天文館に“聖地”発見 : Izakaya Kaizokusen

昭和５０年代から続く居酒屋。
カウンター席の居心地の良さは、飲兵衛ならわかるちょっとレトロな“聖地”のそれである。
（「吉田類の酒場放浪記」に登場してもおかしくない、雰囲気の良さがある。）

カウンターには鮮魚が並び、その奥で大将が魚をさばく。

刺し盛り￥９８０をいただいて、まずはネタの美味さに大きくうなづく。私はタコにうるさく、タコが美味い店なら安心して腰を据えるタチであるが、この店のタコも申し分ない美味さ。旨味の乗りと食感が文句なし。美味。ゆえにカウンター席に腰を据えて酒を飲み、肴を喰らう。

焼き物も、絶妙の焼き加減で、素材の旨味を引き立ててくれる。
きびなご焼き、サバ焼きなど、焼酎が進むこと請け合いだ。
これら焼き物の旨みになじむのが、地元鹿児島の焼酎お湯割りなのだ。
これはまさにマリアージュ。子羊の料理にボルドーの赤ワインが合うように、鹿児島の料理に鹿児島焼酎お湯割りが実に良く合う。

さらに、　「焼酎飲み放題￥５００」　というパラダイスのような設定がこの店にはある。
このサービス精神は、少なくとも２０００年頃から変わっていない。（それ以前は行ったことがないので知らないだけであるが。）
コストパフォーマンスの良さは、料理の価格にも反映されている。
また、最近は￥１０００で飲み放題（２時間）というサービスも登場した（2012年11月）。第三のビール（発泡酒）、ハイボール２種類、焼酎、酎ハイやカクテル、ソフトドリンクなどが飲み放題である。

私は結構食べて飲む方だが、￥３０００円でお釣りが来てしまうこともある。

東京あたりの有名な人気老舗居酒屋に匹敵するいい店だと思う。
それゆえリピーターも多そうだし、いつも多くの飲兵衛たちが、鹿児島の料理と焼酎に癒やされている。