점포명 |
Trattoria Gatto Nero(Trattoria Gatto Nero)
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장르 | 이탈리안、레스토랑、파스타 |
예약・문의하기 |
03-6902-2608 |
예약 가능 여부 |
예약 가능
電話のみ |
주소 |
東京都文京区千石4-25-2 蔵とまきの郷 桜-3 |
교통수단 |
都営三田線千石駅より徒歩6分 스가모 역에서 394 미터 |
영업시간 |
영업시간과 휴무일은 변경될 수 있으니, 방문하기 전에 식당에 확인하시기 바랍니다. |
예산(리뷰 집계) |
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지불 방법 |
카드 가능 전자 화폐 불가 QR코드 결제 불가 |
좌석 수 |
14 Seats |
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개별룸 |
불가 |
카시키리(기간을 정하여 빌려줌) |
가능 |
금연・흡연 |
완전 금연 |
주차장 |
불가 近隣にコインパーキングあり |
공간 및 설비 |
세련된 공간,차분한 공간,자리가 넓은,소파자리 있음 |
음료 |
외인이 있음,엄선된 와인 |
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요리 |
채소 요리를 고집함 |
이럴 때 추천 |
많은 분이 추천하는 용도입니다. |
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위치 |
숨겨진 레스토랑 |
아이동반 |
어린이 가능 |
오픈일 |
2023.10.25 |
文京区千石。交通としては、地下鉄三田線の千石駅とJR巣鴨駅の中間ぐらいだろうか。まったくの住宅街だが、近くにはけっこうお高いので有名な食材自慢のトスカーナ料理がある。その並びというのも面白い。
店が入っているのは、外観が和風の集合住宅で、旅館風の外壁のはずれに入り口があるが、下手をすると見逃しそうだ。玉砂利の敷かれた脇の道を進むと、正面にのれんのかかった入り口が現れる。ともあれ、隠れ家感は半端ない。
どう考えても高い割烹屋風のロケーションなのだが、これがイタリア料理。しかも、「黒猫」という名前の本格シチリア料理だから、それだけでやられる。去年(2023)の10月にオープンしたばかり。
久しぶりの、シチリア料理だ。メニューには、マグロ料理やパレルモ風のイワシとフィノッキオのスパゲティなど、シチリアらしい定番も並ぶが、ウニやボッタルガ、さえらに実際にはあまり現地では見かけない、ミートボール・パスタなど遊び心があるメニューも。(アメリカでイタリア系家族のおふくろの味となっているミートボール・スパゲティは、もともとシチリア移民が持ち込んだものと言われていて、アメリカでは定番だが、シチリアのリストランテなどでは、あまりお目にかからない。最近は、どうかわからないけど。)
ワインもずいぶん数が多いな?と思ったら、数百本もあるワインが全てシチリア物だとか。驚き!
シェフは、(業務提携で東京にも進出した)パレルモ郊外のモンデッロにある話題の一つ星、Bye Bye Bluseで修行し、その間、シチリア中のトラットリアを食べ歩いたというから、シチリア・オタク度は、かなりやばそうだ。
本来なら、イワシのパレルモ風をまず最初に注文すべきなのだが、パスタの量もちゃんとあると釘を刺されたので、この日はウニの魅力に負けて、プリーモではウニのスパゲティ(2,900円)とトラパネーゼのフジアーテ(2,000円)を注文。
前菜は、どれも美味しそうだったので、まずは盛り合わせ(2,000円)を。
セコンディ二は、本マグロのタリアータ(3,000円)を注文。
ワインは、クズマーノ兄弟が作るシャマリス(白)をボトルで。これが4500円なら良心的な価格だろう。
デザートにセミフレッド(800円)とプリン(ブディーノ:700円)とエスプレッソもいただいた。
前菜は、見た目には驚きはないが、味が現地風で素晴らしい。イワシは、かなりビネガーを利かせてマリネされているので目が覚める味だが、添えられたオレンジと合わせると、驚くほどマッチする。
シチリアの伝統料理カポナータは、おそらく我々が通常思っているよりっずっと甘みがあり、酸味は少ない。歴史を感じる味だ。
タコとジャガイモは、そのまんまの味だが絶妙に合う。ポルトガルやスペインと同じ食べ方だが、過去には支配も受けていたのでイベリア半島の影響はもちろんあるだろう。
しかし、一番素晴らしかったのは、カジキの軽いスモーク。実に薄味なのだが、カジキはシチリアのを代表する食材(ま、今はあんまり取れなくなってしまったらしいが)なので、やはり洗練されている。
ウニのスパゲティは、一口で圧倒されるほどクリーミーなウニがたっぷり使ってる。冷製ではなくて、温かい皿だ。(シチリアやプーリアなど生うにを食べる地域でも、ウニのパスタは特に郷土料理というわけではないので、あったとしても店のスペシャリテだろう。日本のイタリアンでも、このパスタはそれぞれのシェフのオリジナルなので、全く別の料理だったりする)
角がたったスパゲティの麺もすばらしい。南なので、乾麺を使用するのだが、かなり高級な麺であろう。いわゆる「アルデンテ」に芯を残して茹で加減を調整しているのではなく、完全に茹っていると思われるのに、半端ない食感が残っている。
トラパネーゼ・ソースのフジアーテは、真っ赤な赤エビが4つも載っていて、もはやエビ料理なのかパスタなのか判別しがたい。シチリアの西の突端にあるトラパニのパスタらしい。フジッリという、らせん状のマカロニはよく見かけると思うが、それの何倍かある長いらせん状のパスタ。確かにシチリアのカンポ社が製造するフジアーテが、日本にも輸入されているのは知ってはいるが、食べたのは初めてだ。
ソースは真っ赤だが、辛いわけでも、トマト味が前面なわけでもない。トマトとアーモンドが一体となったトラパニ・ペーストに、見事にエビ味噌の味が出ていて、ちょっと説明し難い味だ。
メインの本マグロは、さすがに日本風の火入れ。シチリアではよくカジキ・マグロを出すが、知っている限り現地ではパサパサになるまでよく焼きしてしまう。
そこはさすがに、オリジナルで中心はレア気味に焼いたマグロをタリアータ(スライス)にして、風味の強いトンノ・ボッタルガ(カジキマグロのカラスミ)とルッコラとオリーブオイルであえてある。ルッコラも、ちゃんとセルバチコを使っていた。
シェフ自身もそう言っている通り、細かいところまで食材はいいものを吟味して使っている。
デザートのプリンも濃厚でうまいが、「シチリア店のまま」というセミフレッドは、本当に素晴らしかった。
2人でワイン1本、お腹は一杯で、一人1万円には行かない程度。価格も良心的だ。
東京のイタリア料理のなかでシチリア料理が世間的にももてはやされた時期が2回ある。
最初は、石川シェフが2000年ごろ、初めてのシチリア料理専門店「ダ・トンマズィーノ」をオープンさせ、それを閉めてカジュアルな「ドン・チッチョ」として再スタートした時期。のちにこの店は多店舗展開を図る。
次は、シチリアで修行した大下シェフが、白山に「シチリア屋」を出して、より深化したシチリア料理を提供して世間を驚かせた2014頃だ。
2024年、ひょつとすると、この店は久しぶりに東京に第3のシチリア料理の波を起こすかもしれないなあ〜。