端正な蕎麦
仕事の合間に昼ご飯。岐阜の郊外、柳津の「手打ちそば処淡淡」という店にくる。
とんでもない場所にあります。住宅地のど真ん中。生活道路から路地に入って4つ目の角。もっと小さな道路に入って、あら?違ったか…、と思った先にのぼり旗。駐車場に車を止めても、まだココかしら?と不安に思う。そんな場所。
民家を改装して作ったお店で、中に入るとまず厨房。奥に座敷。扇風機がのんびり回っていたりする。あぁ、ここだったとホッとする。
家族でやっているのでしょう。
厨房の中では元気なおじぃさんが蕎麦を作って、奥さんがおじぃさんの調理補助。娘さんが出来た料理を配膳していく。
まっことやさしい雰囲気の店。
まずは蕎麦生地の端材をガリッと揚げたお通しがやってきて、時間がのんびり過ぎていく。メニューをみればお酒のお供に良さげな気の利いた料理が揃う。仕事の合間でなければまずは、酒だろうなぁ…と思う雰囲気。
魅力的な料理が揃う中でひとつ。季節のおすすめ、とうもろこしの天ぷらたのむ。
とうもろこしの実だけ削ぎ切り、削いだ形のままに衣をまとわせ揚げる。衣はサクッと、実はふっくらでおどろくほどにみずみずしい。口の中でパラリと散らかるにぎやかさ。
味だけじゃなく、香りまでもが甘くてウットリ。これはビールに違いない…と、思いながらも大人のガマン(笑)。
静かで程よく枯れた感じのお店です。にもかかわらず若いお客様が結構目立って、中には昼から酒をたのしむカップルがいたりする。お店だけじゃなくお客様まで粋な店。かっこいいなぁ…、なんだかすごくカッコいい!
メインの蕎麦。
3種類の蕎麦を一度にたのしめる「三番叟」という今日のおすすめ。
三番叟とかいて「サンバソウ」と読む。
もともと猿楽の演目のひとつ。なんとも粋な商品名。
お膳の上に碗が二つに蓋つき木箱がひとつのっかり、天ぷらの皿。ツユに薬味でひと揃え。
蓋を開けると木箱の中にはせいろ蕎麦。碗は茶器です。上等なモノ。
ひとつはしらすおろし蕎麦。もう一種類は、自然薯とろろをかけた蕎麦。
この自然薯がねっとりとしてスベスベで、ちょっと甘めのツユと一緒に蕎麦にからんでなんともうまい。
ただ自然薯ゆえに粘るのか?と思ってしらすおろしの蕎麦食べてもとろりと粘る。
せいろもスベスベ、粘って喉を駆け下りる。
挽きぐるみの十割蕎麦です。蕎麦はそもそも粘るものではある。けれどこれほど喉越しの良いとろけ感はめずらしい。
水の温度や分量、こね方、そして切り方。蕎麦を作る全てがこうした食感を生み出すために工夫されているのでしょうね。
麺線細くて自然とちぎれていくからでしょう…、短くしかもみずみずしい。タレにつけずそのまま蕎麦だけつまんで食べると口に広がる水の味わい。蕎麦とは水をたぐる料理と合点する。
天丼も美味しいんだとそれでたのんだ天丼二つ。えび天丼に穴子天丼。エビや穴子の他にも野菜が色とりどりで、しかも穴子の大きいコト。
甘いタレの香りと揚げた油の香りがフワリと鼻をくすぐるおごちそう。それぞれ蕎麦が付いてきて冷たい蕎麦はぶっかけスタイル。大盛りで…、ってお願いすると一人前分の蕎麦が来るからかなりのボリューム。
じっくり見ると、ご飯の上に揚げて砕いた蕎麦がかかってて、食感、風味を楽しませる趣向なんでしょう…、オモシロイ!
ちなみにボクの蕎麦にもエビの天ぷらがつく。
バリバリ、衣が若干固めの揚げ上がり。
前歯で壊れる食感を思う存分楽しめるよう塩がお供にやってくる。
エビもうまいが野菜もおいしい。
中でもネギの天ぷらが特に甘くてトロトロとろける。
思わずウットリ。
尻尾もバリバリ、味わい食べる。
蕎麦湯をもらってツユを味わう。昆布の甘みに鰹節。酸味は少なく深い旨みがずっとただただ持続する。
それだけ飲むと若干もに足りなさを感じるけれど、あの細く、とろみを帯びた蕎麦の味わいを引き立てるにはこういう味がいいんだろうな…、と思って味わう。また来たくなります、オキニイリ。
店名 |
Tantan
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類型 | 蕎麥麵、郷土料理、日本料理 |
058-271-3669 |
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可供預訂 |
無法預約 |
地址 |
岐阜県岐阜市南鶉3-305 |
交通方式 |
名鉄竹鼻線「柳津」駅下車徒歩17分 距离柳津 1,091 米 |
營業時間 |
營業時間和假日可能會發生變化,因此請在用餐前諮詢餐廳。 |
預算(評價匯總) |
¥1,000~¥1,999¥1,000~¥1,999
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付款方式 |
无使用卡 无使用電子錢 无使用二维码支付 |
座位數 |
23 Seats ( カウンター3席、6人掛けテーブル×2、4人掛けテーブル×2) |
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個人包廂 |
不可能 |
包場 |
不可能 |
禁煙・吸煙 |
嚴禁吸煙 |
停車場 |
可能的 店前3台、向かいの家に1台分 1本北側の道路沿いに7台分ぐらい有り |
空間、設備 |
平靜的空間,有吧檯座位,有日式包廂 |
此時建議 |
許多人推薦的用途。 |
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位置 |
神秘不為人知的餐廳,家庭式餐廳 |
關於兒童 |
接待兒童 |
開店日 |
2002.10.4 |
ひと晩たって空気がすっかり入れ違ったように今日の岐阜はブルブル寒い。
昼はそば。「淡淡」というお店を訪ねる。住宅地の中にある店。店自体も民家を改装したもので、表通りにも面してないのにお客さまが次々やってくる人気のお店。
「三番叟」ってセットが一番人気。
天せいろにn自然薯そば、山菜そばの3種のそばがたのしめる。エビの天ぷら、穴子の天ぷらが選べるようになっていて、穴子の天ぷらを選んでたのむ。
追加でそばがき、春菊の天ぷらをたのんで待ちます。
まずそばがきがやってくる。大きなイワシのつみれみたいな見た目。
ずっしり重たく粗挽きにした蕎麦の実が混じって舌をざらっと撫でる。噛むと蕎麦の香りが口に広がりぽってり粘ってとろけてく。むっちりとした肉感的な食べ心地。
三番叟がやってくる。
お膳の上がにぎやかで特に天ぷらのおいしげなことにニッコリします。
穴子一本、茄子に自然薯、ブロッコリ。衣は薄づき、サクッと軽く穴子はふわふわ。自然薯がシャクッと歯切れて衣と一緒にとろけて消える。そばはキリッと冷やされ歯応え、喉越しともによい。
タレは若干あまめでしょうか…、鰹節のうま味や酸味が甘味をひきしめ蕎麦の風味を引き立てる。すりおろした自然薯がおいしいかったなぁ…、一味足りない程度のほどよい味つけでゴクゴク飲めた。滋養を感じるオゴチソウ。
追加でたのんだ春菊天が思いの外、立派でしかも渋み鮮やか。緑の香りが口をスッキリしてくれる。量はしっかりあったけどお腹は軽い。ありがたい。