街中華らしからぬ江蘇料理専門店 : On fuku

　東京23区のフロンティアの喜多見駅から徒歩すぐの中華料理店「恩福」へ。店に着くと店構えのデカさに驚愕。でももっと驚いたのは入店してメニューを見た時。卓上の冊子メニューと壁に貼られた料理紹介の多くが「その辺の街中華とは違う」。もっとも、大だなの中華料理店でも定番料理しかないつまらない店が多いけど、「恩福」は江蘇料理とくに淮揚料理の珍食が廉価でたくさん用意されています。低価格高コスパなメニューの数々に、選択を悩むこと数分、他の客の注文に引きずられてゴールデンシュリンプと、「食べログ」レビューに引きずられて土鍋料理ということで土鍋カニ味噌豆腐を注文。この２品だけだと1650円です、念のため。
　ゴールデンシュリンプは海老をジャガイモでくるんでジャガイモを揚げて細く切った揚げ粉をまぶしたもの。まぁまぁ値段相応かな。でも土鍋カニ味噌豆腐は、なかなか美味しかった。カニ味噌がたっぷり乗っているけど、鍋の出汁は魚の香りが強くて磯のあつあつの味わい。カニ味噌も豆腐も魚臭い味わいと絡めて食べられて、やはり中華料理（の評価）は魚のあしらい次第だと痛感。
　これでもう普通なら満腹だけど、某Ｔ茂で鍛えた腹だけにもう一品。一皿2000円にかなり迷ったけど「淮揚十大料理」の肩書に惑わされて注文してしまった白袍虾仁（バイパオシアレン）。海老を薄味ベースで餡と炒めた感じ。あっさりした食感で２皿食べた後にはちょうど良かったけど、味が普通過ぎて「変態料理ではない」割に高額だから、再注文なし。一応杏仁豆腐で締め。税別なので4000円ちょい、白袍虾仁を注文せずに「普通のメニュー」をあと１皿食べていれば、2000円台で収まるはず。他にも珍しい料理は多く、再訪あり。