住宅街の中に佇む隠れ家 : Koten

　仕事で敦賀に行った折、地元に詳しい同僚が連れて
行ってくれました。敦賀駅からタクシーで15分くらい、
住宅街の中にある、まさに隠れ家的なお店です。「壺
天」という看板が光っているので、辛うじてこの建物
が店だと分かります。ムサ苦しいオヤジ6人でやって
来ました。

　ドアを開けて中に入ると店の人がお出迎え、入って
すぐの個室に案内されました。テーブルが置かれた落
ち着いた部屋です。店内は見たところカウンターとか
はなく、個室ばかりの店のようです。

　コースを予約しておいたとのことでしたので、先ず
飲み物はビールをお願いしました。出されたのは、生
ではなくて「ハートランド」の瓶、珍しいです。乾杯
して美味しくいただきます。

　料理は、先付として、地元大野市名産の里芋の煮物
が出てきました。食感は海老芋と同じです。グジ(甘鯛)
の揚物も同時に出されました。ハートランドで流し込
みます。そうするうちに、やはり日本酒を飲みたくなり、
酒のメニューをみて思案して、選んだのは、美浜町に
酒蔵が造る「早瀬浦」大吟醸です。地元に詳しいオヤジ
曰く、全国的にポピュラーな地酒「黒龍」と比べても
最近は遜色ない人気なのだそうな。早速、四合瓶を注文
し冷酒で飲んでみます。大吟醸っぽい香りと味が口の
中に広がります。やはり旨いです。

　次はお造り（ヒラメ、甘海老、イカ、ハモ炙り、など）
が出て来たので、益々日本酒がすすみます。そして、
お椀として、土瓶蒸しです。旬の松茸とハモが入って
います。スダチをかけて旨味が出た汁をいただきます。
日本酒と併せて飲めば極楽浄土気分です。個室なので、
落ち着いてじっくりと飲めるのが災いしてか、ドンドン
酒が消費されていきます。高そうな酒なのに・・・。

　料理がなくなった頃合に、レンコン揚げとグジの焼物
が出てきました。あらためて食欲をそそります。冷酒
を飲み尽くしてしまったので、次は福井市の酒「常山」
を燗で注文しました。辛口でオーソドックスな王道を行
くような味です。揚物にも負けない安定感があります。

　最後の出てきたのはカキフライでした。常山の燗酒と
共に美味しくいただきました。〆は、きのこの炊き込み
御飯でした。飲み物の〆は、ハイボールの濃い目をいた
だきました。

　東京から来た旅の疲れと、仕事疲れを癒してくれた
落ち着いたお店でした。ご馳走様。