飲んだあとに最適な背脂 : Jam bara

国際通りにあるラーメン屋さんは閉店してしまったお店も含めて、ほとんど食べていると思うのだが、こちらのお店だけはなぜか未訪だった。明確な理由があるわけじゃないのだけれど、なんだろう、別にいいかなという気持ちがあったのかもしれない。

年の離れた先輩とはじめてのお食事会があり、そこそこにお酒が進み、2軒目は歌いたいとおっしゃるその方のリクエストを聞いて歌えるお店に行ったあと、最後にラーメンを食べて帰ろうと言う。

相当に酔っぱらっているし、終電はもはやない。ここでラーメンはお約束である。タクシー帰りを覚悟してのラーメン。半年に一回くらいはしょうがない。

お酒のせいでお腹はいっぱい。それでもこの時間のラーメンがおいしそうに見えるのはなぜだろうか。

「じゃん腹しょうゆラーメン」（720円）を注文。背脂がはいった東京風の醤油豚骨のようだ。味は濃いのだが、なんだかぼんやりはしている。飲んだあとにはこれくらいがちょうどいいかもしれない。

麺は中細縮れの中華そばスタイル。ずるずると啜れちゃうんですよね、このタイプの麺は。周囲を見れば、似たような境遇のおじさんたちか、外国人ばかり。そういう人が吸い込まれるお店なのだろう。

なんだかんだ完食してしまう。いや、それが正しいのだけれど、一抹の後悔はある。この後悔は翌朝体重計にのったときに膨れ上がるのである。そんなことは分かっている。いやしかし、この瞬間が楽しければそれでいいのである。年の離れた先輩とはじめて飲んだ夜が楽しい思い出になったならばそれは正解なのである。ラーメン食べてよかった。