駅前から離れた下町の住宅地にある穴場の良店（#とんかつ丸雄） : Maruo

とんかつ丸雄＠雑色

●上ロースかつ定食 1500円

京急本線 雑色(ぞうしき)駅から徒歩10分、JR蒲田駅からは徒歩15分ほど、西六郷公園(タイヤ公園)の近くにある「とんかつ丸雄」。

駅前から離れた下町の住宅地にあるとんかつ屋。カウンターとテーブル席で10席ほどのこじんまりとした店内で、店主が一人で切り盛りしている。

平日昼12時台に訪問し先客2名。どちらも地元の常連客のようで、ときおり店主と談笑しながら昼からお茶割やビールと一緒にとんかつを食べている。このときは喫煙者はいなかったが、カウンターの上に灰皿も重ねてあったので喫煙可なのだろう。

ランチメニューはロースかつ定食(1000円)、ひれかつ定食(1000円)、上ロースかつ定食(1500円)、生姜焼き定食(1000円)の4種類。夜はお酒のおつまみになるような軽い一品メニューもあるようだ。

「上ロースかつ定食」(1500円)をオーダー。注文を受けてから大きな豚ロースのブロック(塊肉)を切り出している。上ロースかつ用のお肉は2cmぐらい厚切り。お肉の量は200gぐらいだろうか。他の客さんが注文した普通のロースかつのお肉と比べると1.5倍ぐらいの厚みがある。

丁寧に筋切りし、小麦粉、卵にくぐらせてパン粉をつけ、鍋でじっくり揚げていく様子をカウンターから眺めていると10分ほどで上ロースかつ定食が配膳。千切りキャベツとカットレモン、パセリが添えられ、ライス、味噌汁、白菜の漬物付き。卓上にはソースとからしのみ。塩もあるのかもしれないが、手の届く範囲には見当たらなかった。

上ロースは柔らかくしっとりジューシイで脂身の甘みが絶妙。どこどこ産の豚肉とか品種などの情報はどこにも書いて無くて不明だが、中まで火を通してもパサパサにならず、保水力があって肉の断面はじんわり水分が浮いてツヤツヤしているので、しっかり熟成されたかなり品質の高いお肉だ。衣は薄めでサクッとした食感。フルーティな甘口のソースと相性抜群。ご飯もふっくらツヤツヤでちゃんと美味しい。

蒲田エリアでとんかつといえば駅前の「丸一」や「檍(あおき)」、「まるやま食堂」など、平日昼でも行列ができる有名店がたくさんあるけど、この味とボリュームでこの値段なら遜色ないクオリティだと思う。駅前から離れているので穴場の良店。