福井県越前市（旧武生市）のご当地料理「ボルガライス」。 : Kafedo imari

「ヨコガワ」さんや「いし川」さんとは違ったタイプの「ボルガライス」がいただきたくなり、久しぶりの「伊万里」さんへ二度目の訪問です。

「ボルガライス」といえば洋食屋さんのメニューというイメージが強いのですが、「伊万里」さんはどちらかといえば喫茶店ライクな雰囲気が特徴的ですね。
メニューを見てみても、「喫茶店の軽食」と「街の洋食屋さん」の中間的な感じで、単なる軽食よりもやや本格的な洋食メニューもそこそこ揃っています。
それでももちろんこの日のお目当ては「ボルガライス」。
このオムライスの上にポークカツを乗せ、デミグラスソースで全体を仕上げるという一見シンプルな料理に見える「ボルガライス」ですが、実際はいろんな工程もあってそこそこ手間のかかる料理ですので、待ち時間もまあある程度必要となります。
そういう面ではこちら「伊万里」さんはありがたいですね。
本業が喫茶店ですから新聞も漫画本もたくさん置いてあり、よほど忙しい時でない限り時間を気にせずゆっくり過ごすことができます。

おかげさまで何分待ったのか全くわからないうちに「ボルガライス」は登場です。
やはり同じ「ボルガライス」でも、「ヨコガワ」さんや「いし川」さんのものとは少し趣きが違いますね。
「ヨコガワ」さんや「いし川」さんのものは、まず普通に完全なオムライスを完成させてからその上にポークカツレツをトッピングするタイプ。
そして「カフェド伊万里」さんのはと言うと、これは金沢の「ハントンライス」と同じ手法ですね。
ポークカツレツと一体型のオムレツを作り、先にお皿に盛ったケチャップライスの上にふわっと被せるタイプです。

食べ比べてみてもまた面白いです。
ケチャップライスは、ハムとマッシュルームがたっぷり。
そしてケチャップでの味付けはかなり抑え目になっていますね。
その分、全体にデミグラスソースがたっぷりとかけられています。
ポークカツレツは、ポークの厚みもあり衣もサクサク、ソースとの相性も良く美味しいです。
ただカツの衣は、「ソースカツ丼」や「ボルガライス」に代表される福井のスタンダードに比べると、ちょっとだけ目が粗めでしょうか。
このあたりを見ても、「金沢カレー」や「ハントンライス」に代表される金沢のスタンダードに近い感じがしますね。

とはいうものの、「カフェド伊万里」さんの「ボルガライス」、全体的なまとまりは決して悪くはありません。
お店によって個性の異なる「ボルガライス」、こういう変化を楽しむことができるのがまた面白いですよね。