金沢木倉町に若夫婦で営む炭焼き割烹料理を見つけました : Sumiyaki Koryouri Kanazawa Gin

金沢の繁華街の片町から脇道に入ると木倉町という飲食街になります。
東京だと四谷三丁目から荒木町に入って行くような雰囲気の落ち着いた街なので気に入っています。

お昼は金澤せつりで河田氏の料理を堪能したので、夜は金沢おでんで軽く済ませようと片町をぶらぶら歩いていましたが祝日だったのでお休みが多く、開いている店には行列が出来ていたので、木倉町にやってきたという訳です。
奥に進んでいくと竹格子に白い長暖簾の良い感じの店を見つけました。
食べログで調べてみると、金沢の割烹料理店で8年修行し、2016年9月16日に開業した比較的新しいお店のようです。
暖簾を分けて店内に入ると着物姿の若い女将さんがにっこり微笑んで出迎えてくれました。
カウンター席に案内されてグラス生ビールをいただくと、お通しは芋と菜花に炙り〆鯖に自然薯を掛けたものが出てきました。この自然薯が能登の地物で粘りが強くて旨い。
お通しの美味しい店にハズレ無しとの経験則から、安心して料理を注文できます。
まずはお造理を七種盛り合わせでお願いすると、若い板前さんが出て来て刺身を引き始めました。
本鮪、皮剥ぎの肝和え、ガス海老、槍烏賊、〆鯖、帆立、水蛸が少しづつだが、本鮪のトロや帆立といった柔らかいネタでもエッジが立った引き方で味が引き立っている。中でも水蛸は花びらのように細かく包丁が入っているので見た目も綺麗だし食べやすい。
出汁醤油と煎り酒を用意してくれたので水蛸や槍烏賊のように淡白なネタには煎り酒がよく合いました。

炭火焼が売り物との事なので、焼物はのどぐろの塩焼きをお願いしました。
半身や干物じゃなく一尾丸ごとで2800円は、近江町市場で販売されているより安いんじゃないかと心配なほどです。
備長炭でパリッと焼いた皮と身の間の脂が旨い。

揚物は、加賀蓮根の鴨挟み揚げ。
鴨のミンチを蓮根で挟んで揚げてあるのでシャキシャキとした食感の間から鴨の旨味が染み出してくる。

大きなのどぐろ塩焼きでお腹がふくれていたので、〆物は取らずに鰯のつみれ汁を注文しました。
ふっくらと柔らかい大きなつみれが2個、お椀いっぱいに入っていてボリューム感もある。
透き通った澄まし汁に鰯の出汁が出てほっこりと美味しい。

日本酒の品揃えも珍しい物を集めているので驚きました。
若い夫婦が一生懸命にもてなしてくれるので居心地も良く、これからが楽しみなお店でした。