中川イサトの『お茶の時間』 : Kousaiken

はじめて降りた駅を出ると、なんだか落ち着く感じの小さな商店街だった。

ほんの1,2分も歩けばきっと商店街はいつの間にか無くなって、小さなアパートなんかも未だに残ってたりするんだろうなぁ…

そんなことを考えながら、角を曲がると目的の店はすぐに見えた。

店内は思っていたよりも少しばかり狭く、手作りっぽいやたら大きなテーブルかが更に店を狭くさせているようだ。

大きなテーブルには二人ずれの女性客が 、サラダを食べながら小さな声で上品に話をしている。
どんなカレーを頼んだのかがなんだか気になるが、自分のカレーを何にするのか決めてもいないのに気にしても仕方がない。

来る途中、いくつか写真だけは見ていたので心がわりしなければ『子羊と牛蒡のカレー』と『カツオのスモークとキャベツのカレー』にしようと思っていたが、選べるカレーの中に『子羊と牛蒡のカレー』がない…

『カツオのスモークとキャベツのカレー』は珍しかったので決定だが、あと一つをどうするか迷いながら、デザートは要らないからカレー3種のセットはないのかと、もう一度メニューを見るが残念ながらないようだ。

『レンズ豆のカレー』『チキンとキーマとひよこ豆のカレー』『天然エビときのこのカレー』の三つは、どれも黄色くターメリックが多目の感じだったのでもう一つは『野菜のカレー』を選択した。

ご飯は、プーリーとご飯のハーフハーフにしたかったが、このところの体重増加に歯止めをかけるべく、脂っこそうだったプーリーは断念して、ご飯だけで我慢。

最初に有機野菜のサラダを運んでくださる。
これが、どれも甘みがありとても美味しい。こんなのを食べているとビジネスホテルなどの朝飯に出てくるサラダなんて食えたもんじゃない。

続いて、カレーが運ばれてきた。

まずは、『カツオのスモークとキャベツのカレー』
ターメリックが多めで、ほかの香辛料は少な目。ベースの鰹からも出汁が出てなかなか美味しい。
カレーと言うよりはカレー味の水分が少ないスープのような感じ。

もう一つの『野菜のカレー』
こちらは、カルダモンがいくつか粒のまま入っていて香辛料が主張してくる。
クミンも感じられると尚良い感じかな。

辛さは両方とも私には全く感じられないので、辛み増しに頂いたオイルをかき混ぜて入れてみる。
３杯位入れて混ぜたが、全く変わらない。

ん～…

１０杯入れると、少し辛さが出てきて美味くなった。
１５杯入れると更に美味くなった。

ということで、『辛いのでちょっとだけ入れて』とは書いてあるが、ともに１５杯ずつ入れて食べていくが、辛さになれてしまいこの小さな器をそのままぶちまけてしまいたい衝動に駆られたが、全部なくなってしまうと思いとどまった。

容器の中身を１／３くらい使ってしまった。


あっという間に完食。

薬膳カレーだなぁ～

なんだかのんびりした店です。

頭の奥で、中川イサトの『お茶の時間』が流れているような気がした。


これで、もっと辛いバージョンがあればいいのに。

ただ、この店はこういう穏やかなカレーを好む方々が多いような気がしますね。


食後に、アイスチャイを頂き、デザートを聞かれましたがカレーの口のまま店を出たかったので丁重にお断りしますと、おみやげ用のものを頂けました。ありがとうございました。


子羊と牛蒡のカレーが食べられなかったのが残念！