焼魚カド、にしんの山椒漬け、ねば、塩とうふ
---2011年7月の口コミ---
18年振りに訪問した所、お店も店主も様変わりしていました。
先ずは料理の紹介です。籠太の料理は手堅い良品ばかり。昔と比べると伝統郷土料理に加えて創作系郷土料理のメニューが増えています。今回いただいた料理の中では、"カド<=鰊>のぬか漬焼"が特に美味しかったです。糠の味がじっくり鰊に染込んでいます。
"にしんの山椒漬け"は、身欠きにしん+山椒の若葉を砂塩酢醤で2~3日漬込んだ料理。山椒のピリピリ感が大好き。江戸時代の内陸藩ならいざ知らず、流通網が発達した現代日本でも会津地方でしか食べられないってのが稀少価値です。
郷土料理以外にも籠太は創作料理が豊富。"ねば"という乾燥納豆が珍味です。ポリポリと癖になる味です。"塩とうふ"は豆の味が濃ゆい木綿豆腐で美味。生産者や地産地消に対する店主のこだわりが表れてます。
ワイン料理も店主のオススメ。カキ蒸と地鶏肝煮を楽しんで………カキ蒸の方が私好みかな。。。最後は郷土料理のせいろめしで〆。ふぅ~、お腹一杯。
次はお店の変化です。店の入口には"予約で貸切"の貼紙が出てました。人気店のようです。でも私が立ち寄った21時過ぎは、繁忙が一段落したのか入店OKとの事。いつの間に人気店になったのでしょうか?空いている時間にカウンターで店主と会話するのが、籠太を味わい尽くす極意です。
籠太の母体に相当する"会津懐石 ふくまん"の地に2005年に移転し客席数で6倍になったそうです。凄っ。昔の籠太は穴蔵のような小ぢんまりした居酒屋だったので、今の店舗は照明が明るく、私にはチト眩し過ぎるかな。
最後は店主である鈴木真也氏の変化です。鈴木氏がスリムになりました!<驚>。現在は体力トレーニングも行なっているらしく、なかなか壮健な歳の取り方です。
カウンター越しで鈴木氏との生ビール談義や"地方都市におけるマーケティング論"など、楽しいひと時を過ごせました。鈴木氏が「太田和彦の日本百名居酒屋で放映されてから一見のお客様が増えて、昔からのお客様に席を用意しづらくなった」とボヤいてたのが印象的。流行りに埋没しないで欲しいものです。
ご馳走様でした。これからも継続的に変化を見届けたいお店です。
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焼魚カド<ぬか漬>(\430),にしんの山椒漬け(\340),こづゆ(\460),
ねば<スナック納豆>(\320),塩とうふ(\320),カキワイン蒸(\650),
地鶏肝ワイン煮(\540),季節のせいろめし(\670)
店名 |
Kagota(Kagota)
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類型 | 郷土料理、日式小酒館、海鮮 |
預約・查詢 |
0242-32-5380 |
可供預訂 |
可以預訂 |
地址 |
福島県会津若松市栄町8-49 |
交通方式 |
会津若松駅より徒歩で約30分、タクシーで約10分 距离七日町 1,380 米 |
營業時間 |
營業時間和假日可能會發生變化,因此請在用餐前諮詢餐廳。 |
預算(評價匯總) |
¥8,000~¥9,999
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付款方式 |
可使用卡 (VISA、Diners、JCB、AMEX) 无使用電子錢 无使用二维码支付 |
座位數 |
100 Seats |
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個人包廂 |
可能的 |
包場 |
不可能 |
禁煙・吸煙 |
可全面吸煙 有關被動吸煙對策的法律(修訂健康促進法)自 2020 年 4 月 1 日起施行,可能與最新資訊有所不同,請在光臨餐廳前確認。 |
停車場 |
不可能 |
空間、設備 |
平靜的空間,有吧檯座位 |
酒水 |
對日本酒講究 |
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此時建議 |
許多人推薦的用途。 |
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位置 |
家庭式餐廳 |
網站 | |
備註 |
駐車場 : 隣のひまわりパーキングをご利用下さい(サービス券あり) |
初回訪問は1993年。6年ぶりに会津若松の籠太を再訪です。予約の18時に店に到着すると入口には"予約のみの営業"の貼紙。う~む。普通の土曜日なんだけどなぁ。。。どうやら予約しないと本当に入れない店になってしまったようです。ちと淋しい。
でもまぁコロナ対策でカウンター席の間隔にゆとりがあり、店主の鈴木真也氏とたくさん喋れたので懐かしさをいっぱい回収できました。この店は鈴木氏とダベってナンボだもんね~♪。
さて、籠太の良品を味わい尽くしましょう。
先ずは"ねば"。納豆のフリーズドライで籠太で不動の定番料理です。ドライ納豆を口に入れて一噛みするまではサックサックのスナック菓子ですが、口の中で納豆に戻って糸を引きます。
前回訪問との違いは、6年前は"普通の納豆のフリーズドライ"でしたが、今回は"ガーリック風味の納豆のフリーズドライ"。パワーアップしてますなぁ。口の中の水分を全部持って行かれるので、その分お酒が進みます。
お次も定番で"塩とうふ"。実は籠太の塩とうふは2種類あって"寄せ豆腐"または"四角い木綿豆腐"。6年前は"四角い木綿豆腐"をいただいたので、今回は"寄せ豆腐"を鈴木氏に所望したところ、彼曰く「ごめんな。寄せ豆腐は大量仕入れが必要でコロナ禍では見送り中なんよ」との返事。
私の残念そうな表情を察してか、鈴木氏が「オリーブオイルと塩で食べてみな」とExtra Virginのボトルを見せて言うので食べてみるとアラ不思議。元々しっかりした固さの木綿にウマさに加えて、大豆の濃さが更に強く感じられて美味。流石は鈴木さん。引出しを沢山持ってるねぇ。
さて順当に"にしんの山椒漬け"に進もうかとメニューを眺めてると、んっ?なんか居る。"にしんの糀焼き"ってなんじゃい?
私 :鈴木さ~ん。"にしんの糀焼き"と"焼き魚かど<ぬか漬>"の違いを教えてぇ。
店主:どっちも鰊なんだけどね。糀焼きは乾物。<ぬか漬>は生で魚卵付き。
私 :おおぅ。どっちも貰います。食べ比べ大好き~♪
最初に提供されたのは"焼き魚かど<ぬか漬>"。生にしんの身の全てに米糠がよく染みているので漬込み期間は2日位だと予想しますが、塩分は少なく、焼き目の照りも美しく、場所により糠の香りが引き立って美味。会津を代表する伝統料理と判っちゃいるけど毎回舌鼓です。
対するは"にしんの糀焼き"。乾物っちゅうから鮭とばや棒ダラを予想してたけど、意外にも柔らかい焼き身です。でもって糀の旨みが濃ゆくて美味いねぇ。元が乾物で味が染み込むのに時間が掛かるだろうから、きっと糀漬けだけで1週間以上なんだろうなぁ。
本来は乾物の鰊を山椒漬けにするのが会津の伝統なんだろうけど、糀に漬けて焼物で提供しちゃうのが鈴木氏の遊び心だと思います。ぜひ食べ比べて欲しい2品です。
〆の"こづゆ"も然り。"小さなお重の露"が語源で、里芋料理という点では山形県の芋煮と似ています。芋煮は醤油味+砂糖で鍋の具に何を入れても寛容ですが、"こづゆ"は具が7種と決まっていて、砂糖を使わずに干し帆立貝柱と椎茸でダシを取るのが芋煮との大きな違いです。その分、上品な旨みに仕上がってます。
う~む。やっぱウメェなぁ。今宵も会津と鈴木氏を堪能しました。ご馳走様でした。また寄らせてくださいな。
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ねば<納豆スナック>(¥330),塩とうふ(\330),焼き魚かど<ぬか漬>(\550),
にしんの糀焼き(¥550),こづゆ(\600),お通し<ひじきと蒟蒻の煮物>(¥380)