老店主は自身のラーメンに誇りを持っている。 : Meisui Ramen

開店予定から5分遅れで老婆が暖簾を掲げた…　丁度駐車場に車を停め愛想笑いをすると、ニコッと微笑みが返ってきて何だか安心。

醤油ラーメンにもやし大盛をオーダーするものの「もやしはヒゲを取るのだけど量が少なく、後からくるお客さんに出せないから…」と断られ、快く了承したものの…調理を始めると「少し余裕があるからやりますか！」ともやし大盛を受けてくれた。


■醤油ラーメン　もやし大盛　　850円


「熱いですよ…」と大切そうにラーメンがカウンター越しに手渡された。

「うちのは元々もやしが少ないから…」との事だったが、確かに大盛でも少な目だ。スープは豚骨と鶏の清湯に野菜だろうか…昆布の下支えも感じるが、角張らない醤油タレのコクと油感を含めて、それぞれの味わい要素がしっかりと融合した究極のバランス感を保つ優しい味わいだ。

名水に関しては、コップに注いだ水は真狩村の水汲み場の味わいと比較すれば、若干ミネラルを感じたが美味しい水。それが一般的に強く複雑な味わいのラーメンスープに使用されれば、名水を感じる事は出来なくなるものの、フラシボ効果プラスやは少ないミネラルは優しい味わいに貢献しているのだろう。

麺もソフトな感じで、チャーシューはクラシカルなモモだが雑味無し。サクッと火が通ったもやしはやっぱり美味しかった。

いわゆる昭和ラーメンなのだが、やはり孤高…と言うか希少なタイプ。好きで通う常連さんが大勢いる事にも納得。

それにしても腰の曲がった老店主、疲れが出ているようだったが、出来れば頑張って頂きたい。厨房に一人で立つ事の大変さは、仕込みを含めて私も嫌になるほど解っているので…