満を持して再訪、期待を裏切らず
前回は2021年12月、温泉旅行で熱海訪問時にランチで利用。
その時より再訪を決めていたが、約1年半後のGW、多忙な中2日ほどは完全なフリータイムを確保出来そうな見込みとなり、このお店をメインに温泉も楽しむ熱海への小旅行を急遽計画し、無事に温泉宿も取れたので実行。
ちなみに人気店なので、一応カレンダー上は平日である5月2日も予約でほぼ一杯だったが17時~18時半で何とかテーブルを確保。1時間半で料理とワインに集中することにした。
チェックイン、露天風呂の後に満を持して17時少し前に訪問。
驚くべきことにシェフ、お店のスタッフの方も1年半前に訪問したきりの自分たちを覚えていてくれた。
次から次へと訪問客が引きも切らない人気店なのに。感嘆。
早速真剣にメニューに見入る。まず最初に、ワインリストに大きな変化が。
前回はNew Zealandのワインで攻めているリストだったが、今回はイタリア中心に更に充実。
なんでも、ソムリエの資格を持つ若きシェフが晴れてお店のオーナーになり、自分の趣味で刷新したとのこと。
オセアニアは安くて品質の良いワインが多いが、勿論イタリアも世界有数の名産地。
そういうことなので、色々なワインをグラスで頂くことにした。魚介で始めるので、勿論白。
・セグレタ・ビアンコ (シチリア州産) ¥850 (価格は以降全て税込み)
・ソアヴェ・クラッシコ (ヴェネト州産) ¥900
いずれも爽やかさと適度なコクがあり、美味しかった。どちらかというと、ソアヴェが好きかな。でもシチリア産も全然良い。
最初のオーダーは、黒板のおすすめから...
・鮪・生ウニ・貝柱のタルタル ¥1,980
・ホワイトアスパラのソテー バッサーノ風 2本 ¥1,320
・桜エビのピッツア カニミソのバーニャカウダソース (ハーフ) ¥1,100
また、これに合わせ白のグラスワイン以下2種を追加。
・シャルドネ (ピエモンテ州産) ¥1.000
・プロセッコ・トレヴィーゾ・ブリュット (ヴェネト州産) ¥850
まず「鮪・生ウニ・貝柱のタルタル」到着。初っ端から魅了される。
素材は全て新鮮、そこにオリーブオイルとニンニクの風味。バケットにのせて食べると、食欲増進間違いなしの完璧な前菜。日本の新鮮な素材とイタリアの技巧、このお店のスタイル。
「ホワイトアスパラのソテー」西ヨーロッパでは今まさに旬の食材。
ビネガーとマスタードが効いた自家製のタルタルソースが良い。
「桜エビのピッツア カニミソのバーニャカウダソース」、桜エビの風味とカニミソの風味を味わいたいなら、これにはタバスコはかけないことをお勧めする。繊細な風味がちょうど良い塩梅に仕上げられているから。
ワインについて、シャルドネはいかにもシャルドネなリッチな味わい、スパークリングの方は色々な海鮮にうまく合わせられそうで気に入った。
次もおすすめから、カラスミのスパゲッティ ¥1,760。
これがまた良い。パスタ自体は至ってシンプルで手堅いペペロンチーノ、アルデンテな麺にオリーブオイル、鷹の爪、ニンニク、パセリ。これにカラスミ(ちょっと粉を振りかけるのとは違う、ちゃんとカラスミのスライスが適量入っている)を組み合わせることで、カラスミが凄く生きる。この価格帯で同じレベルのカラスミスパゲッティを見つけるのは中々大変では。
連れもすごく喜んでいた。
このタイミングで、最も気に入ったソアヴェ・クラッシコをリピートオーダー。
いよいよメインディッシュ。
前回から食べたかった「あわびのステーキ」を食べようとメニューを見ると、2種類のソースが。
・肝ソース
と
・ウニのブールブランソース
が選べる。(いずれも¥3,520)
これはどちらかを選ぶのは至難の業だ。前回もメニューに「ウニのブールブランソース」は有って、今回も有ったら絶対食べようと思っていたが、実は、鮑の肝が大好きで...以前近所のスシローで鮑の肝軍艦というぶっ飛んだ期限メニューをやっていた時、週に3回ほどそれを3皿ずつテイクアウトで買っていたほど。貝類の苦い肝、ことに鮑は酒に合って大好き。
そういうわけで今回は泣く泣く「ウニのブールブランソース」を諦め、「肝ソース」を選択。
分厚い鮑の上に、見るからに濃厚そうなソースがかかっていて、つけ添えに筍や芽キャベツ、ブロッコリー等。マッシュポテトが貝殻の土台となっている。まるで肉料理のようなパワー。これだと寧ろ赤ワインの方が良いかも。
このソースについてあとからシェフに質問すると、マデラソースと鮑の肝を基本にプラスαを加え独自に調理しているそう。鮑をこのように調理する大胆さには、自ら料理をする連れもプロならではの料理と感銘を受けていた。
最後は肉料理。
・牛フィレステーキ 150g ¥4,700
付け合わせにチーズ2種「ペコリーノ・ペパート」「ゴルゴンゾーラ・ドルチェ」各¥550をオーダー。
それに合わせ赤ワインのグラス2種も注文:
・ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ (トスカーナ州産) ¥900
・プラムバーゴ (シチリア州産) ¥1,000
チーズとワインは同じような印象で、本来癖の強い羊チーズながら「ペコリーノ・ペパート」は優しく食べやすく、「ゴルゴンゾーラ・ドルチェ」は強い主張がある。両方良いが、好みではゴルゴンゾーラ。
ワインも華やかで飲み易い「ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ」と腰のある「プラムバーゴ」、いずれも美味しいが、ボルドーのようなどっしりした味が好きなので、好みでは「プラムバーゴ」。
牛フィレステーキは、肉、焼き方、ソース、付け合わせの鮮やかな野菜、全て文句なし。
1年半振りの訪問に失望なし。
しかし、本日食べきれなかったメニューも有ったので、明日も熱海を離れる前に訪問することにした。
熱海に行くことあれば再訪確実、本物の日本的イタリアン
今から数年前にテレビで紹介されていたのを偶然観たことがあり、熱海に行く機会が有れば試してみたいと思っていたイタリアン・レストラン。
中々熱海に行く機会は無くのびのびとなっていたが、天気に恵まれた12月のとある週末、遂に訪問出来た。
そろそろ昼の部が終わるという1時半頃店の前に到着。
忙しそうで断られるかと思ったが、感じ良くテーブルに案内してくれた。
テレビで紹介されるような観光地の人気店であるにも関わらず、そういった驕りは全く感じられない良い接客。
まずは本格イタリアンにしてはかなりお得で、試しに頼む人が多いであろうランチコースが目を惹いたが、正直に言って、この時はホテルで豪壮な朝食を腹一杯食べた後だったので、沢山食べるのは難しく、ワインを楽しみながら軽くつまむ程度となった。
それでも料理が本物であることは充分理解出来た。結論から言って、期待以上であった。
「本日のお勧め」より以下をオーダー:
・地魚のカルパッチョ (1,650円)
・真鱈の白子のムニエル (2個 990円)
・桜海老と大葉のスパゲッティ (1,760円)
※価格はいずれも税込み
以上に合わせるワインとして:
・New Zealand産 Sileni Sparkling Brut Chardonnay (グラス 825円)
・伊豆シャルドネ (グラス 1,100円)
を選択。
ほどなくワイン、続いてカルパッチョ到着。
ワインは後程追加オーダーしたものと合わせて感想を書くとして、まずはカルパッチョについて。
手書きメニューには「カサゴ・イシダイ」となっていたが、実際にはオナガメジナとイシダイに変更になっていた。
カサゴは好物ながら、こういった変更もいかにも逐次旬の地魚を調達しているお店らしくて良い。
オナガメジナとイシダイ、両方とも釣り好きの人にはお馴染みの魚で、相模湾や駿河湾で獲れる正に地のもの。
メジナはものや季節により磯臭くて刺身に適さないものもあるが、この店のものは上品で美味しい。
淡白な味で知られるイシダイも、塩加減とオリーブオイルの風味で上手に仕上げてある。
これは期待出来る。
続いて「真鱈の白子のムニエル」。
美味いっ!表面の一部はパン粉でカリカリ、中はトロ―っ。
胡椒、バター、バジル、かすかなニンニクの風味 ... 素材、味付け、調理、全て理想的。
白ワインは必須。
最後のパスタに合わせて、グラスワインを追加。
・Astrolabe Marlborough Sauvignon Blanc (グラス 990円)
・Astrolabe Marlborough Pinot Noir (グラス 990円)
いずれもNew Zealand産。
ワインについて;New Zealand産のワインを推しているのはちょっと珍しいけど、いずれも美味しかった。
最初のスパークリングは基本辛口だが甘みが有り、豊かな味。
Sauvignon Blancは白眉。酸味、フルーティさ、通常おとなしめなSauvignon Blancらしくない華やかさ(良い意味で)。
魚介なのでPinot Noirを頼むかは迷ったが、これもワインとしては凄く美味しい。
魚と合わせると流石に白ワインに軍配が上がるが、次回肉と合わせてみたい。味わい深い良い赤ワイン。
このワイナリーのMerlotが有れば、味が強めの魚料理には充分合わせられるのでは?
最後はテレビで観て絶対食べてみたかったこの店の人気の逸品「桜海老と大葉のスパゲッティ」。
一言で表現して、シンプルなペペロンチーノの上に、カリカリに揚げた桜海老がこれでもかと乗っており、その上に大葉。
これが美味いかというと、滅茶苦茶美味い。シンプルで、絶妙。
前にも書いたが、良いイタリアンの店は、地元の新鮮な食材を最大限活用する。
なので、食材だけ取り出すとまるで日本料理店のような店になったりする。
この店もそう。
今回はちょっとしか食べられなかったが、本物の実力を備えた店であることは十分理解出来た。
今度はホテル素泊まりにして、夜にゆっくり楽しんでみたい。
・蝦夷鮑のステーキ 生うにのブールブランソース (3,300円)
・牡蠣ときのこのリゾットグラタン (1,980円)
・霜降り和牛 ほほ肉の赤ワイン煮込み (2,750円)
・白子とブロッコリーのスパゲッティ (2,200円)
等々他に食べてみたいものが沢山あったのに...残念。
きっと全部期待を裏切らないだろう。
近所に有ったら定期的に行くのに!
最後にシェフの方に挨拶したら、凄く若い人で驚いた。
失礼ながら、最初はベテランシェフのアシスタントさんかと思いました。
料理の才能も、年齢は関係ないんだな~。他の人気店と比べても何ら劣らない腕前。
昨今は広尾の名店「アンティキ・サポーリ」でさえあのような状況になる世情なので、色々と今後も難しい局面もあるかと思うが、これからも頑張って続けて欲しい。日本の良い店が外国のウィルス潰されてはたまらない。
御馳走様でした。
また熱海に来たときは再訪100%確定 ... あるいはこのお店を目当てに熱海1泊旅行を組んでも良いかも。
店名 |
MON(MON)
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類型 | 義式、義大利麵 |
預約・查詢 |
0557-81-2212 |
可供預訂 |
可以預訂 |
地址 |
静岡県熱海市渚町7-15 |
交通方式 |
・JR熱海駅より東海バス乗車、「銀座」バス停下車すぐ 距离來宮 895 米 |
營業時間 |
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預算 |
¥6,000~¥7,999 ¥3,000~¥3,999 |
預算(評價匯總) |
¥6,000~¥7,999¥2,000~¥2,999
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付款方式 |
可使用卡 (JCB、VISA、Master、AMEX、Diners) 可使用電子錢 (Suica等交通系電子貨幣、樂天Edy、nanaco、WAON、iD、QUICPay) 可使用二维码支付 (PayPay) |
座位數 |
20 Seats |
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個人包廂 |
不可能 |
包場 |
可能的 |
禁煙・吸煙 |
嚴禁吸煙 |
停車場 |
不可能 |
酒水 |
有葡萄酒,對葡萄酒講究 |
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此時建議 |
許多人推薦的用途。 |
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服務 |
有品酒師,提供外帶服務 |
關於兒童 |
接待兒童 |
網站 | |
備註 |
AutoReserveからの予約不可について |
店鋪公關 |
地元素材をふんだんに使った 港町に佇む昔ながらの老舗イタリアン
「イタリアンレストランMON」は熱海の地で創業30年以上。 |
昨夜訪問したばかりだが、食べきれなかったメニューがあり、次回熱海に来られるのがいつになるか不明なので、通常あまりないことだが2日連続で、今度はランチタイムに再訪することにした。
GW中の熱海の人出はかなり賑やか(結構若い人達が多い。それは良いのだが、海鮮丼の人気店等に行列を作るときは、周囲に気を使ってほしい人たちも若干...)で、Monさんの前にも勿論行列。名前を電話番号を伝えて、テーブルが空くと電話をかけてくれるというシステムを採用していて、かなり助かる。店から離れない範囲で散歩をしていると電話があり、1時間経たずに入店できた。
本日の熱海は日本晴れで日向は暑く、喉が渇いていたのでまずチェーサーとして:
・サッポロ エビスビール生(中) 770円(以降価格は全て税込み)
そして連れはイタリアのレモンリキュール:
・リモンチェッロ 770円
をロックで、そして昨日お気に入りとなった白ワイン:
・ソアヴェ・クラッシコ (ヴェネト州産) ¥900
の3つをオーダー。
ちなみにこのお店、ランチタイムは2,200円のお得なランチコースをやっていて、内容をみるとこれを選べば満足間違いなしの高CPメニューなのだが、自分たちは食べたいメニューのために来ているので、選抜を重ねて以下をオーダー:
・生ウニのスパゲッティ 1,980円
・ホワイトアスパラと生ハムのピッツァ・ビアンカ(ハーフ) 1,100円
そして、今回2日連続で再訪した最大の動機と言って過言ではない:
・あわびのステーキ ウニのブールブランソース 3,520円
胃袋は1つしかないので昨日は「肝ソース」を選んだが、どうしてもこちらの方も食べたかった。
ビールを飲んでのどを潤していると、まず「生ウニのスパゲッティ」が到着。
美味い!昨日の「カラスミのスパゲッティ」同様のコンセプトで、シンプルだけどしっかり美味しく作られているペペロンチーノにたっぷりの生ウニ。カラスミも生ウニも甲乙つけ難い。両方食べておいて良かった。今日の俺、正解。
続いて、「ホワイトアスパラと生ハムのピッツァ・ビアンカ(ハーフ)」。昨日はホワイトアスパラをソテーで頂き、それもとても美味しかったのだが、これはそれを更に超えていた。パイのようなサクサクした生地に太いホワイトアスパラ、そして生ハム。ビアンカなので、トマトソースなしのチーズベース。最初は海鮮でそろえようと「釜揚げしらすとアンチョビ・トマトのピッツァ」を頼んで、直後に店の方に我がままを言ってこちらに変えて貰ったのだが、大正解。ホワイトアスパラは春の季節ものだし、今回食べられてよかった。
途中でこれまた昨日気に入った白ワイン:
・プロセッコ・トレヴィーゾ・ブリュット (ヴェネト州産) ¥850
を追加注文。
そして遂に来た「あわびのステーキ ウニのブールブランソース」!
昨日の肝ソースは分厚い鮑をまるで肉のステーキのように扱った野心作だったが、今回は全くの海鮮料理としての鮑。
しかもホワイトソースにたっぷりのウニ。これも超絶美味い。
数年前にハンバーガーボーイズという北海道のバンドが厚岸産のカキをテーマにした「Kakki」という曲の中で、贅沢品の象徴として「今夜もウニ・アワビじゃないさ」と歌っていたが、その贅沢品の代表2つが1つの皿に乗っている。
冗談はともかく、一度は食べてみることをお勧めする。
ちなみに、自分は思わず「昨夜のパワフルなのも良かったけど、やっぱり鮑としてはこっちかな」と言うと、連れは「鮑を昨夜のように調理するのは珍しいので、どちらも甲乙つけがたい」との意見。いずれにしても両方美味しいので、両方食べられてよかった。
もう昼の営業時間は終わっていたのだけど、店の方の好意に甘えて、肉料理をもう一品。
・ニュージーランド産 仔羊のグリル 2本 1,980円
これに合わせ、昨夜気に入った赤ワイン:
・プラムバーゴ (シチリア州産) ¥1,000
をオーダー。
ほどなくして到着。
こちらはスタンダードな西洋料理という感じで、グリルされた骨付きの仔羊肉にバルサミコが効いたソース、付け合わせのインゲンとパプリカにマスタード。
海鮮類のあまりのインパクトにやや存在感がかすんでもしょうがないかと思っていたが、表面は程よい焦げ具合、なかは絶妙なレアっぽさがあり、程よい脂身もある。ソースとよく合い、野菜類とのバランスも良く、食べ終わった後もその香ばしさが口の中に残った。
これは参った。短時間ながら、昨夜に負けない、いやそれ以上の満足感。
連日訪問して大正解だった。
シェフ、店の方々、ごちそうさまでした。
このお店のために熱海に来た甲斐は充分にありました。
また必ず伺います。