磨くのを止めてしまった石工
塩山駅より徒歩約15分にある温泉旅館です。
近代的な3階建ての外観はまったく古めかしく見えません。エレベータこそありませんが、カーペット敷きの廊下や部屋を隔てるドアはホテルの仕様に遜色ありません。温泉旅館ですので浴場("大"は付けて差し上げられません)は一箇所にあり、洗浄機能付きトイレは各部屋にあります。冷蔵庫は昔よくあった、用意されたものしか収まらない、瓶を取り出すと自動検知されるタイプです。それにしてはビールしかありませんでした。備品として螺旋にグリップの付いたコルク抜きがありました。道すがらにワインを求めても安心です。夕食は18時以降なら何時でもいいですよと案内されました。ご飯の他は全て卓に上がっていましたし、固形燃料の着火も客任せ、グラスはあるのに飲み物を訊きにも訪れず…「選択ミスしたかな」といやな予感に包まれました。
一泊二食の料金が¥10,000を超すにしては一般的な料理でした。名物や山のものが無かったのは少々残念に思いました。
品書きにすると下記のようになりますでしょうか…
・冷奴 甘海老載せ 粗引き胡椒
・サーモン握り寿司 生牡蠣ぽん酢 山葵漬け 柿餡子
・サラダ 蒸し鶏と蟹風味蒲鉾載せサラダ
・造り 鰤 きはだ 鰹叩き
・青菜、きのこと湯葉の煮浸し
・茶碗蒸し
・牡蠣フライ
・豚肉バター風味焼き
・きのこご飯
・コーヒーゼリー
以下に感想をつづってみます。
・冷奴に甘海老とは初めてお目にかかりました。胡椒は"技あり"です。
・サーモン握りはねたと酢飯(しゃりと呼ぶのはは憚られる)を一体として握った形跡がありました。凌ぎといったところでしょうか。酢飯が甘いのは好みません。器具を用いて固めたような口当たりは支持できません。
・生牡蠣は3粒ありました。好き嫌いが分かれるので定石とは言い難い提供です。鮮度は良いものです。
・蒸し鶏は既製のサラダチキンを意識させるものでした。野菜のカットも既製のサラダミックスを想起させるものでした。
・刺身は水気が上手く除かれていました。おそらく鰤だと思われるものは、面積を多く得るように削がれた薄切りでした。きはだと思われるものはドリップなど無くもっちりとしていました。どちらもねっとりとした舌触りでおいしいものでした。鰹の叩きは皮が黒く焦げていたのを指摘したいのではなく、それにしては身の表面だけが加熱されたように仕上がっていました。
・青菜はよく煮浸されてくったりとしていました。それはそれでよいものです。きのこのいやなにおいはありませんでした。湯葉が薄いので青菜と柔らかさが揃って馴染んでいました。出汁もおいしいと思いました。
・大粒の牡蠣は若干レアな揚げ上がりでした。あまり香らなかったので生食用を揚げたのかもしれません。
・陶板をアルミホイルで包んだのは、器にバターの香りを移さないためでしょうか。豚肉の風味を紛らわしてしまうのでバターは不要に感じました。
・きのこご飯は米粒同士が離れてふんわりとしたやさしい口当たりがよいものでした。白い米と醤油色を帯びた米が見られたので炊き込みではないように思いました。味付けがやや甘いのは好みではありませんがおいしくいただきました。
こちら様の提供に異を唱えるつもりはありません。
ただもしかしたら、こういうことなのではなかろうか、という仮説に行き当たりました。もちろん事実かどうか確かめようのないことをここでは書けませんし、もしそれが正解だったとしても何ら問題はありません。一般的な手法ではありませんが…
館内の清掃は行き届いていました。設備は少々古くても清潔でした。そうは言っても本来客が使うはずのロビーにオーナーの私生活がはみ出していたのはいただけません。こちら様の黄金期は過去となり、現状を維持したまま消え行く心づもりなのでしょうか。そうなのだとしたらさみしいものです…。
総合☆1.9
점포명 |
Ryokan Yubata
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장르 | 료칸/민박 |
예약・문의하기 |
0553-33-3530 |
예약 가능 여부 |
예약 가능 |
주소 |
山梨県甲州市塩山上於曽42 |
교통수단 |
엔잔 역에서 671 미터 |
영업시간 |
영업시간과 휴무일은 변경될 수 있으니, 방문하기 전에 식당에 확인하시기 바랍니다. |
예산(리뷰 집계) |
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지불 방법 |
카드 가능 |
금연・흡연 |
− |
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주차장 |
가능 |
이럴 때 추천 |
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홈페이지 |
惣菜はすべて重箱に収められていました。器を口元に寄せると食べやすい品はありませんでしたので、一品毎に異なる器を用いるより機能的だと思いました。とは言えどちらかと言えば提供する側の利便に寄っていましたし、内容を踏まえても好意は持てませんでした。
・刺身 まぐろ剥き身 漬け烏賊 蟹風味蒲鉾
・甘塩鮭 肉そぼろ卵焼き 南瓜・さつまいも天ぷら ポテトサラダ
・金平牛蒡 ほうれん草胡麻和え 帆立 ローストビーフ 人参・たけのこ
・温泉卵 味海苔
・昆布生姜佃煮
・ご飯 味噌汁
口当たりのよいご飯はお櫃に沢山用意してくださいました。足らないときはおかわりを請いますので少なめにしてやってください。味噌汁の豆腐に味噌の色が移っていたのは見劣りします。味噌がおいしいので目をつむりました。それにしても朝から刺身とはまた定石ではありません。烏賊は味が入っている代わりに水が抜けてこりっとしていました。卵焼きの中心に肉そぼろが在って味わいを添えていました。きんぴらと胡麻和えは隙間を埋めるかの如く量が多いので、減量して工夫のある盛り付けを望みます。ローストビーフは出来合いのものでしょうね。帆立にようやく山梨県らしさを見ました。人参とたけのこは煮物です。弁当仕立てなので煮汁が切られていたのは評価できます。たけのこと言っても限りなくメンマに近い食感と形態のもの、長さがあったのでメンマでは無いように思いました。水菓子にこの地の名産の柿が供されました。プレーンヨーグルトがけとは洒落てますね。ほんのり甘く適度に歯応えのある柿にヨーグルトは合うものなのですね。ちょっとした驚きでした。昨晩の牡蠣と今朝の柿、駄洒落のひとつも垂れてもらえたら良い思い出がひとつ増えたのにと思いました。
朝の☆1.6
手作りを確信できなかったのは残念に思います。夕食も同様に感じました。