流石のグランメゾンの美味しすぎる鴨！in 紀尾井町 : TOUR D'ARGENT

歴史ある、ザ・グランメゾン オブ グランメゾン！とでも呼ぶべきこちらのお店。
ちょっと素晴らしすぎる体験でした！！！

満を持しての訪問だったので、事前に少しお勉強(^◇^;)。
トゥールダルジャンのルーツはなんと今から440年以上も前、1582年！
「銀の塔」という意味を持つお店の名前は、当時セーヌ河のほとりで貴族用の旅籠をやっていたお店の主人がここから見える塔（トゥールネル城）が太陽の光と雲母の影響で銀色に輝いて見える事から当時の国王に願い出てお店の紋章に使う許可を得たのが始まりだとか。
また、イタリアから来た貴族の影響で、フランスで初めて「フォーク」が登場したのもこちらが舞台だったとか。
その後、こちらの名物料理の鴨には一羽一羽に番号が振られるというユニークなアイデアを採り入れ、1921年に当時皇太子だった後の昭和天皇がこちらのパリ本店で召し上がられた番号は「53211」だったとのこと。
そしてちょうど40年前の1984年、同じく400年の歴史を持つ旧加藤清正邸の地に立つホテルニューオータニの20周年記念事業として、トゥールダルジャンの世界唯一の支店がこちらに誕生。
昭和天皇に敬意を表して、こちらでサーブされる鴨の最初の番号は「53222」からとなり、今に至っているとの事・・・。

自分がこのお店を知ってからかれこれ四半世紀。
当時まだ若僧だった自分はこちらのお店のすぐ近くで働いていて、ほぼ毎日徹夜といったような辛くも充実した日々を送っていたわけですが、当時はお金もないので、もちろん、こちらのお店の前はいつも素通り・・・。「いつかお金（と時間）に余裕が出来たら必ず行くぞー！」って思いながら、完全に失念してしまっていました・・・。
そしてちょうどその時分に辛苦を共にした仲間の素晴らしい昇進を仲間でお互いにお祝いするのに、ここほどふさわしいお店はなかろうと予約させて頂いた次第。

隣のバー（カプリ）には何度か行ったことがあるものの、初めて潜る憧れの濃紺のエントランス。
入ると、「わぁ〜」とため息が出るような重厚で長い廊下！
両脇にある、財界人、芸能人、著名人、スポーツ選手、文化人、などのサイン色紙の数々！
それに一目でタダモノではないとわかる調度品の数々！もはや美術館！？
もう、ただの舞い上がった観光客状態となります(^◇^;)！
ウェイティングバーの空間も素晴らしすぎです。。。
一度ソファーに座るとそのあまりの座り心地に立つのが渋られるとのこと！
そして遂にやってきたダイニングルーム！もはやここは宮殿の中なのかと思うような素晴らしい空間が広がっています。いやぁ、すごい！

この日のディナーは予め鴨を頂ける33000円のコースを予約済。
テーブルの上の調度品も、銀食器とかも素晴らしすぎて、いちいち感動してしまいまする・・。
シャンパンで乾杯しつつ、コースの説明を丁寧にして頂きます。
うん、もうなんか凄すぎてよく分かりません・・・(^◇^;)

もちろん、全てが本当に美味しかったのですが、、、圧巻だったのはやはり鴨！
ちなみに僕のは「290285番」。
昭和天皇が召し上がったのから数えて約/のべ24万人が召し上がったという事になるのでしょうか。40年で24万人ですから1年で6000人、1日10−20名の方の胃袋に、この40年間入ってきたということかぁ、なんて考えてるとなんだか感慨深い！

そしてこの鴨がメチャクチャ美味い！
こんなにムッチムチで弾力があるのに、スーっと噛めて、そして旨味、滋味が溢れまくってて、臭みや苦味が完全にゼロ！皮のパリッと感も含めて、ちょっと素晴らしく美味しすぎです！
あと２−3皿お代わりを頂きたいくらい、自分の人生史上、一番美味しい鴨だったと言っても過言ではない気がします。
本当にそれくらい美味しかったです！

コース全体のバランスも本当に素晴らしくて、フレンチにありがちな腹パン！みたいな状態には全くならなくて、それなりに食べているはずなのですが、あと追加でもう1コース頂けそうなくらいに食べ終わったとに胃が軽かったのもすごい事です。
所要は約3時間、本当に目眩く時を過ごさせて頂きました。

やっぱりフレンチのグランメゾンってのは本当にすごいですね！
ジョエル・ロブション、セザンなども感動モノですが、こちらはその重厚な歴史と空間、そしてハンパなく美味い鴨も相俟って、恐らく一生自分の記憶に刻まれる、そんな素晴らしい体験となりました！
間違いなく、また何かスペシャルな時に訪れたい、そんな特別なお店でした！
（ニューオータニの老朽化が心配なので、再訪は早めにしたいです・・・。）

スペシャルな体験をありがとう御座いました！
本当に素晴らしく美味しかったです！
ご馳走様でした！