつおソース（焼きか浸しか選べます）、自家製豆腐の味噌漬けから。豆腐は４個がデフォルトですが、３人ということで数の調整をしてくれます。こういう気遣いはありがたいですね（ほかの料理も、何も言わずとも人数を見て「ケンカにならないよう」包丁を入れてくれてます）。しかも一人遅れてきたのでその分は後で、というのもさすが。豆腐は味噌の風味が強く移ってるのに豆腐の味もしっかり主張するところに、上に載っているクリームチーズの風味が絶妙。これはビールからさっさと日本酒に移行するしかないですね。お猪口を選ばせてもらい、さて、何をいただこうか。

こちらには日本酒に詳しい若いイケメン店員さんがいるので、彼をつかまえてオススメを次々に。魚心あれば水心、ほーら予想どおりメニューに書いていないものがあれこれ出てくるし、同一銘柄でもスペックの違いとかＢＹとかマニアックなお酒がどんどん飛び出してくる。もちろんお燗もＯＫ。この日は安芸虎・入河内、酔右衛門・活性にごり、山三正宗・純米大吟醸おりがらみや佐香錦、不老泉・山田錦などを冷で、その後軽く燗をつけて、さらに熱燗（おりがらみだってにごりだってこのお酒は燗つけちゃったほうが美味いもんネ）なんてお願いしちゃいました。わがままでスミマセン。ちなみに基本はグラスで一合弱の提供ですが、半合や徳利での提供も可能とメニューに明記（一合じゃないというレビューもありますが、メニューにちゃんと書いてありますよ）

やまだやベーコン、６種の炭火焼盛り合わせなどをオーダーします。料理にしっかりと手をかけているからか、全体に提供は遅めなのはしかたがないところ。刺身の鮮度がいいのはあらためて言うまでもありませんが、遅れて出てきたいろいろ浸し野菜にびっくり。松江の名物料理の奉書焼きのように耐熱の紙でくるまれたホクホクの野菜たちが、鰹のソースで味が引き立てられて美味しいこと。これ、シェアせず一人でまるまる食べたいくらい。名物料理というやまだやベーコンは、やや塩は強めだけど引き締まった旨みと脂の甘さがたまりません。そして添えられているキャベツの酢漬けにはクミンが散らされ、時折不用意に刺激が鼻に抜けていきます。これ、いいなぁ、、。

しかし、炭火焼がなかなか出て来ません。。気長に待っていると「本日の土鍋ご飯が炊きあがりましたー」と店員さん（店長さん？）が土鍋の蓋を開けて客席を回ってこられます。こちらで〆をいただく予定ではなかったのですが、自家製というカマスの干物が炊き上がったホクホクのご飯にまぶされていて、これ見たら注文するしかないじゃないですか。これはズルい（笑）

さて、ようやく炭火焼到着。う、これはすごい。レバーやせせりなどが盛られたプレート、コリコリ、じんわり、ボリッ、クチュクチュと味と食感の違いが楽しい。しかも雄/雌の違いまできちんとプレゼンテーション。これもシェアではなくて一人一皿かかえこみたい。。ここで満足してしまいお会計をお願いしようとしたら「炊き込みご飯お出ししますね」あ、すっかり忘れてました（汗）。予想よりも塩分控えめ、お酒で疲れた口と胃にやさしい味。ネギがたっぷりはいったアオサの味噌汁で気持ちも身体も和みます。

オーダーした内容のせいかもしれませんが、魚介系よりも肉や野菜を一手間かけた料理の方が印象に残りました。本当はフライものや珍味系とかもっといろいろいただきたかったのですが、料理が出てくるのがゆっくりだったので結果的にあまり食べられなかったのが残念。ということは今度来たらそういう料理を先にオーダしちゃったほうがいいわけですね。お店のこういうポイントがわかってくると一層楽しめるでしょう。お値段も内容を考えたら十分にリーズナブル。ということで、また再訪したいなぁ。ごちそうさまでした。