西永福に新たなるフレンチの風 : Petit coton

お正月明けにぷらぷら散歩してたら偶然見つけた　新規オープンのお店。　それも西永福という地味な土地に。
この場所は以前は中華居酒屋だったかな？　店内は居抜きっぽさが少々残ってるけどフランス料理屋ってイメージに近づけるべくいろいろ手をかけ努力した跡が見受けられる手造り感ある可愛らしいお店。
料理は御主人が　奥様がホールを担当してお二人でお店を回してらっしゃる。

とりあえず新年おめでとうということでカヴァを１本貰い乾杯！
その後メニュとにらめっこして料理を選びました。

前菜
パテ・ド・カンパーニュ（３・５）・・・どこ行っても食べてますパテカン！　ここのはきっちりオーセンティックな仕上がりで直球勝負的な皿でした。　贅沢を言えばピスタチオをパテの中に忍ばせてくれるとか？　もう少し厚めにスライスしてくれるとか？あればも少し評価上がります。添えられたピクルスのお味がよかったです。

オニオンタルト（３・０）・・・これは期待していたものと違いました。　私が食べたかったのは玉ねぎとアンチョビを時間をかけて真っ黒トロトロになるまでオリーブオイルで炒めて作るオニオンタルト　でもここのは焼き色穏やかなあっさり系でした。

牡蠣オーブン焼き（３・５）・・・にんにく使用控えめのエスカルゴソースがお上品に牡蠣に絡みます。牡蠣がプリプリしていて美味しいです。

メイン
仔羊ロティ（３・９）・・・かなりボリュームのあるお皿でした。　そして仔羊の火入れが絶妙です。　完璧キレイなロゼ色に仕上がっています。
何度か肉をオーブンに出し入れして　途中でオーブンから出して肉を休ませたり　肉の弾力を指で確かめてらっしゃったので
シェフに　「芯温とか温度計でチェックするのですか？」　と尋ねたところ　「長年の勘です」　とのことでした。流石ですね。

牛ほほ肉赤ワイン煮込み（３・８）・・・トロトロになるまで柔らかく煮込まれたホホ肉にサクっとナイフが入っていきます。　赤ワインソースのフォンのお味もなかなか美味しいです。　ガルニチュールの野菜の火入れも見事ですね。

ワイン・・・フレンチレストランだからといってそれほどフランスワインに傾倒しているわけでは無く　スペイン、イタリアなどのコスパのいい手軽で美味しいワインを常備している。　ただセラーがあまり大きくないのか？　それほどたくさん種類を持ってる訳ではない。


とても丁寧に　心地いいテンポで　黙々と調理なさるシェフは以前奥様とお二人で小さなフレンチレストランを恵比寿で経営していたらしいです。
お子様が誕生して奥様が育児をなさるということでそこを閉めて　その後御主人は青山のカナダ大使館ビル内にあった会員制クラブ「シティクラブ・オブ・東京」でシェフを務めてらしたそうで　小さなお店から大箱までいろいろな経験をなさった方ですね。
その経験から紡ぎだされる彼のお料理は　「ストレートに美味しい王道フレンチ」　といった印象でしょうか。

接客担当の奥様は可愛らしく朗らかで　とても自然な感じで接していただけるので、こちらも肩の力を抜いてリラックスしてお話しできる　そんな方でした。
小学生のお子さんがパパとママの様子が気になるのか？　店奥からチラッと様子を見に出てくるところも可愛らしかったです。


アットホームな雰囲気でいっぱいなこちらのお店
家族連れでも、カップルでも、お年寄りでも　歓迎してくれるいいお店だと思います。