まろやかな動物系と鰹など魚介系のブレンドスープ。 : Chuuka Soba Daidaiya

世田谷の千歳通を歩いていると橙屋という看板。
"中華そば"と、提灯と暖簾に書かれているけど、
見た感じ相当年季の入った居酒屋のようないでたち。
場所は千歳烏山と祖師谷大蔵の中間のマイナー立地。
ウルトラマン商店街入口の塚戸十字路の近くです。
お店入口のボロボロの木製扉が開け放たれていて、
休日の13時半頃、空いてる感じ。よし入っちゃえ。

明るい外から中に入ると、うわっ、暗いや…
目が慣れると、奥に続くカウンターだけ、狭い店内。
食券販売機はなく、口頭注文方式です。
メニューを見ると、中華そば、橙そば、つけそば。
前知識がなくシンプルに中華そば（900円）を注文。
原価高からか、つい最近値上げされたみたい。

店内もかなり年季が入った感じ、店主のワンオペ。
厨房内ではデカい寸胴でスープが煮出されてる。
BGMはなく、不思議な器具音が鳴り続けてます。
先客もいなくなって私一人に。よかったぁ…

5分ちょっと掛かって登場です。
焼物調の白い丼ぶりから湯気がもうもう。
茶色くてやや濁ったスープです。
真ん中に長いチャーシューが横たわってます。

スープを一口飲んでみると、おおぅ、うまいやん♫
まず広がる潮の香、鰹などのやや金属感のある酸味。
そして、包み込むようにまろやかな動物系の味わい。
旨味は抑えめだが、魚介、動物系のバランスが良く、
角なく飲みやすい優しい味に仕上がってます。
あっさりと思いきや飲み進むと塩分感は意外と強め。

麺は弱いウェーブの掛かった少し黄色い中太麺。
食べてみると意外にもコシが強く弾力ある噛み心地。
すすっと啜れる滑らかさですが、結構ハードな食感。
これが不思議とまろやかスープによく合います。
麺量は比較的入ってて、満足感あります。

チャーシューは細長く結構厚みがあり、豪華。
でも箸で持ち上げるとほろっと崩れる柔らかさ。
タレがじっとり染みてほのかに八角の香る味わい。
豚バラ風の肉で、脂身はしっとりと甘く、
肉は繊維がスネ肉のようにパラパラと解けてくる。
メンマはよく味が染みて、軽い酸味のある味。
薬味のネギは少なめ。海苔が一枚入ってます。

まろやかな動物系と鰹など魚介系のブレンドスープ。
これはなかなかいい感じの一杯でした。
なんかどこかで飲んだ系統のスープなんだよなぁ…
麺はしっかり噛み応えがあるのが特徴的。
オーソドクスな中華そばではないけど優しい味です。
価格もチャーシューの迫力を考えれば妥当かな…

どの駅からもかなり遠い不便な立地ではありますが、
定期的な食べたくなりそうな味わいですね。
も少し明るくて雰囲気良ければいいんだけど…
でもふらり立ち寄ったお店が美味しくて嬉しかった。
また近くに行ったらうかがいますね。