新しい美味しさとのめぐり逢い : ALMA

いつも美味しく頂いているお店ですが、今回はメニューを下調べして、魚介類のメインにカチュッコと言う まだ頂いた事の無いお料理が有るので、それを中心に頂く事にしていました。

この日は、いつの表通りに面した席ではなく、奥まった中二階のようなお部屋の席になりました。
壁には古い洋書のページが張り込まれ、落ち着いた雰囲気。
静かで暖かくて、この席も良いです。

アミューズは、ホウレン草のフォカッチャ　
薄切りの生ハムが載り ほんのり温かくて、ホッとなごむ味。

前菜の一つ目は、
野菜の炭火焼き アンチョビソース
ロマネスコ、プチトマト、紅芯大根の上にアンチョビの味。紅芯大根が、まるでイタリアンソーセージかベーコンのように見えて、かじってみたら大根と分かり、微笑んでしまったビックリの一品。

次の前菜は、
タコの炭火焼き　いんげん　ドライトマトのソース　
タコは茹でダコかお刺身、煮付けくらいしか知りませんでした。このお料理は、松笠に切ったタコがほんのり焦げて炭の香りをつけ、歯ごたえは柔らかいまま、良い味でした。
ドライトマトの旨味が とても合っています。

パスタ
セリとカラスミ、しらすのオイルパスタ。
爽やかな芹がカラスミとしらすのちょうど良い塩味と相まって、パスタをより魅力的にしていました。
パスタの驚くような熱さも、また ご馳走。

メインは、前もって決めていたカチュッコ
赤ワインを使って作る魚介の煮込みで、トスカーナ州の西沿岸部の郷土料理。
一番大きな切り身は、スズキ。
その他、あさり、ムール貝、ホタテ、 小さいイカが、赤ワインとトマトの味のスープで煮込まれています。
魚介類の味の混ざり込んだスープ、イカのわたの味が深みを加えているように思えました。
淡泊な味のスズキは、香ばしく皮目を焼かれていて、このスープの味を染み込ませながら頂くと、今まで知らない美味しさでした。

このお料理に備えて、ワインは、トスカーナのワインにする事にしました。
キャンティクラシコも好きなのですが、この日は、お薦めに従って、ブルネロ ディモンタルチーノ VILLA LE PRATAに決めました。
前菜の時から頂いていたのですが、熟したブドウの味を感じる素晴らしいワインでした。

デザートは、グラッパと共に。　
ティラミスのコーヒーの香り、洋梨のコンポートは、爽やかさを味わって。

この日は、新しい美味しさとのめぐり逢いに満ちていました。
初めてのカチュッコも、タコの炭火焼きも、パスタの味も。
このお店の魅力をさらに深く知りました。
ご馳走さま。

少し間が開きましたが、お気に入りのこちらに参りました。

壁に細い金属のパイプで東北地方の地図がオブジェの様に浮き、その回りには、東北地方の写真。これを見ると安心します。
(美味しい物が、今日もいただけそう)
東北LOVE のお店ですね。
東北地方から良い素材を取り寄せて作られたお料理をメニューに載せていらっしゃいます。

突き出しは、フォッカチャのような柔らかさのイタリアのパンのトースト、生ハムが載っています。
お酒を飲む前に、こういう糖質の有る物を頂くのは、良いですね。
胃に優しく食欲が湧きます。

この日は、前に伺った時の事も 良く覚えていてくださった女性のソムリエさんと相談して、泡は スプマンテから。
トレント フェッラーリ ペルレ ミレジムを頂きました。
シャンパンと同じ製法で作られたスプマンテ。No.1イタリアン・スパークリングワインにも選ばれた優れもの。
良い香り、良い泡に酔います。

東北の恵みサラダ
このお店でホヤの殻などから作られたホヤパウダーが添えられます。
海の香りの強いパウダーで、塩味も海の味。
これは、このスプマンテにぴったり。
東北の魚介類、豆、茎ワカメなどが、さわやかな野菜と一緒に楽しめました。

三陸エビバターと石巻産海苔、青唐辛子のスパゲッティ
焼いた海苔の香りが とても豊かで、オイルパスタに独特の深みを添えます。

宮城産 カツオのグリル 藁の香り
生々しいカツオの香りに焼藁で香ばしさが加わっています。

いちじくと焼茄子のサラダ
私は、いちじくが大好きなので、選びました。いちじくの独特の甘みと酸味が秋の味。

宮城漢方豚の炭火焼き
これは塩加減がどんぴしゃりなので、5種類のパウダー やソースが少しずつ添えて有りましたが、ほとんど使わずに、そのままで頂いてしまいました。
豚肉の美味しさが引き立っている焼き加減。
添えられた焼きポテトが滑らかで美味しいです。

お酒は、途中でキャンティ クラシコに替えていました。
これが良く合って、美味しく酔って、お腹もしっかり満たされました。

デザートは、ちょっと無理かな～

美味しくて、野菜もたっぷりのお料理と、丁寧な接客、寛げる雰囲気。
やっぱり いつも満足です。
ごちそうさま。

コロナの状況が落ち着き、お酒が東京のお店で頂けるようになってから伺いました。

withコロナの対策をしっかり考えていらっしゃるような仕切りは、前よりもっと安心な設え。
美味しそうな雰囲気は、崩さないまま。
入っただけで、やっぱり好きなお店です。

先ずは、泡のお酒を選んで頂きました。
甘くなくて、ミネラル感の有る物と、お願いしました。
こちらの女性ソムリエさん、信頼しています。
この日も、素晴らしいスプマンテ。
コスタリパ ブリュット。
コスタリカと聞こえて、そんな所で出来たの!?と思いましたが、コスタリパでした。
とても美味しく頂いたので、改めて調べると、高級なシャンパンを作るのと同様の過程を経た、結構なスプマンテでした。
また、ソムリエさんに感謝です。

この日のアミューズは、イカ墨を練り込んだスポンジにカリフラワームースと、カリッとさせたカリフラワーを載せたカナッペ。
味と食感の違いが魅力。
この一品で、この日も惹きつけられました。

女川産平目にシャインマスカットや白キクラゲを使ったカルパッチョ。
歯応えの美味しい白キクラゲは、イカかしらと錯覚しました。
酸味、甘み、平目の味が良く合い、食感も楽しい一皿です。

対馬 銭本さんの伊奈サバ 洋梨 ルッコラ。
こちらも、魚とフルーツと野菜の美事な融合。
伊奈サバがとても素晴らしいです。
普通に和食に使っても最高のサバのようですが、このように頂くと、また、これは格別。
この組合せに、感謝です。

宮城産プンタレッラ、アオリイカのサラダ。
プンタレッラは、イタリア野菜ですが、初めて頂きました。
ほのかな苦味の有って、コリコリしています。
イカも良いです。

ここまで、冷たいお料理でしたので、リゾットを頂く事にしました。
イタリア産ジロール茸とマスカルポーネのリゾット。
すっきりしたお料理から、打って変わっての、温かく旨味の伝わる柔らかい味と香り。
美味しいです。

メインは、岩手県産 紅木豚 肩ロース。
味の良い豚肉は厚め、皮の色で染まった赤リンゴとインカの目覚め(ポテト)が寄り添います。
スパイスが少し刺激を与えて。
これには、キャンティクラシコ レゼルヴを合わせて。
好きなワインを覚えていてくださって、有難うございます。
この日はあまりお酒が頂けない私でしたが、お相伴させて頂きました。
ごちそう様。

次のお店が有り、デザートはは無しでしたが、〆はグラッパ シャルドネ リセルヴァ ベルシ セルリーニ。
私は、一口だけでしたが、これも素晴らしいグラッパでした。

伺うごとに、美味しさに酔わせて頂けるお店です。
お酒にもお料理にも。
ごちそう様、また伺います。

良いお店なのが分かっていながら、コロナの状況などで間の空いてしまった再訪が出来ました。
コロナに対する防御も、上がっているような印象を受けた中、お若い女性でソムリエ資格をお持ちの方の気持ち良い接客を受けました。

お料理やワインについての説明も分かりやすく、お任せで選んで頂いたワインのチョイスも的確で、楽しくなごやかに過ごせました。

壁に、東北地方の地図の形に、細い金属のパイプで型取られた飾り付けが有り、周りには 東北地方の写真が並んでいます。
改めて、東北地方リスペクトのお店と分かりました。
素材も東北から来る品々を大事に使っていらっしゃいます。

アミューズは、
菜の花
空豆のチュイル(薄焼き)
マスカルポーネチーズ
色も味も香りも春らしく、お薦めのスプマンテと良く合いました。

前菜は、二品。
宮城女川産カジキマグロのお料理から。
旨味たっぷりカジキマグロをスモークにし、ポワロ―葱と金柑をアクセントにしてあります。
カジキは、しっとりと 身が充実していて良い香りで、甘いポワロ、スッキリした金柑の輪切りと良い相性です。

次は、佐賀県産ホワイトアスパラの炭火焼。
比内地鶏鶏の卵は、濃厚な味ですが、マヨネーズを使わずにドレッシングで和えたタルタルソースのようになり、香ばしく焼かれた みずみずしいホワイトアスパラを上手に引き立てています。

パスタは、宮城「三浦さん」のセリとハマグリのアーリオオーリオ スパゲッティ。
「宮城でセリを広めた農家さんの香り良いセリとハマグリを合わせたパスタ」との事。
オイルベースで、セリとハマグリの大きな身が一つトッピングされています。セリは 生のいきいきした感じを残していて、春の野生を感じさせ、ハマグリは 海の豊かさを現しているようでした。

メインは、アイナメ 、ホタテ貝、ムール貝、あさりのアクアパッツァー。
アイナメは皮の美味しい魚ですが、焼き加減が素晴らしく、この「皮」の良さが、しっかり伝わりました。
貝の旨みもたっぷりです。

まだ頂きたくて、前菜とパスタから一品ずつ追加しました。

宮城産新玉ねぎとズワイガニのパイ。
甘みのある新玉ねぎを刻み、ズワイガニと合わせて、サクサクのパイの上にのせた一皿。層になったパイが、カニと玉ねぎの美味しさを盛り上げます。
「もってのほか」(皇室の御紋章の菊を使うなど もっての他)という菊の花びらが散っています。
春なのに菊ですが、野山の小花を思いました。

東北いろいろお肉のボロネーゼ　ペンネッティ。
数種類のお肉をじっくり煮込んだ濃厚なソース。何のお肉の集まりなのか、美味しいです。イノシシも入っているように感じました。

ソットライア　キャンティ・クラッシコ'14 を合わせてくださいました。
キャンティは、大好きなワイン。美味しくて、嬉しくなりました。

泡、白、ロゼ、赤のワイン、どれも お料理に良く合っていて、美味しく酔わせて頂きました。

ごちそうさま。このお店の良さを再び認識出来ました。
また伺います。

恵比寿駅近くの渋谷橋の交差点には大きな歩道橋が有りますが、そこを左折すると渋谷に向かいます。
その左手に、このお店が有る事は 知っていました。
木とガラスで出来た正面入り口は、お洒落でステキですが、初めての訪問でした。

つき出しの様な3種のパン。
フランスパン、ベーコンのような香りのする細長いクラッカー、グリンピースのマッシュを挟んだお焼きの様なパン。
どれも手作りなのでしょう。美味しさの始まりでした。

ワインは、お料理に合わせてグラスで頂きました。
年の始めだからということは事でしょうか、新しいボトル何本か開けてくださって、いろいろ楽しめました。

チカメキントキのカルパッチョ
シャインマスカットが使われ、その香りと甘さが白身魚であるチカメキントキを引き立てています。
珍しい魚ですが、特別のつながりの有る漁師さんから送られるとの事。

パスタは、白トリュフのかけられたカルボナーラにしました。
クリーミーなソースとトリュフの香りが重なって、素晴らしい味。

メインの魚は、穴子とフォアグラの焼き重ね
一番下にボイルした苦味も美味しいチリメンキャベツを敷いて、その上にサツマイモのピュレを、次にフォアグラ置いて、一番上に穴子を載せた4層になっていました。
バルサミコソースがアクセントになります。
このソースとフォアグラと穴子の味の重なりは、上等な鰻の蒲焼きを、より一層 昇華させた様な美事な味のハーモニーでした。

お肉のメインはポークで。
淡路玉ねぎ、チーズ、野菜の美味しさがポークの引き立て役。

ドルチェは、ティラミス、干し柿とチョコレートのテリーヌのどちらも少しずつ味わいながら、グラッパを楽しみました。
4本のお手持ちのボトルから、普通のグラスの半量ずつ出して頂いたグラッパの飲み比べ。
私は 安くても特徴の有る、カストリのように絞りかすから造られる、グラッパらしい若い物が好きなのですが、グラッパでも高級な物を置いていらっしゃるご様子。
ブランデーに近いあるいは、ブランデーを抜くような高い品質の香りと味を存分に堪能させて頂きました。

コロナが広がり、緊急事態宣言もまた出されようとする中、少し改善して頂きたい点も有りました。

カウンター上に積まれたお皿。
酔って、賑やかカウンター内の調理の方やホールの方に語りかける迷惑なお客。
ちょっと心配になりました。
どうぞ、ご一考ください。
味、接客、雰囲気、どれも素晴らしく、通いたいお店になりそうな喜びを頂きましたので。