「お好み燒屋のつけ麺」（880圓）を頂きました : YUBU

本日（令和3年10月22日、金曜日）、廣島市中區鐵砲町にあります「YUBU」さんにて、御晝を頂きました。長年、地元の方々に利用されてゐる廣島風お好み燒きの御店です。

「長年、地元の方々に」なんて書きましたが、この界隈（八丁堀界隈）は私の地元なのです。この御店も、いはゆる「ご近所」さんなのです。餘り個人的な事情は書きたくないですが、少しは斷つてゐたはうがいゝかも知れないと思ひます。

と云ふのも、「食べログ」の私のProfileにも記してゐますやうに、私のレヴューに於けるスコアは、主觀的、直感的なものです。少しまへに、何らかの政策に關して、自民黨の下村博文氏が、國民の主觀的な評價を數値化してはどうか、と考へられた抔と云ふネットのニューズを目にして、「それはないよ、下村さん」と私は思ひました。が、よく／＼考へて見ると、「食べログ」のスコアなんてものは、主觀的な評價を數値化したものに過ぎないでせう。

「虚心坦懷に……」なんて云ふ言葉がありますが、少くとも私には、そのやうな姿勢で、物事を評價するのは不可能です。だから、「地元」ですとか「ご近所」さんだつたりすると、矢張り、さう云ふ關係性に影響されて了ひます。

當店に就いても、以前のレヴューにて「5.0」と採點してゐますが、矢張り、贔屓目と云ふ事はありませう。と云つて、今囘、新たにレヴューするに當つて、點數を落とす事も憚られます。ですので、今囘、スコアは記入しない事にしました。

11時30分ちやうどに御店に到著すると、一番乘りです。今囘も「つけ麺」を食べる豫定ですので、一人で來たとは云へ、鐵板のカウンター席に坐る事は止したはうがいゝのでは……、と躊躇してゐると、少し奧の（鐵板がない）カウンター席へどうぞと云はれた爲、そちらに著席します。

「お好み燒屋のつけ麺」（880圓）を註文します。出來上がる迄には、十分前後の時間を要したでせうか。左記したメニューに就いて、詳しくは何時ものとほり、畫像を御覽下さい。「百聞は一見に如かず」と申しますから。

【肝心の「つけ麺」に就いて、味などに關するレヴューは、前囘、書いてゐますので、今囘は繰返しません。宜しければ、前囘のレヴューを御讀み下さい。以下は、本日、それ以外の事柄に就いて、思つた事を書きます――】

以前は、6月に同店をたづねて、同じメニューを頼んでゐるのですが、「今囘も同じね」と云はれて了ひました。四ヶ月まへの事迄、覺えていらつしやるとは恐縮ですが、もしかして、「つけ麺」の註文は餘りないのでせうか……？　何せ、後の御客は七名以上は來たと思ひますが、私の隣に坐つた御高齡の男性が、私の「つけ麺」を見て、「新メニュー？」と聞いてゐたぐらゐです。「何年もまへからあるよ」と御店の方は答へてゐました。

かう云ふ會話をする常連さんが多い御店です。廣島ですので、カープの話も出ますし……。然し、廣島ならば皆がカープファン、福岡ならば皆がホークスファン、と云ふ思ひ込みは何とかならないものでせうか。私、全く、野球には興味がないのです。昨今、何事に就いても、ハラスメントだと云ひ、「――ハラ」なんて云ふ傾向がありますが、プロ野球に關してもどうにかして欲しいものです。岸田首相（廣島一區選出）も、何でも野球に譬へる癖がありますが、野球の話題で乘切れるのは、それこそ、廣島市と福岡市ぐらゐだと思ひます。

最後に――。「つけ麺」を註文すると、出て來る迄に時間がかゝるやうですし、御店の方々としても、何やら手間がかゝるやうですので、客としても、御店の方々としても、雙方、「Win-Win」の關係にはならないやうに思へました。

とまれ、御馳走樣でした。

本日、廣島・鐵砲町にあります、YUBUさんにて、御晝を頂きました。私が食べログにて、數囘、レヴューしましたヴォーノさんの斜向ひにあります。

廣島風お好み燒きの御店で、私はみづからが高校生だつた頃くらゐから、御世話になつてゐます。廣島の實家に於ける家族のはうが、より一層御世話になつてゐると云へませう。もう三十年以上は、當地にて營業されてゐる御店ですから、老舗と云へるでせう。

リアルタイムでの御附合ひがあつた御店が、かうして老舗になると云ふ事は、それだけ私が歳を取つたと云ふ證左でもあります。

當店の近くには、みっちゃん總本店さんですとか、八昌さんと云ふ有名店が存在してをり、當店は、ちやうどその二店舗の中間にくらゐしてゐます。左記した二店舗には、市外、縣外、觀光、出張の方々も多くたづねられる傾向があるやうですが、YUBUさんに關しましては、地元民が愛用してゐると云ふ感じであります。

十一時半過ぎに御店に著くと、先客は、三名ぐらゐです。カウンター席とテーブル席とがありますが、私は、扉に近い側のカウンター席に坐りました。

勿論、お好み燒きが美味しい事は云ふ迄もないのですが、今囘の目當ては別であります。御店のまへに「お好み燒屋のつけ麺」（880圓）と云ふ寫眞附きのメニューが貼られてをり、少しまへから氣になつてゐました。

と云ふ訣で、上記のメニューを註文します。「辛さ自由　※トッピングはお好み燒と同樣にできます」と表のメニューには記されてゐます。辛さは、御店の方のお任せにしました。先日、廣島つけ麺ひこさんのレヴューを書いた際、廣島風お好み燒きと廣島冷麺（つけ麺）とは、食材が共通してゐると書きましたし、YUBUさんがつけ麺を提供されてゐる事に就いても言及しました。

つけ麺を待つてゐた時か、それが屆いた後か、前後は忘れましたが、御店の方から「もしかして、◯◯さん？」と云はれましたので、「さうです」と答へました。もう長らく、當店をたづねないでゐましたが、お氣附きだつたやうです。

註文してから十分少々で、つけ麺が屆きました。お好み燒きを入れるであらう、鐵板形式のやうな平皿に、麺と具とが盛られてゐます。それとは別につけ汁です。加へて、辛味を追加する爲の辣油、胡麻、お酢、割下の四點セットも持つて來て頂けました。

詳しくは、何時もの如く、畫像を御覽下さい。「百聞は一見に如かず」と云ひますから。

まづはつけ汁のみを口に含んで見ます。見た目としては、いはゆる廣島つけ麺（冷麺）のつけ汁でして、胡麻がその表面を覆つてゐます。味はひを下支へする和風出汁の旨味に、醤油ダレ、辣油や唐辛子の辛味、幾許かの酸味とが混合した、冷たいつけ汁であるのが、廣島つけ麺に於ける特徴の一つであり、「冷麺」と云はれるゆゑんでもある事は、以前にも書きました。

YUBUさんのそれに就いては、廣島つけ麺ひこさん同樣、酸味は――殆どもしくは全く――感じません。アッサリ、スッキリした印象の風味ではありますが、それでゐて甘辛な感じが致します。つけ汁に割下を用ゐられてゐるやうですので、醤油、みりん、砂糖等の調味料が、味に影響してゐるのでせう。麺や具との相性も良好です。少しだけ、辣油を加へて、辛さを増すと、私にはちやうどいゝ味はひになりました。

麺も具も、お好み燒きに於て、使はれてゐるものでせう。

そのそばは、加水は中庸ぐらゐの中細麺と云つた處でせうか。茹でた後、冷水で〆られてゐる爲、モチモチしてはゐるものゝ、齒應へも適度にあり、仄かに小麦の甘味をも感じ取れます。

具は、茹で卵、青ネギ、キャベツ、もやし、天かす、豚バラと云つた邊でせうか。キャベツ、もやし、天かすも、薄くスライスされた豚バラも、いづれも鐵板にて、一度、炒められたものと思はれます。つけ麺の具に用ゐる爲、冷まされてはゐるものゝ。畫像を見て頂ければ分りますが、向かつて左側が野菜、右側がそば、その兩者のうへに茹で卵、青ネギ、豚肉と云ふ配置です。

野菜も豚バラも、適度に炒められてをり、その素材の旨味、甘味を感じ、水氣が多過ぎる事もなく、そばやつけ汁ともよく合ひます。殊に天かすの甘味が、印象的です。之は、「お好み燒屋のつけ麺」ならではと云へませう。

總じて美味しく頂けました。私が、今迄に食べて來た廣島つけ麺（冷麺）の中で一番かも知れません。御馳走樣でした。