父子二代で営業歴四十年の暖簾を守る地元の寿司屋 : Minato Sushi

友人男女三人で夕食に。
ぼくともう一人は初訪問。
残る一人が長らく愛する地元の贔屓店、ということで。
カウンターに並んで座り、ご主人におまかせでいただく。

にぎりの前にいただいたのは：
●枝豆
●煮とこぶし
●まこがれいのお造り
●鰯の炙り焼き
中でも、煮とこぶしと鰯が美味！
とりわけ鰯は、たっぷり乗った脂を上手に残した実にジューシーな焼き具合も絶品なら、アタマから尻尾まで難なく食べられる柔らかさにも吃驚。
久しぶりに唸らされたイワシの旨さでありました。

ただ一方、その後ににぎってもらった鮨の方は、これが不思議なことに、いずれも特にコレといった鮮烈な印象が記憶に無い。
淡々とにぎってもらい、淡々と食べさせていただいた。
そんな印象に終始して。

以上の料理に、生ビール数杯づつと冷酒を何合かいただいて、一人分の勘定は12,000円くらい。

初めて店内に足を踏み入れた瞬間こそ、ぼくらのような一見の客にとっては少々とっつきにくそうにも見えたカウンターも、ひとたび座ってみれば、これが驚くほどに何の威圧感も緊張感も無い。
前に何度か来たことがあるような錯覚すら覚えるような、肩の力を抜いてリラックスさせてくれるような不思議な居心地感。
思うにそれが、此の地で既に父子二代、四十年の営業歴を積む地元の老舗の懐の深さなのだろう。
であればこそ、その夜の一人も含めた地元の贔屓客にとっては、なおさらすこぶる居心地の宜しい店に違いない。

そんなカウンターで味わわせてもらった煮とこぶしと鰯の美味に敬意を表し、星半分プラスの3つ半。