感動 : OTTO SETTE TOMAMU

リゾナーレサウス31階、厳かに空地するイタリアン。
メニューはフルコースただ一種、
イタリアのピエモンテ州、リグーリア州のお料理が
北海道の食材で演じられます。

空の上、夜は闇。
展望はカーテンで閉ざされています。
ホワイトグレーを基調としたデザイン、
背景はモノクロの雲海写真、必然的に
誇るべき独創的な演劇へ誘われます。

グリッシーニ4種がご挨拶。
イカスミ、トマト、バジル、チーズが
細身の身体にぎゅっと。
楽しみながらドリンクを選びます。

前菜の宝石箱、秋味の鮭といくらのコルノ。
綺麗な色彩で一息です。

緩やかに濃密な味わいへと進みます。
海の恵みと深まる薫り。
ふっくり、もっちりとした食感もまた華やか。

キンキのゴルゴンゾーラソース
玉葱のグラティナート　
夕映えと名付けられておりますが、
旅を終えた今でも忘れられぬ永遠の味。
スプマンテで蒸し上げられ
さっぱりとした味わいに続く遠めの苦い余韻。
キンキの煮汁を使ったゴルゴンゾーラのソースは
高級魚と創造的な旨味を見えないドームの様に包み
記憶と心を離すことがありませんでした。

秋山に踏み入れば、落ち葉に隠れた
牛肉と茸のカルトッチョ。
塩釜を使い、時間をかけて塾生されたフィレ。

たくさん。たくさん。
満足の中で、出会い。
ファットリアヨーグルトと秋の果実
オリーブオイルの香りトマト。
ヨーグルトとシャインマスカットとリンゴ。
チーズバターと共に、
トマム産の牛が織りなす癒しの時間。

秋の便りは、渋皮栗のモンテビアンコと
リンゴのジェラート。
香ばしく仕上げた渋皮栗と
トマム牛乳を使った生クリーム。
モンテビアンコの中にしのぶ
シャキシャキした根セロリのコンポート、
じっくりローストしたビーツのアングレーズソース。
北海道方々から集まった運命のデザート。

思いがけぬメッセージプレートで記念撮影。
静かに、心が躍る大発見のフルコース旅。

ありがとうございました。