ベスト・オブ・アジフライ
人気店ということもあってずっと気になっていた店で、自宅の徒歩圏内にあるのにも関わらず、なかなか行く機会がなかったのですが、今回ようやく行けました。平日の11時半、先客は3組4名で待たずに入れました。
初回なのでまずはこの店の看板メニューの「あじフライ定食」(1,300円)とビール。
アジフライはかなりソフトな揚げ具合で、口に入れた瞬間に鯵の風味が口中に広がります。食感を文字にするなら“サクフワ”とでも表現できるでしょうか。
味付け用として、塩と大根おろしの入った2つの小皿がトレイに乗せられて提供されます。店の人に言えばソースも出してくれますが、ソースをかけるのがもったいないぐらいの上品な風味です。因みに、ビールを注文するとクラフトビール(800円)が出てきます。
長年アジフライを追い求めて来ましたが、この店がベストになりました。
さらには、(実は)お話し好きなご主人と最近の食糧事情などについて色々と話せて良かったです。なお某Gサイトでは“低温調理”との口コミ投稿が散見されますが、ご主人に確認したところ「うちは低温調理ではありません」とのことです。時間をかけて丁寧に調理されているようです。
次はロースカツ(※)か刺身を食べたいです。
ごちそうさまでした。
(メモ:※豚肉は愛知県のものを使っているとのこと)
ーーーーー以下余談ーーーーー
店内は8人が座れるL字型カウンターのみのコンパクトさで、カウンター内の厨房では(思っていたより)若い男女が調理をしています。
私が入ったタイミングでは、先客の4人中3人はすでに食事中で、一人が配膳待ちとなっていました。
揚げものがメインの店なのに店内は油臭くなく、揚げる音もほとんど聞こえません。誰も話しておらず静かに時が過ぎている感じでした。
そこへ話好きのオヤジ(つまり私)が入って来たわけです。カウンター席の空き具合を見て私は1番奥の席に座ることにしました。実はそこは大将のデフォルトポジションの前だったのです。写真を撮ってもいいか確認してからおもむろに注文しました。
「あじフライ定食、ください」
「それからビール、飲めますか?」
お昼時の定食屋さん、誰もビールなどのアルコール類は飲んでいません。でも呑兵衛オヤジは飲みたいのです。
『大丈夫ですよ』
大将は静かに答えて、背後にある冷蔵庫から瓶ビールを取り出して栓を抜きグラスと共に私の前に置きました。(写真4枚目)
私はビールをグラスに注ぎ(写真3枚目)、一口飲んでから大将の手が止まるのを待って、
「少しお話しできますか?」
と聞いたのです。この時点ではあまり会話は出来ないかも知れないなと思っていました。
『はい、なんでしょう?』
「実はこの近くに住んでいるのですが、今日が初めてなんです。娘もこの店が気になっているようで、どっちが先に来れるか、みたいな話をしていたんですよ。で、ようやく来れたというわけなんです」
『へぇ、そうなんですね。ありがとうございます』
という感じで話のきっかけを作ったオヤジでした。
それからネットで事前にこの店の情報を仕入れた話をしたのですが、(前述したように)某Gサイトでの口コミ情報内に“低温調理”という書き込みが散見されたので、その件を確認するために大将に「低温調理なんですか?」と聞いたところ『うちは低温調理ではないんですよ。ああいう思い込みで書かれるのはどうかと思います。作り手が書くのならいいんですけどね』と、あまりネットの口コミには好意的ではなさそうな口ぶりで、実際「ネットは見ないようにしているんです」と話されてました。(このレビューも見られないんでしょうね)
この話でスイッチが入ったのか、最初は私の方から話しかけていた会話の流れが、途中から大将の方からも話題を振ってくることも多くなりました。私の経験上、飲食店、特に個人経営店の店主は話好きが多いと思っているのですが、やはりこの店の大将も例外ではなかったのです。
「この店は五島列島の魚がウリだと聞きましたが、今日の鯵もそうなんですか?」
『今日のは五島列島のものではなく九州で水揚げされた鯵です』
期待をしていただけに内心、少しがっかりしましたが、食べてみてその美味しさに驚き、水揚げ地がどこであろうと関係ないことが分かりました。要は魚の目利きと調理の仕方で魚料理の美味しさが決まるのだと。
元々は五島列島がウリだったようですが、最近では水揚げ量が減って来たこともあり、現地で消費されてしまい名古屋の方には回ってこないことも多いとのことです。因みに「どこで仕入れていますか?」と不躾な質問を勢いでしてしまったのですが、日比野の本場の方だということでした。普段の私の行動範囲である柳橋市場の話をしたところ『あそこは大口の店が行くところだから』のようなお話をされていて「なるほど」とうなづく私でした。
昨今の魚介類の入手におけるハードル(確保と価格)が高くなっているとのことで、大将も苦労されているようでした。それは鯵だけではなく、魚全体にも及んでいますし、もっと言えば野菜類もそうで、“流行り病(ヤマイ)”が解消され客足が戻って来ても手放しで受け入れる状況でもないようです。
といった大将との会話の感想を胸に抱きながら、食後の余韻を楽しむオヤジでした。
「美味しかったです。次は娘と来たいと思います」
と言いながら店のドアを開けたのです。
店名 |
Aoharu Shokudou
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類型 | 食堂 |
預約・查詢 |
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可供預訂 |
可以預訂 |
地址 |
愛知県名古屋市南区三条2-1-13 |
交通方式 |
距离道德 722 米 |
營業時間 |
營業時間和假日可能會發生變化,因此請在用餐前諮詢餐廳。 |
預算 |
¥1,000~¥1,999 |
預算(評價匯總) |
¥1,000~¥1,999
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付款方式 |
无使用卡 无使用電子錢 无使用二维码支付 |
個人包廂 |
不可能 |
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包場 |
可能的 |
禁煙・吸煙 |
嚴禁吸煙 |
停車場 |
不可能 近隣コインパーキング有 |
空間、設備 |
平靜的空間,有吧檯座位 |
酒水 |
有燒酒 |
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料理 |
對魚類料理講究 |
此時建議 |
許多人推薦的用途。 |
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■アジフライの日■(3月21日 記念日)
鳥取県境港市に本社を置き、日本一のアジフライカンパニーを目指す株式会社角屋食品が制定。
日付はアジは漢字で「鯵」(魚へんに参)と書くので3月を表し、21を「フ(2)ライ(1)」と読む語呂合わせから21日として3月21日に。
庶民の味「アジフライ」、日本のソウル・フード「アジフライ」。真アジの美味しさ、衣との相性、揚げたての食感など、「アジフライ」の美味しさをより多くの人に味わってもらうのが目的。記念日をきっかけに「アジフライ」だけでなく、海洋資源の保護に対して関心を持ってもらいたいとの願いも込められている。記念日は2022年(令和4年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
ーーーーー(『雑学ネタ帳』より抜粋引用)
…といった感じのことをラジオで聞き(最近、ZIP-FMを聴くことが多い)、思い立ったが吉日ということで、以前1回行ったことのある徒歩圏内のこの店に行くことにしました。
GoogleMaps情報では11:30開店となっているように思えたので、5分遅れぐらいのペースで向かったのですが、入店するとほぼ満席でした。しかもちょうど1番奥の2人が食べ終わって出るところで、結果的に前回と同じ1番奥の席、カウンターの右端に座ることができました。改めて食べログ情報を確認すると11:00開店となっています。これは私の確認ミスだったのですが、実質的な待ち時間もなく座れたので結果オーライでしょうか。
前回が定番のアジフライ定食だったので、今回は『アオハル定食』(刺身+アジフライ)を食べることは事前に決めていました。もちろんビールと共に。
先にビールが配膳されたので、ビールをグラスに注いでそれを飲みながら定食の出来上がりを待ちます。しばらくしてアジフライを除く定食のトレーが配膳されました。数分後にアジフライも別皿で提供され、定食のすべての料理が揃いました。
この日は先客や後客で常に満席状態で、店主や女性スタッフも忙しく対応していたので、前回のようにお話をすることはありませんでしたが、下記の2点だけはどうしても伝えたかったのです。
①今日が「アジフライの日」だということ
②店主のシャツが前後ろだということ
共に女性スタッフ(奥さん?)の方に伝えましたが、「アジフライの日」のことはご存知なかったようです。だから何だというわけではないのですが、そのせいで平日なのに満席状態が続いたのかも、と勝手に想像していたりします。
「アジフライの日」の話はZIP-FMで聞いたのですが、店内ではFM愛知が流れていたので、もしこれがZIP-FMだったら聞いていたのかも、とちょっと惜しいなと思いました。
ーーーーーFM放送について
▶︎FM愛知
社名:株式会社エフエム愛知
放送開始:昭和44年12月24日
コールサイン:JOCU-FM
周波数:80.7MHz(豊橋81.3MHz)
出力:10KW
サービスエリア:愛知県を中心とした中部圏
本社・スタジオ:名古屋市中区千代田2-15-18〈名古屋通信ビル〉
▶︎ZIP-FM
社名:株式会社ZIP-FM
ステーションネーム:ZIP-FM(ジップ・エフエム)
開局:1993年10月1日
従業員数:37名
コールサイン:JOQV-FM
周波数:77.8MHz
出力:10kW
送信所:名古屋市昭和区高峯町154
ーーーーー(各HPより抜粋引用)
FM放送の話が出たついでの余談ですが、ZIP-FMには去年の12月に初投稿してそれが放送で読まれたのです。これは初体験で嬉し恥ずかしという感じでした。投稿が読まれたのもラッキーでしたが、それをタイミングよく聴けたのもラッキーでした。いつ読まれるかは事前には分からないのです。(読まれない確率も高いし)
後日記念品が送られて来ましたが、なんとフーセンガムだったのです。番組内で「ZIP-FM特製ミントガム」とは言っていましたが、ちょっと肩透かしを喰らった感じがしました。どうでもいい話ですけど。
『アオハル定食』は魚尽くしで美味しくいただきました。ご飯が足りなくて2杯ぐらいおかわり出来そうでしたが、グッと我慢して魚を堪能しました。各料理名は写真のコメントに書いたのでここでは定食に“登場”した魚の名前と旬について列挙したいと思います。
▶︎マアジ
一年を通じて出回っているが、最も美味になるのが産卵前の初夏から夏にかけてです。旬のアジ刺は「タイ以上」ともいわれています。
▶︎ブリ
天然ぶりの旬の季節は、冬です。11月〜2月にかけて脂の乗ったぶりが出回ります。この時期のぶりは「寒ぶり」と呼ばれ、高値が付きます。
▶︎メジマグロ
メジマグロは夏から秋の時期が旬と言われ、旬の頃は全体にほどよく脂が回るため、赤身でいながら脂の旨みも一緒に楽しむことができます。
▶︎ヤリイカ
食べ頃は初春といわれ、特に1月はお刺身でいただくのにおいしい時期です。 このほか、2月には卵巣がおおきくなり「子持ちイカ」として丸ごとゆでたり、煮たりして食べるのがおいしいです。
店内の板書によるとこの日はブリとメジマグロが五島列島産のようでした。前回にも店主に聞いたのですが、看板商品のアジフライのアジは五島列島産のものはなかなか手に入らないようです。でも美味しいのは間違いないのです。この日も美味しくいただきました。
なお、私が店主のシャツが前後ろになっていたのに気づいたのは、背中の方に胸ポケットがあったからで、私の指摘で気付いた店主は苦笑いしていました。
ごちそうさまでした。