次から次へと繰り出される上質な鮎料理に感嘆 : Ryosha Umanojou

長野県大鹿村にあるオーベルジュ。
食べログでは「旅館」ではなく「オーベルジュ」という洒落たカテゴリーになっており、
客室や風呂の少々古さを感じる「和」の雰囲気（良く言えば）からすれば、
そんな洒落たカテゴリーとはちょっと違うだろうという気がしなくもない。
しかし、オーベルジュは「宿泊設備を備えたレストラン」のことであり、
レストランが主体で宿泊施設はあくまで付随的なもの、と捉えると、
こちらのお店は確かに旅館ではなくオーベルジュと呼んだ方が正確。
そのくらい、食事は素晴らしく充実しているのに比べて、客室や風呂の落差は否めない。

しかしながら、食べること主体の僕にとってはこんなに嬉しい宿はなかなか他にない。
今回、夕食に鮎コースをお願いし、朝食も付き、その料金は18,000円＋お酒代＋税。
内容から考えて、料金は料理とお酒代のみで、宿泊代はタダ、と解釈してもいいくらいなのだ。

鮎コースは、最初から最後まで鮎尽くし。
鮎料理12品＋鮎ご飯＋吸物＋香の物＋デザート。
鮎料理が、次から次へとすごいペースで繰り出される。
鮎は天然の釣り鮎。それが、和の技法できっちりと調理され完璧な状態で提供される。
この時期の鮎はまだ身が軟らかく味わいも繊細で調理法ごとにいろいろな味わいの変化がある。
頂いた中では、鮎のお造り、うるかの石焼き、天ぷら、鮎御飯、が素晴らしく良かった。

一緒に頂いた日本酒「今錦」は隣の中川村のもので、鮎料理にピッタリと合い、
お酒がすごい勢いで進む進む。

朝食も大変素晴らしく、特に朴葉味噌は特筆もので、
これまで頂いたことがある朴葉味噌の中でも飛び抜けて美味しかった。
これだけでご飯何杯も行けてしまう感じ。

お店の方々も大変印象が良く、心地よく食事をすることができる。

今度は時期を変えて訪れたい。
ちなみに、部屋とお風呂はともかく、ダイニングとお手洗いは非常に綺麗です。