15年連続ミシュラン2つ星。創業83年の名店の味とサービスと進化と。 : Kioichou Fukudaya

北大路魯山人の食と美の世界に心酔した先代の福田マチさんが、福田家にその理想を実現しようとしたことにはじまったお店。北大路魯山人はもちろん、川端康成、湯川秀樹、イサムノグチら文化人が通ったお店としても有名。

創業83年。これまで築きあげてこられた料亭としてのサービスと料理は国内でも当然トップクラス。

夏前には夏の風物詩である鈴虫がリアルに鳴き、掛け軸も置物も箸置きやお盆まで四季折々で変わる。

日本料理の楽しみは、料理の見た目や味の素晴らしさがあるが、四季を感じる楽しみがあることを『紀尾井町 福田家』に通うことで理解できる。そんなお店。

現在の料理長松下さんは、福田家の伝統を守りつつも、常に進化を止めず、食材とその組み合わせ、例えば刺身にオリーブオイル（高松産）で食べる面白さを体現させてくれるなどとても楽しい。

この日は、飯田の天龍鮎がまるで泳いでいるかのように盛り付けられ、頭にはきゅうりの帽子。なんともユニーク。もちろん味は抜群。

これが今の福田家の楽しみ方ですよね。

それとお店は全てが個室であり、トイレで他のお客さんと会ったこともないというのもまた素晴らしくて、大切な方やお忍びで。そして接待にも向いていますよね。

これからも通いたくなる東京のお店です。