店名 |
Shimatani
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類型 | 天婦羅 |
預約・查詢 |
06-6211-8887 |
可供預訂 |
可以預訂 |
地址 |
大阪府大阪市中央区難波1丁目5-8 |
交通方式 |
距离大阪難波 244 米 |
營業時間 |
營業時間和假日可能會發生變化,因此請在用餐前諮詢餐廳。 |
預算(評價匯總) |
¥8,000~¥9,999
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付款方式 |
无使用卡 无使用電子錢 |
座位數 |
18 Seats ( カウンター10席,テーブル8席) |
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個人包廂 |
不可能 |
包場 |
可能的 可接受20人以下 |
禁煙・吸煙 |
可全面吸煙 有關被動吸煙對策的法律(修訂健康促進法)自 2020 年 4 月 1 日起施行,可能與最新資訊有所不同,請在光臨餐廳前確認。 |
停車場 |
不可能 |
空間、設備 |
有吧檯座位 |
酒水 |
有日本清酒,有燒酒 |
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此時建議 |
許多人推薦的用途。 |
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従姉妹の麻子(仮名)が帰って来た。
2年半前、ロブションのランチを奢らされた顛末が私の100軒記念レビューになっている。
そして101軒目レビューのエビスビール記念館で婚約者の豊田登クン(仮名)を紹介された。
それから麻子は経営していた会社を社員に譲り、登クンは会社を辞め、登クンの実家・岩手に移った。
被災した登クンの実家の商売を共に再建し夫婦で頑張っていた、と思っていた。
しかし麻子よりも8歳も若い登クンが去年末、癌で亡くなってしまったのだ。
「アニキ!ちょうど誕生日じゃない!ごはん食べようよ久しぶりに」麻子の連絡はいつも急である。
「え?今週の水曜?明後日やがな!たとえば何が食べたいねん??」
「なんでもイイけどミナミがイイ!2軒目はもうミナミのお店決めてあるから♪」
子供のころからいつもこいつのペースには嵌まりっぱなしなのだ。どないしょうかいな??
そうじゃ!去年であったかNHKでやってた天ぷら屋行ってみるか!!
法善寺横丁の近所にある老舗の天ぷら屋。屋号を忘れたのでネットで色々調べて見つけた。
昭和27年創業、今年で62年目を迎えられる島谷さん。
この店に来る前に麻子と「梟の居るカフェ」に寄って来たのだけど、そのレビューは後回し。
初めて行く店、しかも路地裏なので絶対に迷うなぁと思っていたら偶然見つけることが出来た。
路地の入り口に【利兵衛横丁】の電飾横断看板が掛かっている。島谷とちゃんと書いてある。
昭和、それもその前半以前に出来た建物であろう。低い。引き戸を開けて入るときに頭を擦った。
カウンターの奥に座るように言われて私が一番奥へ。土壁にスーツの肘が当たってその土が落ちる。
「そんなに腹ペコじゃないんです、スビバセン!」と正直に自己申告。
「そしたらお付きだしにお造里、そこから天ぷら行きましょか?」と女将さん。テキパキだ。
キリンクラシックラガーを飲りながら待つ。この日はビールだけとなってしまった。
ちなみに普通酒は黒松白鹿。冷酒は飛騨高山の酒・山車(サンシャ)のみの提供。
「どやねん?麻子。。。もう少しは落ち着いたんか?」
「その話はこの店ではやめようよ、カンターだし、湿っぽくなっちゃ天ぷら美味しくないから」
(いつまでも、どこまでも意地っ張りな女である・・・。その話をしに帰って来たくせに・・・。)
※付きだし(筍の酢味噌和え、からすみを乗せた白魚、菜の花)・・・懐かしい味がしたなぁ~。
※椀もの(蛤のしんじょ入りお吸い物)・・・上品な薄味。やはり懐かしい昭和の味。バブル以前の味。
※お造里(鯛としまあじ二切れづつ)・・・幸っちゃん寿司や北九州の刺身を喰ってるので、普通以下に
思えてしまう。しかもこちらの方が絶対に高いはずだ。
※天ぷらコース・・・海老、茄子、しし唐、うずら、ヤングコーン、ごぼう、薩摩芋、穴子、キス。
コースは一応これで終了。もちろん追加も出来るが今日の処はこれでSTOPした。
新鮮な脂で新鮮な材料を揚げる天ぷらはアッサリとして美味。
天つゆではなく、塩だけで喰う。普通の所謂塩化ナトリウムである。
気が付けば奥のテーブル席もカウンターも満席になっている。客の年齢層は高い。そして総て常連さん。
大相撲大阪場所観戦の帰りに来たお金持ちの4人グループや弁護士グループが3人と。。。そんな感じ。
「先生、今日は天ぷら食べます?どないしはります?」とか女将が聞いている。
刺身や煮付けだけ喰って帰る常連さんもアリ。刺身でチビチビ日本酒を飲んでる人もアリ。
グループで来てるけど天ぷらを喰う人、喰わない人と別れている。なんと臨機応変なお店だろう。
そういう意味では一見には寂しい店かも知れない。そしてモチロン全面喫煙可である。
そしてその常連客の声がまたデカイ。隣の人間に話す音量ではない。正に昭和の大阪ではないか。
女将さんや職人さんはそんな中、徹底してペースを崩さない。
食器が空いたと見るや電光石火で片付ける女将さん。こちらのスピード関係なしに揚がる天ぷら。
6時半に入店した我々二人。閉店時間までにもう二人予約があって早く帰らせたかったか?
「これで天ぷらコース一応終わりです。もっと揚げます?ご飯物にしましょうか?」と女将。
「そしたら天茶下さいな」と私。「すみません私はもうお腹イッパイで~す」と麻子。
※天茶・・・冒頭に出て来たのと同じ海老が3尾入っている。うん、普通である。
昭和の何年くらいからだろうか?その時から時間が止まっているような懐かしい感じの店だった。
おそらくメニューも変わっていないだろう。野菜や材料を仕入れてる問屋もお酒の仕入れ先も。
そして客の顔ぶれも上から減っていくだけであろう・・・。
決して居心地が悪いのではない。「昭和」に戸惑ってしまっただけだ。
この近所にある寿司屋一心法善寺に雰囲気がソックリなのである。伝統を死守しておられるのだ。
進取の気鋭があってはならんのだ。変えてはならんのだ。変わったら数多の常連が悲しむだけだ。
例えばワインを置いたり、地酒をラインUPしたり、チューハイを仕入れたりする必要がないのだ。
色んな塩を研究して何種類か用意するとか、刺身や野菜も産地に拘って珍しいものを出す事も不要。
そんな「今風」な商売は若い人に任せておけばよい。昭和の戦士たちが寛ぎ、楽しめる事こそが大切だ。
わざと町家を使ったり、インテリアも昭和レトロを再現したりしている店と一緒にしないでもらいたい。
ブレない、媚びない、変えない!百戦錬磨、筋金入りの「昭和」がここに厳然と在ったのである。
こんな店はグルメサイトの埒の外にある。評価など控えた方が良さそうだ。
そしてそんな島谷さんの常連になろうと思えばなれるかも知れない自分の年齢を改めて自覚した。
「ごちそうさまでした~♪」
「いつもこんな忙しいことないねんけどねぇ~。また来て下さいねぇ~」
「アニキ、ぴったりハマッてたって!こんな店が似合うようになってる」麻子が笑いながら言う。
「どういう意味やねん!そやけどおまえ腹イッパイなったんか??」
「うん!満足!満足!若い時だったらムリだったけど、私も40過ぎたしね、こんな店好きよ!」
誰のことだかスグに特定されてしまうので詳しくは書けないのだけれど、この日の夜は、
4月から「シニアボランティア」で南米だかアフリカだかへ旅立つ麻子の送別会でもある。
若い頃は「青年海外協力隊」に参加して世界を飛び回っていた経験もあり、
亡くなった登クンともそんな中で知り合った。なのでまたその活動を再開するそうなのである。
そして何処かの国で「散骨」することが故人との約束なのだ。
「海外でも田舎に行くねんから天ぷらもとうぶん喰われへんもんな!」
「そう、そう、最低2年は食べられないネ、ごちそうさま!」
足は西へ向いている。次は麻子コーディネイトの店へ行く。。。さてどんな店だろうか?