マグロも酒も旨い発展途上の居酒屋　今後に期待です！ : Maguro semmon ten me guro

都内の感染者がじわじわと増え続ける日曜日の夜です。
本日は緊急事態宣言解除後最多の60人の新たな感染が判明しました。

無症状感染者がいるのが明らかなのに移動の制限を解除すれば感染者が増加することは十分に予測されたことですし、ワクチンなどの有効な感染症対策がない以上、3密を避ける＆頻繁に手洗いするなどの方法しかないので感染拡大を防止するのが難しいのはわかっていたことですが、海外でもロックダウンとかアメリカだけで1日の感染者が4000人超などと聞くと、このウイルスの怖さ＆感染力の強さを改めて実感します。

なので、今日は終日家から出ずに、室内の模様替えや掃除に時間を費やしました。
お陰でピッカピカです。
でもさすがに疲れたので、夕食は近所の飲食店に頼ることにしました。
結局近くには出るんですけどね。
基本はテイクアウトで、先客などがいなければ店内での飲食を考えるつもりです。
外出するときは手指消毒スプレーに除菌ウェットティシュー必携です。

特にあてもなく人通りの少ない本郷三丁目の交差点方面に向かうと、テイクアウトで鮪料理が食べられます！と声を上げている店に引っかかりました。
鮪料理専門店なのにMEGROって店名はなぜなの？
マグロでメグロねえ、目黒は秋刀魚でしょ（笑）。

ちょっと面白そうなので入ってみることにしました。
チラシを配っているお兄さんに言われた通り雑居ビルの中を進むと、花屋の奥に店がありました。
通りからは全く見えません。
これは通りでチラシでも配らないと店の存在はわかりませんね。

店内には酒瓶が大量に並び居酒屋然とはしていますが、テイクアウト対応のためか容器やチラシやお箸、お手拭きなどがそこここに積まれており、店のバックヤードのような感じです。
かなり気持ちが引きます（笑）。
先客はなし、現在は基本的にテイクアウト対応なので店内での飲食は少ないようですね。
ということは反対にゆっくり食べられると言うことですから、雑然とした雰囲気には目をつぶって（笑）店内で食べていくことにしました。
でももう少し片付けてほしいよなぁ・・・

6人掛けのボックスシートのような席に通されて、早速メニューを拝見します。
鮪専門店だけあって確かに鮪のメニューがずらりと並んでいますね。
刺身だけでなく、サラダ、揚げ物、煮付け、ステーキなどもあり、肉としても魚としても食べられる（もちろん魚ですけど）鮪のバラエティの豊富さを実感します。

お酒のメニューも充実しており、石高の低い珍しい日本酒も置いてありますね。
鮪を食べるのに華やかな吟醸酒系は合わないですから、純米酒をいただくことに。
最初は神亀です。
ぬる燗で飲みたいところですが、それは落ち着いた雰囲気の店で改めてすることにしましょう。

では燻製鮪サラダ、鮪ソーセージ、刺身の6部位盛りをいただいてみることにします。
店内はキャップをかぶったお兄さんがキビキビと動き回っており、奥の厨房には2名ほどのスタッフがいるようです。
全員若いね〜。
こんな時期にもめげず、店を開けて呼び込みもしてテイクアウトの配達にも対応して（Uber Eatsが幾度となく来ました）大忙しです。

若い時ってがむしゃらに細かいこと考えずに突っ走ることがあって然るべきだと思います。
私も何日も徹夜で仕事して、ふらふらになりながら頑張ったことを思い出します。
もうできないけど（笑）。

燻製鮪サラダが最初に出て来ました。
かすかに燻香がする鮪は大きめに切りつけられていて、なかなか食べ応えがありますよ。
葉物野菜をもう少し増やしてくれるとバランスが良くなると思いますが、とても美味しいです。
こういうサラダは鮪専門店ならではですね。
日本酒にもビールにもハイボールにも合わせやすいと思います。

お次は鮪ソーセージ。
テーブル席にこのソーセージの作り方が書いてありましたが、しっかりみっしり鮪が詰めて作ってあります。
ちょっと火入れ時間が短くて芯がまだ冷たかったので焼きなおしてもらいました。
もう少しジューシーだともっと美味しくなる筈なので、ソーセージに必要な脂分を鮪で補うと良いと思います。

なんでこんなことつらつら書いているかというと、キャップを被った店主と思しきお兄さんが結構グイグイくるので（笑）その場でいただいた感想を率直にお伝えしたものですから。
いろいろこだわりをお持ちの方のようで、お酒も蔵元にお願いしてオリジナルを造ってもらっているようですよ。
提供する素材に強いこだわりを持つことが飲食店を運営する原動力になるのはよく理解できますけど、空回りしないようにね。
それとこだわりは別にして、先づは店内を片付けましょう（笑）。

続いて鮪の刺身、6部位盛りです。
赤身、トロ、ネギトロ、頭肉、心臓の胡麻油和え、ハラモ（大トロの脇の脂の乗った部位）の燻製です。
この中では心臓の胡麻油和えが特に旨かった！これ最高です。
鶏のハツのような食感でレバーのような色合いですが、旨味がとても強いです。
少し塩をしていただきましたが、日本酒が永遠に飲めそうな旨さですよ。
全部位盛りにすれば良かったかな。

頭肉は大トロのような品の良さとカマの脂が一緒になったような味わいで、少し筋がありますがそれを噛むうちに更に旨くなってきます。いやはや美味しいねぇ。
これまで焼津や紀伊勝浦などで食べたことはありますが、こんなに美味しいとは思わなかった。
ハラモの燻製は燻香があってコクがありますね。ウイスキーが欲しくなる味です。
これも美味しいです。

赤身、トロ、ネギトロも美味しかったですが、唯一、赤身とトロの切りつけ方がもっと上手だったら味が変わるのにと思いました。
店主が修行先の仲買いから直接買い付けたせっかくの素材なのであれば尚更、舌触りが良くありません。
包丁が良くないのか、切りつけ方が下手なのか、その両方か（笑）。
もったいないですから、包丁はしっかり研いで美味しく切りつけて欲しいものです。

オリジナルの雄町をスイスイいただいて、だいぶ気持ちも良くなりました。
締めの食事代わりに竜田揚げをいただきました。
これがまた旨い。
鮪が魚ではなく肉並みに美味しいこと、肉以上に美味しいことを示すような美味しさです。
味の沁み方もまずまずで、大きくて食べ応えもあり、飽きのこない上品な味わいです。
素材の良さがよくわかりますし、またお酒をお代わりしちゃう味ですよ（笑）。
これだけ美味しいものを出せれば間違いなく顧客は増えると思います。

ワイフは最後にガリアイスと酒アイスを注文。アイスというよりシャーベットですね。
一口もらいましたが確かにガリです。
生姜の甘酢漬けってこうして食べても美味しいです。
これで酒呑めると思うし（笑）。

ささっと済ませて帰宅するつもりが、とても美味しい鮪料理をいただけて長居してしまいました。
感染予防のためには飲食店の利用も短時間にすることを心掛けているつもりですが、美味しいものがあるとなかなか・・・
ご近所にまたまた美味しいものを提供してくれる店発見で満足です。

ご馳走様でした！！

また来たいから店内きれいに片付けてね（笑）。
ただでさえ雑居ビルの奥で店があるのがわからないんだから、女性が安心して入れるような清潔感のある店作りを心がけて欲しいです。
とはいえ、応援してあげたくなる店でした。