田舎蕎麦が秀逸。重ねて足を運びたい店が一軒増えました
こちらの店名と評判は以前から耳にしていたが、なかなか足を運べなかった一軒。
先日訪れた築地の「文化人」の主人から、修行先がこちらであるという事を伺って、訪れたい気持ちが急に高まった。
初回は平日の昼に、蕎麦の味を確認のためだけに寄り、2回目は「蕎麦前」も楽しもうと日曜日の昼に出かけてみた。
場所は綾瀬駅西口からは1分も掛からないほどの好立地だが、周囲は案外静かだ。
店の前には竹栽があしらわれ、好ましい雰囲気。
店内もすっきりとまとまり、落ち着いている。BGMもヒーリング系。
地元では人気店のようで、初回もほどほどの入り。
それを踏まえて、今回も開店時刻の11時を少し回った頃を見計らって到着。
まず冷酒に「辛丹波」を注文。
肴には「焼きみそ」と「天ぷら盛合せ(小)」を注文。
酒にはお通しとして少量の「蕎麦みそ」が付くが、これが赤味噌仕立てであるのに対して「焼きみそ」は白味噌ベース。
よく見かける「一茶庵」系の杓文字に塗って炙るスタイルを、竹べらに応用したもので、味の面でも似ている。
「天ぷら盛合せ」は結構大き目の海老一尾とその頭、野菜はパプリカ・茄子・さつま芋・しし唐で、海老の頭の硬い殻は外してあり、味噌の部分まで食べられるよう工夫されている。
やや油切れは悪かったが味は上々で、パウダー岩塩と濃い目の「天つゆ」が付くが、これで700円は安い。
追加で「一ノ蔵」をぬる燗でもらい、蕎麦前をゆっくりと楽しむ。
そうこうしているうちに後客が次々と来店してきたが、ほとんどの客はやはりお得感のある「天せいろ」がお目当てのようだ。
蕎麦は先に初回に訪れた折の、2種類の「もり蕎麦」について述べてみたい。
この時は「田舎」と「せいろ」の両方を一枚ずつ試したが、なかなか見事な出来栄えに感心。
特に品書きに‘限定’と付されている「田舎」には、強いインパクトがあった。
挽きは粗く、星もはっきりと見える黒っぽい蕎麦で、食感はざらっとしているが繋がりは良い。
何よりも香りが濃く、蕎麦そのものの味が深い。
元来私は、微粉でのど越しの良い江戸前のスタイルが性にあっているが、これには脱帽である。
このタイプは一口目は旨いと思っても、いがらっぽさが鼻について飽きてしまうことが有るが、こちらでは箸が止まらなかった。
このスタイルでこれほど感心したのは、「やざ和」や「ら すとらあだ」くらいで、私にとってもあまり経験がない。
それに対して「せいろ」はスタンダードな面持ちで、「文化人」の蕎麦はこちらの方が近い。
「田舎」とは対照的な食感と色合いだが、しっかりとしたコシと程良いのど越しで、こちらもなかなか良くできた蕎麦である。
「つゆ」の味は中庸な濃さで、バランスの取れた丁寧な仕上がり。
「薬味」もきちんとした仕事。
「蕎麦湯」はかなりの濃度が添加されたドロドロタイプで、最近はこういったものを有り難がる風潮があるが、つゆと合わせても分離してしまうほどでは行き過ぎで、後味は決して良いとは言えまい。
しかしこれも単なる流行の追従ではなく、考えがあってのことと受け取りたい。
さて裏を返した今回は、初回の「田舎」の出来から察して「そばがき」を頼むつもりであったが、手が回らないために昼は出来ないとのこと。
そこで蕎麦は温かい「かけ」にしてみた。
蕎麦は前述の「せいろ」を使用しているが、熱いつゆの中でも食感が保たれ、なかなかの出来栄え。
つゆはしっかりとした江戸前の濃い目の味わいだが、出汁が芳しく、当然ながら最後の一滴まで飲み干した。
主人は天ぷらを揚げることから蕎麦の茹で上げまでを一人でこなし、女将さんが接客全般を担当。
そのため種物や料理も限られているが、そつなくこなしている。
値段は全般的にこの内容であれば、極めて良心的である。
今回の日曜日も退店時の12時過ぎには、近隣の家族連れなどでほぼ満席状態となった。
重ねて足を運びたい店が、また一軒増えてしまった。
次回は夜に訪れて、今回確認できなかった「そばがき」を是非試してみたい。
점포명 |
Juukichi
|
---|---|
장르 | 소바、덴동、오야코동 |
03-5680-9077 |
|
예약 가능 여부 |
예약 불가 |
주소 |
東京都足立区綾瀬1-33-16 |
교통수단 |
綾瀬駅から、徒歩3分(0.3km)です。 아야세 역에서 238 미터 |
영업시간 | |
예산(리뷰 집계) |
¥1,000~¥1,999¥1,000~¥1,999
|
지불 방법 |
카드 불가 전자 화폐 불가 QR코드 결제 불가 |
좌석 수 |
17 Seats ( カウンター3席、テーブル14席) |
---|---|
개별룸 |
불가 |
카시키리(기간을 정하여 빌려줌) |
가능 |
금연・흡연 |
완전 금연 |
주차장 |
불가 |
공간 및 설비 |
차분한 공간,카운터석 있음 |
음료 |
일본 청주(사케) 있음,소주 있음 |
---|
이럴 때 추천 |
많은 분이 추천하는 용도입니다. |
---|---|
비고 |
売れ切れ仕舞い。 |
再訪したいと思いつつ、延び延びになっていた懸案店の一軒。
昨年中に一度出かけてみたところ'女将病気療養中のためしばらく休業'の貼り紙が有ったが、現在は開けているとのこと。
日曜日の昼、開店の11時少し前に到着。
一番乗りだったが、私の後には5.6名の方がすぐに並んだ。
定刻より少し遅れて、ご主人が店を開ける。
私はお一人様専用の、2つ並んだカウンター席の一つに通された。
現在店はご主人が接客全般を、息子さんが専ら調理を担当しているようだ。
まずはビール(ヱビス中瓶)をもらう。
お通しはたっぷりの「揚げ蕎麦」が出された。
人手の関係で現在は昼のみの営業のようで、出来る肴類も限られている。
先に手数の掛からない「板わさ」を頼む。
さらに「鴨焼き」をもらおうとしたが出来ないとのことで、前回と重なるが「天ぷら盛合せ」の小を注文。
すぐに出された「板わさ」は厚目の4切。
見た目はお馴染みの小田原産のようだが、味や食感から西の方の産と思われる。
「天ぷら盛り合わせ」の皿も、それほど待つことなく登場。
メイン素材はかなりの大きさの海老一本分で、固い殻を外して味噌まで余さず食べられるスタイルの頭と、身の方は一本で揚げたものを半分にカットされている。
揚げ方はいわゆる'蕎麦屋の天ぷら'だが、食べ応えは十分で味もしっかり。
野菜は「茄子・パプリカ・丸十・菜の花」で、それぞれの持ち味が生きている。
ピンク岩塩と天つゆが付くが、交互に使いながら食べ進めるのはなかなか楽しい。
この内容で790円は安い。
酒には「浦霞」を一合、冷酒でもらう。
ペンギンを模したような、面白い形状の酒器で登場。
これらで暫し、快適な時間を過ごす。
蕎麦は当初、前回強く印象に残った「田舎」を頼むつもりでいたが、「田舎」は手挽きで手間暇がかかるため、現在は打っていないとのこと。
そこで注文は普通の「せいろ」を一枚。
出された蕎麦は'二八'程度と思われるが、中太に綺麗に揃っており、シャキッとした歯触りと心地良い喉越しを兼ね備えた江戸前伝統の仕事。
「田舎」とは対照的なタイプだが、これはこれで決して悪くなく、むしろ私にとっては馴染み深いスタイル。
盛りはしっかりとした量で、こちらも700円という価格は安い。
つゆはバランスの取れた仕上がりで、この蕎麦には良く合っている。
急須で出される蕎麦湯は、以前はドロドロ状態だったが、今回は多少の手は加わっているが嫌みの無い濃度に改善されており、気持ちよく伸びてすっきりと〆られる。
お通しの揚げ蕎麦の残りをクルトン代わりに浮かべれば、なかなか乙な味わいとなった。
「田舎」が無かったのは残念だが、満足度は期待通り。
真摯な仕事振りとCPの良さは、相変わらず。
実に気持ちの良い「蕎麦屋酒」が楽しめた。
帰り際に女将さんの様子を伺っていたら、ちょうど奥から姿を見せられた。
体調は万全では無いようだが、時間を限って店に出られているとのこと。
仕事面では、きちんと息子さんに引き継がれているのは嬉しい限り。
我が家からだとちょっと不便だが、これからも時々足を運びたいと思う。