「わらび餅」の目立たない名店 : Kyou Onkashi Tsukasa Kameya Hironaga

京都御苑近く、大黒屋町にある和菓子店です。
看板商品は信州産「わらび粉」と丹波黒大豆の「きな粉」を使った「本わらび餅」。
1切れが大きい「本わらび餅」は普段使いに丁度良く、季節のお菓子や干菓子も揃え、ご近所の方々に支持されています。
店主 堀江氏は「亀屋清永」で長く菓子職人として腕を振るわれ、十数年前に定年退職された後にご実家を改装して開業。

場所は京都御苑の西、下長者町通りと出水通りに挟まれた油小路通り沿い。
蛤御門から約8～9分。最寄りの丸太町駅からは12分、今出川駅から約13分。
古民家の軒先に吊るされた「わらび餅」の看板が目印。

午後訪問。
店は狭く、一度に入ることが出来るのは１組（1～2名）が限界。
先客がいたので数分待機。
店内は雑然として（良く言えば気取らない）、小さな売場とその向こうが工房。
堀江氏ご夫婦で営まれ、堀江氏が「本わらび餅」を作り、奥様は接客担当。
年配のお２人が醸し出す、温かい雰囲気に和みます。
入るとすぐ、堀江氏から試食の「本わらび餅」を薦められて試食。
１切れは大きい（4～5cm）ので食べ応えがあり、人によってはそれで満足してしまうかもしれません。
試食の間に目の前で「わらび餅」を作る工程を見ることが出来ました。
大きなバットで固めた「わらび餅」を特殊焙煎した「きな粉」と和三盆糖を入れた器にあけ、「きな粉」をまぶしながら、目分量で一口大（大きめ）に切っています。
その手際の良さと、いい意味での大雑把さに感心。

売場に並んでいたのは日持ちする和菓子と試食の「わらび餅」。
（この日は季節の「和菓子」はお休みでした。）
「本わらび餅」は1人前（5個324円）、2人前（10個540円）、4人前（20個1,080円）（価格は税込み）。
日持ちは（すぐいただくつもりだったので確認しませんでしたが）常温で2～3日は持つようです。

持ち帰り専門のため、近くで食べることが出来る場所（ベンチがある）（※1）を奥様に伺い、教えていただきました。
とても親切で感じが良く、試食から接客まで好印象。
商品の配置を整えれば、更に良くなることでしょう。

購入したのは以下の通り。
添えられた楊枝で持ち上げていただきましょう。
●本わらび餅（10個、540円）
「わらび餅」本体は柔らかくて弾力があり、持ち上げると伸びます。
表面にまぶした丹波黒大豆の「きな粉」は芳ばしく、「わらび餅」はもちもち。
控えめな甘さで口溶けが良く、後引きます。
1切れが大きいので、1人前5個は食べ応えがありました（試食で1個食べているので計6個）（※2）。
〈原材料〉
砂糖、和三盆糖、豆の粉、黒砂糖、本わらび粉、丹波黒豆、水あめ

本わらび粉で作った「わらび餅」は大満足。
良心的な量と価格、親切な接客も印象に残りました。

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※1近くで食べることが出来る場所
教えていただいたのは「京都御苑」の休憩所。
室内休憩所は飲み物も販売され、トイレも完備。
但し、ゴミ箱はないので食べ終わった後の袋や容器は持ち帰りましょう。
気候が良ければ外のベンチも人気です。

※2わらび餅の楽しみ方
常温でおいしいです。
夏は少し冷やしていただくのもお勧めとのこと。
数切れ残して持ち帰り、部屋で冷やしてもよかったかも。