￥150円の安くて美味しいモテナスコーヒー : Motenasu Sunakku Kona

関空からはカーナビの言う通りゆっくりと帰宅することにした。私はもともと飛ばし屋では無い。先日は限界性能？や車の癖を確認する為、少々手荒い運転をしたが、大体車の癖はわかったので、後は安楽に疲れないスピードで運転するに限る。ホイールベースが長いので風の影響を受けやすいというのは予想外だったが、このホイールベースの長いのが効いていて、運転していても疲れない。まるでバスを運転しているような感覚だ。また、マジックボディーコントロールという最新式の装置が組み込んであって、路面の凸凹をカメラで常時モニターしながら、リアルタイムでサスペンションセッティングを変更するなんてことまでやってくれる。カメラで車線を読みながら舵も自動で切ってくれるし、前の車をロックするとミサイルのように追尾してハンドルからアクセルからブレーキまでコントロールしてくれるので、正直、眠ったままでも目的地に着いてしまうという、現代テクノロジーの塊のような車だ。

トイレ休憩にSAに入り、珈琲を飲もうとスナックコーナーに行くと「モテナスコーヒー」という名前の珈琲がある。私は名古屋の明和高校という街中の高校に通って居たが、高校の目の前に「拳骨」という名前の珈琲専門店があった。ミーハーでカッコつけの私はそこで毎日「キリマンジャロ」「モカ」「マンダリン」などと豆を指定して、一杯￥750円〜￥950円もする珈琲を飲んでいたませガキだった。おかげで珈琲の味には詳しい。しかし、モテナスコーヒーとは聞いたことが無い。最近は珈琲趣味からも遠ざかっているので、新しい豆の産地でもできたのか？と訝しい目で眺めながら飲んだ。味は悪く無い。というか、美味しい。これで￥150円は安い！おまけに珈琲カップは先日セブンイレブンを経営する友人の櫻井くんが「セブンイレブンの食品の容器は特別にデザインされた容器だ！」と威張っていた入れ物に酷似している。

美味しい珈琲を飲みながら、店を出ると今度は店の扉に「モテナス草津」と書いてある。「モテナス」とは珈琲の産地の銘柄では無く、サービスエリアの新しい名称のようだ。ネットで検索してみると次のように書いてあった。

1．ブランド名「モテナス」
ブランド名「モテナス」は、お客さまを“おもてなし”するという私たちの想いをこめて、多くのお客さまに親しんでいただけるよう、カタカナでシンプルに表現しています。

つまり、駄洒落の名称だ。私はデイブスペクターを師と崇める無類の駄洒落好きで、芸名は「デブスペクター」と自称している。しかし、この駄洒落好きがトンでも無い状況に自分を追い込むことになるとは思わなかった。詳細は一昨日の夜、後輩の猛君夫妻と櫻井君夫妻と6人でガッルーラで食事をしている時に勃発した。食事はどれも美味しく、ワインもどれも美味しく、皆相当酔っ払っていた。私の右隣には猛君が座っていたが、彼が言ってはいけない禁句を口に出してしまった。この辺は普通の夫婦関係では理解出来ない、極めてディープな私達夫婦にとっては決して触れては行けない爆弾のスイッチだ。以前、友人の杉浦康規君が現場には居なかった癖に、勝手に話をおもしろおかしく加工し、私は壊滅状態になった「ウクライナの変」という事件があったが、13年ぶりに同じ暴動が起こってしまった。

私は食べログを書く上で、多くの読者に喜んでもらおうと、一部のコアなマニアにしか分らないようなワードを仕込んである。「赤い」とかけば「彗星」と反応するような話だ。私がよく使う単語の中に「ちなみに」という単語がある。先日のニパチでも使用している単語だ。先日の随分前に「ちなみ」という名前のタレントが居るということを何処かで知り、その名前だけを覚えていた。しかし、先日、家内がたこ焼きを買ってきて、味も普通で、コメントの書き用が無く、食べログの悪口をかいたこともあり、削除要請があったほど、他に書く内容が無かった日に、食べログの最低コメント字数の200字をクリアする為に、ちなみにと書いた後、ちなみという名前の存在を思い出し、ネタの為にその名前を使用することにした。しかし、ちなみという名前は分っていても名字は知らないので、ネット検索で「タレント　ちなみ」と検索して、名前をフルネームで探し出し、画像も確認した。画像を見ると若くて奇麗なタレントであることを確認した。そこで、この駄洒落に使えば受けると思い使用したのだ。

酒に酔った猛君は「どうして、そんなマイナーなタレントを知っているんですか？」と絡んできた。私は13年前の悪夢が瞬間的に蘇り、思わず彼の足を蹴ったが、時既に遅しで、正面に座っている家内が思いっきり私の足を2回蹴った。家内は私が「若い女性タレントに興味を示した」と勘違いしたのだ。私は女性が嫌いな訳では無いが、今回は単に駄洒落で、写真を並べられても、どれが「ちなみ」なのかは分らないのだ。ところが、馬鹿櫻井くんが、最近購入して自慢の長財布のような携帯電話でわざわざタレントの名前を検索して画像を表示した。そこには水着姿のちなみさんが表示されていて、呑み過ぎていた家内は完全に爆発してしまった。櫻井くん曰く「かおりさん（家内の名前）と良く似たタイプの美人だから大丈夫だ！」なんていう火に油を注ぐような発言を平気で言って退ける。まあ、夫婦関係が長い私は火がついて酒に酔った家内を止めることは不可能だと理解して、夜の覚悟を決めた訳だ。その夜は金谷のレビューでも述べたように、名古屋市中川区三ツ屋町付近で局地的に大嵐が吹き荒れた訳だ。皆様！くれぐれも安易な駄洒落の使用は慎みましょう！