道楽 : Douraku

近所のわらじやも古いけどここも古い、むしろ建物的にはこちらの方が魅力的である。
古さは外観と変わらぬが、デザインなのか手入れなのか？中は思いのほか艶っぽい。
ほの暗さと相まって鈴木清順の陽炎座のようである。
料理はしっかりした京料理、山系のお店と違って電車道（東大路）より下にあるお店らしく華奢でこぢんまりした盛りつけである。
お味も良く、見た目だけではなくしっかりした老舗という感じ。
名物が知久也喜つまり竹焼き、この日は鰆と海老だった。
青竹の中で蒸し焼きになっているのだろうか？なんて事無いだろうと思っていたが青竹の良い香りがうつりお魚もしっとりしてとても美味しかった。

ここはマジで凄い場所だ、正面通りだわ、秀吉の阿弥陀ヶ峰ー西方極楽浄土ラインだわ、それを家康豊国神社を壊して断ち切った所だわ、耳塚があるわ、国家安康の鐘で有名な方広寺はあるは・・・歴史的には京都の中でも超のつく因縁ディープ・スポットである。
道楽さんで過ごした艶やかな時間が思いのほか濃密に感じられたのはそんな不思議な地場のせいでもあろのだろうか・・・？