全てに余裕の雰囲気が魅力 : Pizzaria

　タベログを始め、暫くの間は努めて未訪店開拓をしてきましたが、最近は行きたい店に行くという大人食い？？パターンも増えてきました。

　その中で、皆様の高評価とは違うお店に魅かれる事も多くなり・・・、こちらもそんなお店の一つです。

　今日は「かつら」からの連食なので、ボリュームは控えめに、この季節における雰囲気を楽しもうと再訪。
　オーダーはクワトロのフルサイズ１枚とドリンクバー２名分。
このように我儘なオーダーにも、にこやかに応じてくれる若い男性の接客が素敵です。

　というか、こちらのお店を満たす、全てに「余裕」の雰囲気に惹かれるんですよねぇ。

　例によって分析的な目で見てしまえば、石窯風ピザは薪ではなくガスだと判りますし、クワトロと言いながら、価格にしては乗ってるチーズのグレードにも？の部分もありますが、それらがどうでもよくなってしまう程に居心地がいいんですよねぇ。

　そうそう、今回新しいメニューを発見しました。
その名も「PIZZETTE」。
ミゼットじゃないですよ。

　小さなピザと言う意味だそうですが、一人で色々食べてみたい方や我々のように連食・・・、そんな人はこの店に来ないですよねぇ。

　そんな訳で今回も大満足。
また別の季節に訪れてみたいです。
ごちそうさまでした。

　こちら、もちろん家内のリクエストです。何やら郊外での石窯焼きピザのお店らしいですね。
コンセプト的には緑のイスキアのコピーの様に思えて気が進まなかったのですが、
とにかく行ってみようという事で到着。

　周囲はリンゴ、サクランボの農園。その中に静かに佇むお店です。入口へのアプローチテラスから
既に雰囲気の良さが感じられますね。

　店内に入れが高い天井、そして薪ストーブ。席の間隔は広くとてもゆったりしています。
我々が案内された農園を見晴らせる席は、これ、特等席ですね。

　奥の仕切られたスペースに石窯が鎮座しているようです。

　何気に近寄って行けばイオーロさんがガラス戸を開けてくれたので撮影のお願いをすれば
「ありがとうございます！。よろしくお願いします！」と。慣れてますね〜。

　ランチセットはピザ、スパゲッティーをメニューの３種と本日のお勧めの中から選択。
ピザは定番のマルゲリータ。スパゲッティーはアラビアータを選択。

　オーダーを終えてふと窓の外を眺めれば、これは・・・。何という世界なのでしょう。

　すっかり雪が解けた地面に降り注ぐ、温かい太陽の光の中に、溢れんばかりの新たな芽吹きの
力が満たされている気配が、強烈に伝わってきます。素晴らしい陽の光・・・。そして大地の力・・・。

　お客様は薪ストーブが置かれたメインフロアーに一組だけなので静かな時間が流れます。
ここは、この世の楽園か・・・。


　さて！、我に返ってレポートしますか！。

　まずはスープが到着。ほうれん草の具沢山スープですね。お座なりなランチスープとは違い、
しっかり手が掛けられていると思います。

　サラダはパプリカトッピングの彩が綺麗で、結構なボリュームを感じます。ドレッシングはシーザー。
そしてメイン。

「マルゲリータ」　→　センターにグリーンがトッピングされ、カットされたピザ一切れ毎にきちんと
バジルが配置されていてとてもきれいな眺めです。

　正に女性がうっとりしそうな綺麗な姿ですね。石釜ならではの焼き目も美しい仕上がり。
一目見ただけで繊細な神経をお持ちのイオーロさんが焼かれたことが解ります。

　さて、肝心の食感ですが表面のパリパリ感と内部のモチモチ感の表現が今一つかなぁ・・。
そして、チーズの量が控えめで、滴るような食感には少々乏しいでしょうか。
　何となく味の印象がきはくなのはトマトソースがあっさりし過ぎなんでしょうかね？。

　しかしそれは認定店レベルのピザと比較すればの話で、なんちゃってイタリアンのピザと比べれば、
遥かに正統派だと思います。

「アラビアータ」　→　辛さより、まずはトマトソースを感じますが、そのトマトソース、ピザ同様
何となく物足りない感じは拭えません。

　第一印象はアラビアータというよりアマトリチャーナをあっさりさせたような仕上がりでしょうか。
いずれにしても上品過ぎる感じですね。

　麺の表面は何となくザラつきを感じますので、備え付けの唐辛子オイルの様な物を振りかければ
何となくしっとりと、そしてピリッとした、らしい味に仕上がりました。

　茹で加減はややアルデンテで中々美味しく頂けました。

　食後にはミルクレープとドリンク。このドリンクが立派。紅茶は「私はアールグレイです」と自己紹介
する勢いの際だった味と香り。コーヒーはブラジルサントスのブレンドのように感じられました。

　ランチセットのドリンクでこれ程の物には中々お目に掛かれないでしょう・・・、という事は、
ゆっくりと余韻を楽しんで欲しいというお店の意思を感じます。

　こちら、男性スタッフは皆揃って若いイケメンですので、空いている平日、女子一人でゆったりと
過ごすのには最適なお店の様に思えます。

　価格と料理の内容だけで見てしまえば￥１５７５。決してお手軽とは言えませんが、
この場所で、この雰囲気で頂くとなれば私は納得できます。

　初めて、味では無く雰囲気に惹かれて☆４を付けました。空いている今日がたまたま特別なだけ
だったのかもしれませんが、今回は総合的に、私にはそう思えました。

　帰りがけに伺ってみれば、こちらの本業？は「やまや園」という創業明治９年の老舗さくらんぼ園
だそうで、こちらの建物は休憩所だったものを改装されたそうです。

　季節を変えて、再訪必至のお店を見つけてしまいました。幸せであります。

ごちそうさまでした。（２０１４．０３．２４）