日本橋の山村紅葉に惚れたのだ。仲人は瓜坊...の巻
水曜日の夜です。
日本橋三丁目の養珠院通りです。
今夜は昭和十年創業。江戸の老舗割烹、”日本橋ゆかり”さん。
先日、マンダリンオリエンタルのピッツァでご一緒した男子にお誘いいただき、ジビエを中心とした貸し切り会の末席を濁します。
参加したのは総勢九名。紀尾井町の有名割烹の社長他、外食経験豊かな壮年男子が八名と紅一点のお若い女子がカウンターに並びます。
実はこちらのお店、以前、テレ東のアド街で紹介され、なんだか良さそな雰囲気にBMしておりました。
それがお誘いを受け、ザックリ調べてみると、アイヤァ、なんと、なんと、”料理の鉄人JAPAN CUP 2002”で総合優勝を果たした野永喜三夫氏のお店だったとは、アハッ。
その野永氏、京都の菊乃井で若くして修行を積み、かの村田氏の薫陶を受けたまさに働き盛りの親方。今は三代目として歴史ある”ゆかり”の暖簾を護られております。
予約時間の十分前に暖簾をくぐります。
既にこちらとご同業の紀尾井町の方が居らっしゃいました。
『どこに座るかは早いもの勝ちのようですよ』とのアドヴァイスに従い、真正面のひと席は幹事様用に空け、その両隣に座ります。
カウンターの上部には、筍の縦切りと花山椒、蒸しあげた猪と鹿のロース肉が鎮座。そしてその隣に、頭と手足の先端を切り落とした腹割りの物体が、その存在を強烈に主張しております。
ううっ、なんやろ。
子豚か仔羊よりは小さ目かな...?
『えっへっへっ、瓜坊でございやす』と、ふくよかな笑顔の野永氏。
『ええっ、ウッ、ウリボォ~~~?』と、眼を見開きオヤジの鼻息を吹きかけるラッコ。
『奈良の天川村のメスでございやす、グッフッフ』と野永氏。
うっひゃあ~、天川村って、あ~た、世界遺産の村やないかい。
ええのんか?
ホンマにええのんか?
世界遺産の村の野生の瓜坊を食っちゃっても、アハッ。
でも考えてみれば瓜坊が世界遺産ちゅうわけやないし、それに初体験やもんな。
食欲は理性に勝る。
『母親の猪と鹿も別にお出ししますが、いずれも天川村からひきました。猟銃で仕留めたものは血が回って鮮度が落ちますが、こちらはいずれも罠でとらえましたので、味わいは全く異なるかと思います』と、嬉しそうに呟く艶福顔の野永氏。
ううっ、ええ、お顔や。
好っきやわぁ~、野永氏の艶福顔。
でも、なんか微妙なデジャヴ感があるぞ?
スマホを取り出し、山村紅葉さんを検索するラッコ。
画像を拡大し野永氏と並べます。
『うっ、似ている』
『エヘッ、良く言われます』
『お顔をレビューアップしても構いませんか?』
『もっちんろんっす。でもフレームに入りますかね、グフッ』
おもろいわぁ~、楽しいわぁ~、一見とは思えないこの親しい距離感。
再訪必至。
好きなお店がまたひとつ見つかりました。
ああっ、でも困った困った。
ラッコの身体はひとつしかないのに、通いたいお店ばっかり増えてしまう。
でも贅沢な悩みやな。
今の幸せに感謝しよ、アハッ。
さてさてコース内容は以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお読みいただければ幸いです。
そしてご馳走様でした。
<まとめ>
正統派の歴史ある京和食とは異なる、外連味溢れた野永マジックに魅了されました。
とはいえ、見せかけの傾奇ではなく、その背骨には京和食の真髄がしかと息づいております。食材の知識やそれを生かし切る技量は万全。いわばその体幹が太いので、ありきたりの和食の殻を破るのは必然なのかもしれません。
それに何と言っても、親方のお客を見守る温かい視線と所作。
好きです。こちらのようなお店を探しておりました。
再訪は必至。ひとり、ゆるりと美味い酒でも舐めながら、野永氏の真髄と神髄に触れてみようと思います。
<コース内容:ジビエの特別コース>
モッツァレラチーズの茶碗蒸しとは、その変化球に呆然と立ちすくむラッコ。しかもその乳脂肪を優しく包み込むのが町田のカトウファームの全卵。和食の深奥にひれ伏すとともにその外連味に思わず拍手喝采。
そして瓜坊とそのお母さん猪と雌鹿。天川村の自然がもたらしてくれた天然の命に、衷心より感謝します。
●前菜:茶碗蒸し
・北海道産モッツァレラチーズ
・全卵:町田
●八寸:
・真鯛:白子
・空豆
・つくね
・才巻:黄身酢朧
・畳鰯
・唐墨
・豆鯵:伊根
・スモークサーモン:大根巻
・山菜のお浸し
●お造り:
・鯛:天然、明石産、昆布締め
・仕立て:素揚げ昆布挟み
●茹で物:
・雌鹿ロース:天川村、低温調理
・ソース:雌鹿エキスと血、バター、甜菜糖
●焼き物:
・筍:洛西産、白子筍、モンゴル産ピンク岩塩
●蒸し物:
・瓜坊:天川村
・餡:瓜坊エキス、梅酢、塩出汁
●鍋:二杯
・お母さん猪の蒸し肉:天川村
・白子筍:洛西
・花山椒
●ご飯:二膳
・自家製カレールーおじや
・猪鍋スープ
・温泉卵:町田カトウファーム
・花山椒
・きぬひかり
●デザート:
・苺パフェ
・酒粕ムース
・自家製柚子酵素シャーベット
<お酒>
春の園遊会でぬる燗で供される、櫻正宗のゆかり酒に朦朧。ウンマイ。菊の御門入りの御猪口も素敵でした。
・ハイボール
・ゆかり酒:超特撰、純米吟醸、櫻正宗、神戸
冷酒とぬる燗で各一合
店名 |
Nihombashi Yukari(Nihombashi Yukari)
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類型 | 日本料理 |
預約・查詢 |
03-3271-3436 |
可供預訂 |
可以預訂 |
地址 |
東京都中央区日本橋3-2-14 KNビル 1F |
交通方式 |
地下鉄銀座線日本橋駅徒歩1分/JR東京駅徒歩3分 距离日本橋 337 米 |
營業時間 |
營業時間和假日可能會發生變化,因此請在用餐前諮詢餐廳。 |
預算(評價匯總) |
¥15,000~¥19,999¥2,000~¥2,999
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付款方式 |
可使用卡 (VISA、JCB、Master、Diners、AMEX) 无使用電子錢 |
服務費收費 |
サービス料 昼コース10%、夜10% |
座位數 |
70 Seats |
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個人包廂 |
可能的 可容納2人、可容納4人、可容納6人、可容納8人、可容納10~20人 |
包場 |
不可能 |
禁煙・吸煙 |
抽煙與禁煙分區 有關被動吸煙對策的法律(修訂健康促進法)自 2020 年 4 月 1 日起施行,可能與最新資訊有所不同,請在光臨餐廳前確認。 |
停車場 |
不可能 近隣にコインパーキング多数 |
空間、設備 |
時尚的空間,平靜的空間,座位寬敞,有吧檯座位,有日式包廂 |
酒水 |
有日本清酒,有燒酒,對日本酒講究,對燒酒講究 |
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料理 |
對蔬菜菜式講究,對魚類料理講究 |
此時建議 |
許多人推薦的用途。 |
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位置 |
家庭式餐廳 |
服務 |
可自帶飲料 |
關於兒童 |
接待兒童 |
網站 | |
備註 |
サービス料 昼コース10%、夜10% |
木曜日の夜です。
″日本橋ゆかり″さんの貸切会に参加しました。
4月が瓜坊と雌鹿、猪とくれば、今夜は青ウナギと天然スッポン、近江牛に毛蟹の三役プラス1が揃い踏み。
おまけにデザートが天使音メロンのふたつ割りとくれば、荒ぶる鼻息、溢れる吐息。
なんとも贅沢な食材に囲まれ、大満足の夜の宴となりました。
さてさて、いただいたものは以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみいただければ幸いです。
そしてご馳走様でした。
<まとめ>
青ウナギは岡山の児島産。
入店するや否や、山村紅葉さん似の愛くるしい親方が、さばいた青ウナギを堂々のお披露目。
青と言うけれど、信号と一緒で実際は薄い緑色。お腹の辺りの金色と薄緑のグラデーションが美しい。
この中から最も大きなサイズ、恐らく700gくらいかな、を地焼きでいただきます。
こんな筋肉質のウナギは初めてかも。噛めば噛むほど筋肉繊維がほぐれ、ギュッギュッギュッと歯茎を押し返す弾力に溢れます。まるで明石の真鯛のような食感。
香りが良いので、山葵や醤油はもはや雑味。何にも付けずに、青ウナギの滋味と地味を堪能しました。
天然スッポンは奈良の天川村産。
小鍋仕立てでいただきます。骨はあらかじめ抜かれておりました。
このスッポンの汗というかお出汁が濃ゆい。こんなの初めて。
やはり天然の底力か?
近江牛は滋賀県の大吉商店からの仕入れ。
部位は二種類。
黒酢の酢豚ならぬ酢牛仕立てで供されたのはラムシン。これには参りました。下手な中華、いやいや中●飯●の高級酢豚よりはるかにウンマイ。
そしてサーロインは冷しゃぶ仕立てで目の前に。スジ肉(讃岐のオリーブ牛)の煮凝りと京都は村上さんの手による千両ナスの揚げ浸しが脇を固めます。
さすが、大吉商店さんのモノホンの近江牛。
ただただアンマイ。旬の時期に湯掻いて急速冷凍していた花山椒を包み込んで、ラッコのおチョボ口にポンポンポン。
毛蟹は贅沢にも二杯分の身を混ぜご飯に。
やばいわぁ、コイツは。
越前や丹後、鳥取島根の日本海産ズワイ蟹より、やっぱり毛蟹が好き。だってお腹の味噌が抜群なんだもん。
少量の白味噌を加えて口当たりをまろやかにした赤出汁との相性も抜群。この会の幹事様はその赤出汁をおかわりされておりました。
<コース内容>
●茶碗蒸し:
・北海道産モッツァレラチーズ
・パルメザンチーズ
・卵:加藤ファーム@町田
●前菜盛り合わせ:
・帆立:ウニの黄金焼き
・枝豆
・さい巻き:イクラ乗せ
・穴子:押し寿司
・毛蟹:お浸し
・唐墨
・サツマイモ:甘露煮
・湯葉:唐墨小鍋
●天然スッポン:
・奈良天川村産
・小鍋:お餅、白葱、生姜搾り汁
●近江牛:冷しゃぶ
・サーロイン
・煮凝り:オリーブ牛のスジ
・千両ナス:揚げ浸し、京都の村上さん
・薬味①:花山椒の痺れソース
・薬味②:揚げ賀茂茄子と花山椒のペースト、梅酢
●近江牛:酢豚ならぬ酢牛
・ラムシン
・黒酢
・パプリカ、ベビーコーン、ナス
●青ウナギ:地焼き
・岡山児島産
・自家製はじかみ
●釜飯:
・一膳目:毛蟹
・二膳目:塩水ムラサキウニ、東通村産、追い毛蟹
・
●胡瓜古漬け
●デザート:
・天使音マスクメロン
<お酒>
・ハイボール
・ゆかり:櫻正宗、冷酒
・ゆかり:櫻正宗、ぬる燗