ひつまぶしは名古屋にかぎる！ : Unamasa Kuniyoshida Ten

　この日は原料メーカーの担当者君と同行で車で静岡の得意先回りです。
午前中最後の訪問先を出ると12時を15分ほど回っており、どっかで昼飯を食おうと言った瞬間にちょっと離れたところからこちらの『鰻』の看板が見えたので、瞬間的に「あそこで鰻食おう！」と決定です。
場所は草薙の競技場の北側の通り沿いで、となりには大きな豚カツ屋があります。
駐車場に車を止めると何だかファミレスのような感じで一瞬失敗したかと思いましたが、表に凄く安く鰻が食えるような案内が出ていたので入ってみました。
ドアを開けた瞬間、鰻のタレを焼いた良い匂いが襲い掛かってくるようです。
店内は当にファミレスのような造りで綺麗ですが何だか情緒もへったくれもない感じで、それが鰻の焼いた香りと全くマッチしていない不思議な雰囲気を醸し出しています。

　一番奥の方のテーブルに陣取りメニューを物色しますが、基本はやはり鰻でその他に天丼や豚の生姜焼き丼みたいなものもありましたが、この店内に充満する芳ばしい香りの中ではもはや鰻以外の選択肢はあり得ません。
安いのは鰻丼で半身1枚なら1,000円以下で食べられるようですが、やっぱり折角の鰻ですから2枚でご飯が見えないくらいのを食いたいですよねぇ、と思いつつ探していると何とひつまぶしを発見しました。
以前、名古屋で食べたひつまぶしの直焼の香ばしくて甘みに映える仄かな苦みが思い出され、二人揃ってひつまぶしのW（ダブル）1,880円を大盛100円でお願いしました。

　待つこと10数分、この香りの中では倍の長さにも感じられる長い時間でしたが漸くひつまぶしが運ばれてきました。
小さなお櫃と小さな空のお茶碗、小さなしゃもじに薬味に青ネギ、ゴマ、ワサビが添えられ、出汁の入った急須が付いています。
早速お膣の蓋を取ると、ちょっと思っていたのとは違っていて一口サイズに切った鰻がご飯の真ん中にちょっと重なるように置かれていて、周りはすっかりご飯が見えています。
　しゃもじで茶碗に軽くよそって先ずは山椒を振ってそのまま食べてみます。
あれっ・・・・、これって普通に蒸した蒲焼で、名古屋で食った直焼じゃあないんだ。
でもこれじゃああんまりひつまぶしにする意味が無いような気がするのは私だけでしょうか、薬味も鰻の香ばしさがあってこそ効き目を発揮するとゆうのが逆に良く解りますね。
最後は出汁をかけますが、蒸した鰻はフワフワで身がパリッとしていないので、出汁に浸かると何だかボケたような触感になるだけです。
それに出汁を初めから一緒に出すので、出汁を注ぐ頃にはもう冷めてしまって生温い感じも良くないです。
ひつまぶしは直焼のパリッとした鰻で、出汁は熱々をかけないと駄目ですねぇ、ちょっとガッカリでした。

　それに鰻も安いので中国産だと思いますが、ちょっと泥臭さがでていますね。
お手軽に鰻を食べられるとゆうコンセプトは良いのですが、2,000円近く出してこの内容なら、まあ折角の鰻だし滅多に食べられるものでもないので、もう1,000円だして普通の鰻屋に行った方が良かったかなと思ってしまうのは私だけでしょうか！