天ぷらは藪蕎麦系。蕎麦は？？？な日向庵。 : Hinata an

守谷に来ています。

地元密着型寿司店巡礼で守谷にやってきました。守谷にある寿司店、既に何軒か行っておりそろそろ最後かなと思ったこのお店。市役所の先にあります。かなり前に手打ちそばを食べに行ったとき見つけました。見つけたと言うよりも、蕎麦屋の隣ですからいつか来てみようかなと一応頭にはインプットしてあって。

開店時刻過ぎにお店に来ましたが、やってませんね。駐車場もなんだか荒れた感じを受けましたが、ま、田舎なので雑草が目立っても普通と言えば普通ですが。あまりひとけを感じない建物なので、すぐさまＵターンして取手のハンバーガーでも食べに行くか。

市役所の通りに出て走っていたら、手打ちそばののぼりが目の端に入ってきたのです。プロ野球選手のように動体視力が優れているわけではないので、もしかしたら間違い？少し先に行ってからまた戻ってくると、たしかに蕎麦店ですね。店の前に駐車できそうです。ここは今まで何回か通ったことのある道ですが、この蕎麦店は気がつきませんでした。

入店。質素な感じの店といった印象。おかみさんがすぐに出てきてごあいさつ。テーブル席に座ります。店内には新そば始めましたのポスター。ですよね。もうすぐ１０月ですから。キタワセはとっくに出回っているはずですが、鰻と寿司に気を取られていて蕎麦もあまり食べてません。

メニューの中から、天せいろ（１３００円）をオーダーします。メニューには、蕎麦は十割と書いてありましたので、十割、新そば、手打ちと蕎麦の条件としては全部揃っちゃったわけです。この一帯は蕎麦店が多く、競争もかなり激しい状況なんでしょうね。

やがてお盆が出されます。へえ、小鉢が三つ乗ってますね。そういうサービスなんだ。先日ＵＰした我が地元のお蕎麦屋さんは天せいろが１０００円でした。どっちがいいかですね。小鉢の中では冬瓜がおいしかったかな。

そして、天せいろ登場。

こうなっちゃってましたか。天ぷらは藪系のかき揚げですね。揚げ玉を上に乗せたかき揚げです。竹やぶ系ですと天つゆがあって、じゅっと音を出させる趣向ですが、この店は天つゆもなく塩もなく、蕎麦のつゆで食べさせるようです。折角の十割の風味を味わう店で、その風味を天ぷらの強烈な風味で吹き飛ばしてしまうこの食べさせ方。これだけで、もうお店の実力が分かったような気がします。あかんなあ。

蕎麦は星のない中太。見事な蕎麦切りでどこまで行っても均一。のぼりにあった手打ちが本当なら、神でない限りこのような蕎麦切りは不可能でしょう。切りむらが０．１ｍｍもない手打ちそば。別に手打ちでなくてもいいんですよ、蕎麦がおいしければ。手打ちで作るなら手打ち蕎麦の幟をだせばいいし。

蕎麦の実食。入店していた時にときめいていた期待には及びませんが、それでも悪くはないです。風味があります。ただ食感がよくないですね。手打ちでも手打ちじゃなくてもいいですが、もっとコシとハリのある蕎麦を打ってそれを生かす茹で方をしないと。

つゆは濃い目の辛め。蕎麦よりもこちらの方が上等かな。ちょん漬けしながら蕎麦を食べ進め、あっというまに食べきります。こうなると、ますますゆで太郎の２９０円ってすごいなあと思います。

天ぷら。蕎麦を食べている間にぬるくなっちゃいますが、これはいつもと同じ。中を割ってみると藪系そのものですね。中の海老がさいまき海老かどうか、調理後の目視からは当然断言はできませんが、多分そうだと思います。天ぷら、まあまあですね。

事実はどうか全く分かりませんが、食べる側としては、

手打ち蕎麦ののぼりがなかったら、いやあ、いい店を見つけた、になり

手打ち蕎麦ののぼりが出てたら、本当なの？と切りむらゼロの蕎麦を疑問を抱きながら食べておいしさ半減。

そう言った気持ちになるんじゃないのかな、もしあなたが蕎麦っ喰いならば。