かくれんぼ（日本橋小網町）　焼き魚定食 : Kakurenbo

人形町駅から徒歩４分、人形町交差点から金座通りを西進しなか卯のある交差点を左折し小網神社の少し手前くらいの所にある居酒屋かくれんぼ。

昼食で利用。
ビルの一階にある店だが、このビルの位置が裏通りの交通量が少ない路地沿いで、しかも店が通りから少し奥まった所にあるため、遠くからはなかなか訪れにくいし、店の近くまで来てもちょっと足を踏み入れづらい。
店内は活気がありながら適度に落ち着いた雰囲気。男性店員の大きく通る声が店一杯に響く。広さこそないものの、窮屈な感じは受けない。席は入って正面に厨房に面したカウンタ－10席、右手前に4人用テーブル1卓、左奥に半個室状の4人用テーブル2卓。テーブルに灰皿は置かれていた。カウンターには「十四代」の一升瓶が十数本並べられている。
正午過ぎの訪問で、タイミング良く待たずに着席できたが、直後の客からは数分の待ちを必要とする状態。客の男女比は8:2くらい。

ランチメニューは、「お刺身3食盛り定食」「肉じゃが定食」「もつ煮込み定食」「焼き魚定食」があり、いずれも800円。ご飯大盛り50円増し、ご飯お替り150円増し、生卵付き50円増し。
この日は、焼き魚定食を注文。焼き魚はホッケ、シャケ、さんまの開き、鮪のみそ漬け焼きの4種あるとのことで、シャケを選択。ほどなくさんまが売り切れになった。

注文から８分後、焼き魚定食のご提供。
メインの焼魚以外に、ご飯、味噌汁、漬物、小鉢という構成。
焼魚はシャケを選んだのだが、身が詰まっており油の乗りが良く、ご飯の上にのせて食べるとシャケの油分がご飯に染みていくのが分かる。この油を活かすかのように塩気は控えめで、油の甘みがしっかりと感じられる。サイズはそこそこだったが、隣客のホッケはかなりの大きさ。シャケの脇には大根おろしが添えられているので、油で充満した口の中をさっぱりさせることができる。
ご飯は艶があり、焼魚との相性も抜群。大盛りにしなくても量はまあまああり、この日「ご飯少なめ」をオーダーする客が多かったのも納得。
味噌汁は豆腐とアオサ入り。漬物はキュウリと大根の浅漬けで、生姜の風味を感じる。小鉢はきんぴらゴボウだが、ピリ辛の度合いが強くご飯が進む。

注文を受けてから魚を焼き始めるので待ち時間は多少かかるが、その分美味しい魚にありつけることができる。ご飯の大盛りやお替りは別料金なのでガッツリ派には向かないが、この内容で800円ならお得感はある。
店員の応対だが、フロアを仕切る初老の男性のテキパキとした動きとハキハキとした喋りが印象的。その元気に気圧されそうにもなるが、下町のオヤジっぽい雰囲気は悪い気がしない。
店名のとおり場所的に穴場でありながら、定食の満足度は高く、常連で賑わっているのも納得できる。この界隈でランチで美味しい魚を食べたくなったら足を運ぶ価値のある店で、もっと評価されていい存在。