あっぱれ！虎杖浜温泉。 : Minshuku Gohyaku Mairu

大好きな温泉。ぬる艶な肌に優しい虎杖浜の泉質は最高であり、勿論源泉掛け流しだ。

この施設最大の魅力は露天風呂。小さいながも太平洋に面しており衝立などの障害物は無し。波打ち際を目線の高さで眺められるダイナミックさと爽快感が心地良く、源泉の流れ込みも豊富。

風呂はお客通しの譲り合いで、内側から鍵が掛けられるのでリラックスして温泉を堪能出来る仕組みだ。

食事は海苔までもが手作りの素朴な漁師風。本気でホッとする味わい。勿論特産品である虎杖浜たらこも付き、品数にも満足。ご飯もおかわり自由でお腹いっぱい。

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含硫黄-ナトリウム-塩化物泉
弱アルカリ性低調性高温泉（旧泉名：含食塩-硫黄泉）
源泉温度４６、６度・PH８、４・湧出量３００リットル/分（動力汲み上げ）
無色・透明・無味・無臭　　温泉成分総計1,113g/㎏
完全源泉かけ流し（加水・加温・循環・塩素系薬剤無し）

白老町は虎杖浜、仕事で良く通る国道36号線沿いに不思議な存在感を放つ民宿があるのは15年以上前から知っていた。若き日の自分は「果たして誰が泊まるんだろう」等と、半ば無視して通り過ぎる程度の存在だったのだが、「温泉番長ほっかいどう」等を愛読するようなコアな温泉ファンには大人気の民宿だという事を最近知って驚いた。最近興味を覚えた「温泉宿」。雪深い12月、早速体験してみる事にした。


◆ 「小さな温泉民宿」

幾分古さを感じる小さな宿だが、コツコツと手入れされている印象で、部屋もこざっぱりと整理整頓が行き届いており、ストーブの暖房でポカポカだ。全室海に面しており、窓から眺められる太平洋の姿は雄大かつどっしりと構える印象。


◆ 「絶景露天風呂は貸切状態も可能」

源泉：柏透湯温泉（300ℓ／分、地下400m強からポンプアップ）
泉質：含硫黄ーナトリウムー塩化物泉
源泉温度：46.6度
加水なし

上記の質を誇り、湯量も豊富な温泉が特徴。小さな宿ながらも内湯が二つ、露天風呂を一つ備えている。最大の魅力は大海原を独り占め出来るロケーションの露天風呂だろう。特徴の一つとして扉の内側から鍵をかけられる事。すなわちお客同士の譲り合いによって貸切状態/混浴を楽しむ事が出来るのだ。周りの目を気にせずに混浴出来るシステムは「混浴ビギナー」にとっては嬉しいところ。


◆ 「ボリューム満点の手づくり浜料理と毛蟹」

家庭的な味わいの和食浜料理もこの宿の魅力の一つであり、全プラン部屋食となる。各々の料理は全て手づくりのもので、品数とボリュームは満点・・・と言うよりは、普通の大人であれば少しヘビィな量。余談だが白老は海産のイメージが強いが、豊富で良質な山菜も魅力の一つ。時期によっては楽しみなところだ。・・・ところで料理内容は宿の利用料金によって多少内容が異なるようで、今回は8,900円の料理を体験したのだが、価格の違いは品数の違いとなるようなので、余程の大食漢でなければ7,700円のプラン（冬場は別途暖房料金発生）でも十分に満足出来るのではないだろうか。

楽しいのはチェックイン後の夕食前に「さりげなくダイナミックに」提供される前浜産の毛蟹皿盛り。お通し風のイメージなのだが量も豊富。12月の時期は解凍の状態ではあるが、そもそもの質が良い毛蟹は味わいも良好で美味しく頂ける。尚、アルコール類は宿でも提供があるのかもしれないが、基本的には持ち込みするスタイルが良い。国道を挟んだ向かいにセイコーマートがあるので、そちらで調達し、廊下に備えられた共同冷蔵庫で冷やしておくと良いだろう。

朝食もまた家庭風な和食。やはりボリューム満点であり、虎杖浜らしい「自家製たらこ」で白飯がススム・・・のだが、夕食朝食ともに時間が経ってしまった白飯だった事が残念だ。特に良質な米でなくとも、炊き上がり間もない状態であれば全く遜色がないもの。せっかくの白米に合う惣菜達・・出来ればその辺の工夫が欲しい。


◆ 「ゆったりのんびりが似合う宿」

勿論、色々な客層やシチュエーションに対応する宿だが、やはり大人が静かにゆったり楽しむ事が良く似合う。ワイワイガヤガヤ宴会を・・・はあまり似合わないだろうし、ちびっこがいるファミリーでも子供が飽きてしまうのかも。・・早めにチェックインして、のんびりゆったりと、何度も温泉を楽しみながら、大海原に心を安め、家庭風浜料理に舌鼓を打つ・・・そんな大人的利用が似合う宿だ。そしていくらフリー利用な内鍵式露天風呂とはいえ、団体様御一行それぞれで一人づつ温泉を楽しむような行為は避けたいところ。ある程度の譲り合いとモラルは絶対必要条件だが、余程の繁忙期で無い限りはある程度満足して露天風呂を楽しむ事が出来るだろう。集え！大人の温泉ファン！