半世紀身近にあるうなぎ
軽くうなぎが喰いたい事はそこそこ多い。しかも毎度呑みたい訳で。かといって蒲焼きでも白焼きでもない。
こちらは気楽でいつも傍にあるうなぎである。1通りとお燗。ヒレを喰らい脂を酒で流す。にらと共に巻き付く、青い風味と融けるうなぎ。八幡巻きのごぼうの食感の良いことよ。ほくっと土臭く、うなぎと良く合う。
お燗は高清水、さらさら穏やかな酸、旨みは丸く。
店名 |
Kawa jirou(Kawa jirou)
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類型 | 鰻魚、串燒、日式小酒館 |
03-3389-4192 |
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可供預訂 |
無法預約 |
地址 |
東京都中野区中野5-55-10 |
交通方式 |
JR中央線、東京メトロ東西線【中野駅】北口 徒歩5分 距离中野 322 米 |
營業時間 |
營業時間和假日可能會發生變化,因此請在用餐前諮詢餐廳。 |
預算(評價匯總) |
¥3,000~¥3,999
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付款方式 |
无使用卡 无使用電子錢 无使用二维码支付 |
座位數 |
13 Seats ( 1階:カウンター9席、テーブル4席、2:階テーブル8席(予約専用)) |
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個人包廂 |
不可能 |
包場 |
不可能 |
禁煙・吸煙 |
嚴禁吸煙 |
停車場 |
不可能 近くの有料駐車場:中野ブロードウェイ35台収容、ほか |
空間、設備 |
有吧檯座位 |
酒水 |
有日本清酒,有燒酒,有葡萄酒 |
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料理 |
對魚類料理講究 |
此時建議 |
許多人推薦的用途。 |
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位置 |
神秘不為人知的餐廳,家庭式餐廳 |
備註 |
予約は4名以上みたいです。 |
東京に2年ぶりの積雪で、近隣でも10cmは積もったのか。東京の雪は水分量が多く重いなあ、幼少期、雪は膝まで春まで根雪のあった私たちからすれば、いささか胸躍る気もする、そんな大雪の翌日。
中野の0軒目はやはりふらりと"ブリック"に寄ってしまう。丁寧な生で喉を潤し今宵の作戦を立てる、美味い肴で酒は決めたいから、ここでは今宵の酒の方向性を決めたくないとこだが、まあ良い。レモンサワーくらいなら差し障りはないだろう。
ふれあいロードから白線通りに入る。黒猫のメイドさんの所を入れば、と豊海屋の母ちゃんが手を振っている。ぺこりとして"やまよし"を過ぎると縄暖簾ナワノレンが見える。
普段混み合う18:00だが店は閑散と。3代目も(厳密には4代目か)もう10年近くになるか、どことなく親父さんに近い。ちょいちょいお邪魔はしているが女将にはまだ認識されていないみたいだ。木の置けない旧友としっぽり酌み交わすときには、こんな店が良い訳で。
焼けるまでビールのあては"キャベツの新香"と"かるしうむ"女将は普通に"骨"と呼ぶ。
我ら海なし県の田舎者では、とりわけ雨は重要で龍神様を祀る神社も多い。鰻は山の民の重要なタンパク源であり、薬の様なものであったのだろう。私も何故だか神聖なものという感覚を持っている。
我が国では、大洪水から村を救ったウナギの伝承が各地に残り、その地域の人々はウナギを祀り、これを食べない。また、虚空蔵菩薩信仰の流布に伴い、そのお使いとされるウナギの禁食の習慣が全国にみられる。
その特異な形態や強い生命力から、多くの文化・宗教において「不老不死」や「永劫回帰」のシンボルとされるヘビのイメージにダブり、ウナギにも同様な象徴的意味が見いだされて、精神世界にも登場するようになった。
(Source:黒木真理女氏,鰻博覧会コラム,東京大学総合研究博物館所蔵)
そんな鰻は棄てるところが無く、そんな鰻を棄てて良い訳も無く、余す事なく有難く頂くのである。
⚪︎八幡ヤハタ巻き
八幡焼は鰻とゴボウの串焼きだ。
開いたウナギをゴボウに巻きつけて焼いたもの。
京都の八幡村の郷土料理らしいが、名産の"ごぼう"に天然物の鰻を巻いたのだと。その昔、大和野菜の宇陀牛蒡と天然鰻は共に喰われていたとも言う。いずれにせよ、こいつの出自は西の様だ。
木津市場"川上商店"では頭を付けて、京錦市場"大國"では頭除いて巻く。
立派な牛蒡でやはり主役は"ごぼう"の様だ。ザクっと"ほくっ"とした食感と鰻のカリッと"ほわっ"の相性が良い。この根の土の香りと甘みに鰻の脂と身が纏わりつく。川の天然物ならば尚、相性の良いことだろう。
⚪︎襟エリ焼
"えり"というのは鰻の頭の下の部分、骨ばって好みは分かれる。生から焼いている関西風では弾力が凄い。思い出横丁のカブトかどこか、裏メニューで"まる"ってのがあったなあ。"えり"の少し下のぶつ切りの様な。コリっとして甘かった。
⚪︎ 鰭ヒレ焼
割くときに切り取った尾に近い鰭ヒレと尻尾、ニラとともに少し身も付いたのが串に巻かれている。表面はパリっとした食感、焦げたタレが芳しくジューシーでニラとのコントラストも良い。これは関東で生まれなんだとか。
⚪︎肝焼き
柔らかくトロッとした食感。ややエグい肝の苦味と、焦げの薫り苦味がとにかく良ろしく、オヤジ垂涎のアテ、これは熱燗やのう。
⚪︎短冊
串セットには短冊が入らなくなったのか。"すだち"か、"ニンニク"で迷うところだ。女将に委ねてみる。やはりニンニク醤油ときた。歯触り良くカリッとし、旨味は凝縮されややプリッと柔らかくホロホロした身だ。少しタレを付ければ、パンチが利いて、こりゃ酒のアテに良い。
⚪︎金宮(梅シロップ)
西表のサトウキビの2番搾り、糖蜜を四日市あたりで蒸留しているのだから、度数こそ20〜25だが、国産ホワイトラムという事になる。私も甲類ならばこれにする。西表のキビ農家の苦労やストーリー、出自が知れてる原料の方が美味いのである。甘みがありそのままでも飲みやすいのだが、梅シロップを少し垂らし。
cf.倶利伽羅クリカラ
裂いて左右離し縦3等分、不動明王の剣に絡み付き龍の如く畝り刺す。これは特に神聖なものに見える。
この串焼きは
鰻の各部分の
微妙な味の違いを
味わい尽くす
精妙な技術を
尽くした料理だ。
(Source:雁屋哲,美味しんぼ,80,驚きの日本味!)
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この様な文章を最後まで読んで頂いて心より感謝しますm(_ _)m
喰って呑むだけが取り柄で生き甲斐の"うざオヤジ"の食べ歩きの記録です。ルポというより、自身の記録、纏め、自己満です。お店には其々に強い想いやストーリーがある。それが愛おしく敬い愉しませて頂いております。主観的で誤りや失礼な事もあるかもしれません。冗長で無駄だらけ、お見苦しく申し訳ありません。
いつも、いいね!頂く方本当に嬉しく思ってます。この場を借りてお礼をm(_ _)m
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