オリーブの木に囲まれた山手の洋風建築で頂く、中国料理世界チャンピオンのフュージョン料理 : Eria You

　元町中華街駅から代官坂を登り切って、交差点を越えて少し進むと左手にあります。と言っても建物はすぐには見えず、オリーブの木々の間を抜けて坂を昇ると白を基調とした欧風な2階建ての建築が目に入ります。まさに隠れ家で、通りすがりにこのお店に気がつくことはまず無いでしょう。家族の誘いで、日曜日のランチで利用しました。他にお客さんはいないようでしたが、席数は少ないので常に静かなのかなと思いました。

　この日のコースは、前菜は甘海老の紹興酒漬け、フォアグラのテリーヌ、豚もも肉ジュレ仕立て、鱧の炙り焼き、あさりのジュレ仕立て、サツマイモのキャラメリーゼ。次に鮑と和牛のチャーシューパイ、桜海老と冬瓜の蒸しスープ、そしてメインの料理が4品あり、甘鯛鱗焼き、蜜焼き北京ダック、ヨシキリザメのフカヒレ姿煮、豚肉の角煮、お食事はXO醤炒飯、デザートは桃と桃シャーベット、そしてコーヒーor紅茶となります。

　鮑と和牛のチャーシューパイは切り分ける前に大きなパイを見せて頂きました。サクサクのパイにミートソースと大きく身の柔らかい鮑が。食感のコントラストが面白かったです。

　甘鯛鱗焼きは鱗が見事に立っていてサクサクしていて美味でした。

　北京ダックはシェフが来てくださって切り分けて頂きました。1皿目は皮だけ。砂糖とキンモクセイのパウダーに付けて頂きます。横浜中華街に数多くのお店があれど、北京ダックをこの食べ方をするのはここだけだそうです。もちろん私も初めてで、皮だけだとほんとに脂そのものといった感じで重いかな...。砂糖との相性はいまいちか。2皿目は皮の少し下の肉部分まで切ってクレープで包んだオーソドックスなもの。こちらは安定の美味しさですね。

　フカヒレはグツグツ煮えたまま供されます。今まで食べてきたものより繊維同士がより癒合したような食感で、コリコリしておらず全体が極めて柔らかく仕上がっていました。餡も醤油ベースではなく白くてまろやかでした。

　豚の角煮には台湾豆苗が敷いてあり、上にはまたも鮑とトリュフ。台湾豆苗は日本のものと違い、葉が多く良い風味で、超強力な上のトリオを良く受け止めていました。

　炒飯はXO醤の風味良く、これも良かったです。

　スタッフの方々のサービスも良く、外界から隔絶された観もあって、旅行気分を味わえました。館内の絵画やお庭のオリーブの木も癒しを与えてくれます。とても満足なランチになりました。