炒飯＠河ドラ追分店 : Oshokujidokoro Kawadora

とある休日、脇目も振らず〈河ドラ追分店〉に向かった。炒飯を食うためである。秋田はラーメン愛が大きく深いが、炒飯も隠れた人気がある。炒飯が名物になっている店もわりとあって、河ドラもそんな店のひとつだと思う。河ドラはラーメンもおいしくて炒飯とどちらにするか迷うところだが、どちらを選んでも間違いがなく、単品としての完成度が高い。

ラーメンと半炒飯のセットがないわけではないが、セットにするより単品の大盛りを頼む人が多い。そのほうが潔い感じもするが、河ドラでは「半炒飯」もあってラーメンに合わせることができる。個人的にはラーメンだけでじゅうぶんでセットにするのは無理だけど、元々このお店は長距離トラックの運転手向けにボリュームたっぷりにして有名になったという。

店に入ると店員さんが来たので「炒飯お願いします」と言った。店員さんは「大盛りですか？」というので「普通で」とお願いした。普通でもすごいボリュームなのをYouTubeの動画で学習済みである。うっかり大盛りを注文すると、大変なことになってしまうので注意が必要だ。本当ですよ。持ち帰り用の容器を準備したうえで、大盛りを注文なさるのがいいかと。

さて料理が来ましたよ。画像だとわかりにくいかもしれないけどすごいボリュームで、ナルトを細かく切ったものがたくさん入っているのが特徴。塩の塩梅がいいですね。たくさん食べても塩分取りすぎにならないようにうす味になっている。スープも炒飯に負けないように、というかちょうど合わせるような分量で、普通の店の1.5倍はあるかと思われるたっぷりのスープ。

これがまたおいしいんですよ。食べても食べても中々減らない感じの炒飯に合わせてつい飲んでしまいますね。付け合わせの紅生姜も炒飯とよく合っており、これもたっぷりなのが嬉しい。値段云々いうのが意味ないほど盛りがいいので、夕方になってもお腹が減らなかった。サクッと食べて食後も軽快に動きたいなら、半炒飯でいいかも。

【付記】
お腹いっぱいになりました。

ドライブインというと寂れているものと相場が決まっているようで、自宅から最寄りの〈寒風山ドライブイン〉も多分にもれず廃墟の中にかろうじて食堂があるって感じだ。だが「こんなに混むドライブインを他に知らない」というレビューがある〈河辺ドライブイン〉（河ドラ）もある。今回はその河ドラの追分店に行ってみた。

本店の河辺ドライブインは国道13号線沿いなんだけど、御所野のさらに向こうで秋田空港の北部にあるので遠すぎる。追分店は男鹿方面から行くと追分三叉路を過ぎて少し走った国道7号線沿いにある。通常は11時開店だが土日祝は10時からやっているらしいので、混雑を避け11時前に着くよう時間を見計らって出発した。

わりと最近できた店のようで店内は清潔な感じ。入店するとまず券売機で食券を買うシステム。テーブル席とカウンター席があってカウンターは厨房を向いたのと、外を向いたのと二箇所あって1人で利用するのにとても都合がいい。メニュー色々あって迷うけどラーメン（550円）にした。またかよ、と思う方もいると思うが仕方がない。

ちなみに他のメニューの参考価格はというと、チャーハン780円、中華飯810円、とんかつ定食1000円、レバニラ定食980円、から揚げ定食980円である。うーんどうなんだろう……高くね？ お付き合い頂いている関西の方のウェブログを見るともうね、あり得ないくらい安いんです。でもわりと多くの人が「チャーハン大盛（100円増し）」と頼んでいる。

さて料理が来ましたよ。叉焼、メンマ、ネギ、ナルト、そして海苔が載っていますね。スープの色は美しいといっていいほどで、余計な脂が浮いていないのも良く、透明度が高い。鶏ガラと魚介のブレンドと思うが、どちらも強く主張することなくバランスが取れている。塩分はわりと控えめで推定1.3%前後か。甘さが控えめなのも好感が持てる。

麺は中太縮れ麺だけど、縮れ具合は控えめでストレートに近い。叉焼は画面からだとわかりにくいが炙ってある。メンマの味付けもちょうどよく、秋田にありがちな「おかずラーメン」ではなく、これに炒飯を合わせてもよいくらいの味付け。この店の半炒飯は380円なのでセットにすると930円。秋田では普通だが関西出身者としては微妙。

関西のラーメンと半炒飯のセットはおおむね750円前後なんだけど、ぶっちゃけ多くの店はどちらかが手抜きってすぐわかるの。両方がうまい店なんて滅多にないんですね。河ドラはチャーハンが名物らしいので注文する人も多いことを考えると、河ドラのラーメン炒飯セットはひょっとすると名品かもしれない。でもやっぱ……930円はね。

【付記】
価格については首を傾げたくなることもありますが、ラーメンに関しては満足でした。