久々の「たっぷり飯」食堂！ : Ariari

今年に入って初めての訪問だ。

年始からBEANSというカフェに入り浸り、
すっかり3歳の息子は常連気取りになってしまった（笑）

今日はそのBEANSに振られてしまい、
息子は「また、くるよっ！」と手を振ると家族でいそいそと駅前に出てきたのである。

「久しぶりに多々（ありあり）っていう手もあるわね！」と言う妻のひらめきに
忠実に店の前まできて店内を観察する。もう、１４時前の遅い昼間帯。
煙草を吸っている人もいないし、一人客が２組ほど遅い昼食を食べているようだ。

「どうする？」と訊いてみると息子が「うん、入ろう」と即答（笑）
結果として消去法みたいな感じになっちゃったけど、美味しいのは知っているし、いいよね。

実は、ランチというのは初めて。

だいたい夜早めに来て、さっと食べていくのがうちのスタイル。
子どもが酔客と同じ空気を吸うのがどうしても抵抗がある。
マイレビュさんのなかでも聞き捨てならん！という方もいるだろうが。
ただ、結果的に息子が将来呑み助になったとしても育ってきた環境のせいにはしてほしくない（笑）

ランチは５種類。
そのうちの「卵ときくらげの炒め物定食」と「生姜焼き定食」をチョイス。
それに単品もできるので「干し豆腐とセロリの和え物」を頂く。

何が得意なのかはよく分からないが、ただ、人は正直でいい感じというのは分かる。
出している料理は何かしてボッタ喰ってやろうという気概もなく、
ご飯の盛りも良いし、料理もきちんと丁寧なのだ。
こういう食堂は応援したい。娘さんは身重な様子だが、機敏に動いている。
出てくる水は水道水ではない。浄水のようだ。

中国の方が食堂を出すと日本人相手に横柄になったりする傾向があるが、そんなことはなく、
奥さんが一番日本語が上手なのか、客対応は奥さん。
息子に笑いかけたりして、コミュニケーションもとっている。子どもだからといえばそれまでか。。
こういうのがポイント高い。

早速、「卵ときくらげの炒め物定食」と「生姜焼き定食」がやってくるが
ご飯の盛りと主菜の盛りが凄い。日本人はこんなに大盛りを食べると思っているのか？と思う（笑）
まあ、僕には都合が良いのだが（笑）

息子に取り分けて食す。
僕の生姜焼きは甘辛で玉ねぎがほぼ一個入って、豚肉も油通しして旨味をコーティング。
基本には忠実な感じも僕は好きなのだ。

卵ときくらげの炒め物も野菜が多く入って卵もきちんと役目を果たしている。
チンゲン菜まで入ってこれもまた美味しい。

ただ量が多いのでその日の夕食はチョビッとにしておいたことは言うまでもない（笑）

ホントにいつまでも続いてほしい中華食堂である。
そして、皆さんにもぜひお邪魔してほしい街の小さな食堂なのである。

ポンコ。

以前、清庵という中国料理屋があったところに
「多々（ありあり）」としてオープンした。

以前の店は、
中国人のおじさん2人と日本人のおかみさんの３名体制で切り盛りしていたのだが、
そのおじさんの一人が病気で中国に帰ったと訊いた頃から客対応が
とても素っ気なくなったので行かなくなってしまったのだ。
一度は「いそがしいから！」と怒鳴られて追い返されたり、もした。
風の噂に閉店したと訊いた。それも致し方ないことだと思った。

僕らが店に入ると
必ず一組、二組が続いて入ってくるという現象があることに気付いた。
福の神を大事にしないからだね、などと言いながら
店の無礼に対して溜飲を下げていた（笑）

ふと通りかかるとお店が開いている。
「多々（ありあり）」と看板にはある。
前の店のようにテイクアウトもやっているようだ。
「全面喫煙可」となっているので地元客に配慮した結果だろう。
店前にはメニューと思しき写真つきの品書きがびっしり。
そのなかに妻が大好物を見つけ、感動の溜息をもらす（笑）

「入る？」と僕。「入るぅ！」と息子。
「喫煙可だから人はいないかな？」「いないわね」「じゃあ入るか」

久しぶりに入る店内は前のお店とほぼ変わらない。
居ぬきで入ったようだ。ただ、前に厨房側にあったカウンター席がなくなっている。
その代わりテーブルごとの距離を空けて、過ごしやすい空間にしたようだ。

店主は大柄な好々爺といった方で、中国の方らしい。
おかみさんも中国の方のようだが、わりに積極的に会話を試みてくれる。
持ってきた水は水道水ではない。前の店は、雑に水道水だったがこの店はそんなことはない。

「五目炒飯」はパラパラで強火の為せる業。味付けは少々化学調味料の味がする、と妻。
「豚角煮丼」は普通盛りながら量は多い。角煮は既製品にしては美味しい。息子が絶賛。
「干し豆腐」は前の店の味付けが好き、と妻。黒酢をかけて食べるとさっぱりと美味だ。
「大根餅」はオーソドックスな味。これも既製品だろうが、箸休め的なものでおいしい。

後日、またやってきて、

「餃子」「油淋鶏ハーフ」「海老餃子」「ライス　中・小」を頼む。

「餃子」は大ぶり。ニラと豚肉がインパクト大！
「油淋鶏　ハーフ」タレが美味しくないな。妙な東南アジアのチリソースみたいに甘くて辛いあの感じ。
「海老餃子」は普通かな。それと「ライス　中」がデカ盛り（笑）

余計なお世話だがやっていけるのだろうか？
一応、僕らが入ってから両日とも二組ずつ入ってきたけど（笑）

人の良さそうな夫婦だ。今度、テイクアウトでもらっていこう。
おかみさんが出口まで見送ってくれる。

「ばいばい」とおかみさん。息子も「ばいばーい！」。
何というか、余計な心配ばかりが僕の心をよぎり続ける。

ポンコ。