箸で食べるらんぷステーキ！ : Suteki chaya shitamachi kko

熟成神戸牛ステーキを驚異的安さで食べさせてくれる内容のTVを観て週末ランチで訪問。
東京城北にある富士見台駅南口から徒歩5分ほど。繁華街から離れた千川通り沿い。
富士見台と言えば人気の焼肉店牛蔵があります。

神戸牛の提灯と似顔絵が描かれた店先の青いテント、昔ながらの居酒屋風な佇まい。
オープンちょうどでしたので一番乗り。カウンター席に座りました。

拘りに神戸牛を食べさせてくれる店主は、
昭和10年生まれ、来年80歳を迎えるお婆ちゃんなんです。一人で切り盛りしています。
若いころから肉を捌いて60年だそう。肉のプロですね。
これが本物の和牛！と若い世代に食べてもらいたいと安価に提供できるよう頑張っておりました。
そして一度話し出すとおしゃべりが止まらないお婆ちゃん。まさに下町っ子。
戦後から現在まで国産和牛から黒毛和牛の色々な歴史や背景を丁寧に語ってくれました。

店内は昭和のまんま。真ん中に大きなテーブル１卓がありスペースがない。
決してお洒落な雰囲気はなく、掲示メニューも全て手書き。
高めのカウンター越しの厨房で小さいお婆ちゃんがジュージューと調理しております。おしゃべりしたままで。

注文はビール1本と、
特選神戸牛らんぷステーキ200g\5,400とハンバーグシチューがけ2枚入り\2,800を二人でシェア。

神戸牛の仕入先は高見牧場。
A5黒毛和牛をメインに多少A4も仕入ながら、最低4週間以上熟成させた肉を提供してくれます。
今回のステーキは8週間熟成の神戸牛。
それと牛すじ煮込みはあるとラッキーなメニューだそうです。コラーゲンたっぷりだとか。

味付けは塩コショウのみ。コショウはドイツ産、塩はオーストラリア産。
上質な背脂で焼くステーキ。レアに近い状態で一口サイズに厚めカットで提供してくれます。

適度に脂が入ったお婆ちゃん自慢のらんぷステーキを一口。
ジューシーな肉汁とじんわりしみ出る脂の甘い味。臭みは全くなくそして柔らかい。
筋もキレイに処理しているため舌の上でとろける感じ。肉本来の味を楽しめました。

ポテトサラダなどお婆ちゃん手作りの付け合わせはサッパリしているので脂っこさも解消されます。
味噌汁は豆腐ワカメが沢山。まさにお婆ちゃんの味噌汁味です。
ご飯の炊きあがりも好みで美味しく頂けました。お代わりもできます。

ハンバーグは肉肉しい味ですがふわっと柔らかい。旨み甘みもしっかり。
ハンバーグにかけるシチューは5日煮込んだものでトロミがなくサラサラ。味もコクはなくあっさり。
なのでご飯をお代わりして〆にかけて食べることもできます。これがまた美味しい。

ただ2品とも熱々じゃなく少し冷めちゃっているのがちょっと残念かな。
お婆ちゃんが一人切り盛りしているので仕方ない部分ですかね。
それとステーキやハンバーグはお持ち帰りもできるようです。

食材、調味料も全てに拘った、
肉好きの肉のプロが本物の和牛を安く食べさせたい心意気が伝わってくる美味しい店でした。

遠くから常連客も食べに来るそうなので、お体に気を付けていつまでも頑張ってもらいたいです。